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2010年06月25日09:27

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母音の響き

ただ今、お誘いしたオランダ在住のマイミクさんが、イタリアに、声楽のプチ留学中です。
6日間のイタリア滞在で、ランポ先生の音楽のレッスン1回、ユヴァッラ先生の発声のレッスン5回と、運良く毎日全部レッスン・・・オランダに戻られたら、レッスンの様子、感想など書いていただこうと思っています。

母音のことを書きます。
<U>の母音は、私達日本人にとって鬼門ですね。
なぜか日本語だけが<U>の発音が違います。
イタリア人の U の口の形を真似てみても直りません。
訓練を続けて、ノドと耳に少しずつ正しいUの習慣をつけていく必要があります。
何十年間か、日本語のU で話しをしてきたわけですから、替えるのは、なかなか大変なことです。

イタリア語の母音は、A・E閉口・E開口・I・O閉口・O開口・U の7つです。
E とO は、開口母音と閉口母音の2種類ありますが、歌う時は、普通はまず意識する必要はありません。

母音の響きについて説明します。
今まで何度も書きましたが、共鳴は、口とノドの空間で作ります。
頭の響き、鼻腔の響き、目の空洞の響き・・・などと教える先生がいますが、間違いです。
口とノド以外で響かせるところはありません。
口とノドはつながっていますから、実際は一つです。
口とノドの関係は、口が大きく開いた時、ノドの空間は狭くなり、口の開き方が小さい時、ノドは大きく開きます。
合計は、いつも同じ。
例えば合計を10 とすると、口7・ノド3 、 口4・ノド6 ・・・みたいな感じです。

<A>の母音は、口が大きく開きますから、ノドの空間は狭くなります。
<I>の母音は、口は少ししか開けなくて、ノドが大きく開きます。
この理屈、解って下さいね。

<I>の母音を説明します。
この母音は、横方向で、響きが前、です。
口を少ししか開けない分、ノドが自然に大きく開いています。
(Iは、ノドが閉まり易いと思っていませんか?)
詰まった響きになることを怖がって、口を開けてしまい<E>などに近くすると、<I>の持つ輝きを失くすし、かえってノドが狭くなります。
高音も、怖がらず、くっきり<I>で出して下さい。
(口は小さめ、ノドの奥を丸く開けることを意識して・・・)
自然な<I>は、鋭い輝きのある、よく通る響きです。
持っている自然な響き以上に凝縮させると、美しさを損ないます。
<I>の母音で顎に力の入る人は、食べ物を噛むような動かし方をちょっとしてみてください。
<I>母音の練習: je – i – je− i – je , vi – vi – vi – , vi – a – vi – a – vi –

ヴォカリーゼや歌でやってみて下さい。
これで美しい<I>が完成!

次に<U>の母音
これは、イタリア人でも苦手な人が多いです。
他の母音とは声の出方が違う、ちょっと特殊な母音なので、そのことに慣れなくて違和感、みたいです。

自然な<U>は、柔らかく・ポジションが高く・音色は暗め。
イタリアの<U>は、<I>と同じように、口が小・ノドが大、です。
ここがポイント!  日本語の<う>は、口もノドも小、なのです。
ノドを開けるようにして発音して下さい。
口を開けて<O>に近くしてはいけません。
鳴らそう、大きな声を出そう、としてはいけません。
柔らかさが失われてしまいます。

ju – ju – ju –
ju – o – ju – a – ju – o –


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