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17日、先週木曜日の札幌出張は夜まで用事があったから札幌に泊まった。
土曜日から函館競馬が開幕するから、間の金曜日は休みにして、釧路へは帰らなかった。
昼飯を食べに青森に行って、その日は宿代わりに青森から夜行列車に乗ることにしていた。
青森で昼飯を食べてから、夜まで何をして時間をつぶすか考え、温泉に行くことに決めた。
今回利用していた「周遊きっぷ(札幌・道南ゾーン)」では青森以南は乗れないから、温泉に入るとしたら再び北海道に戻るしかないだろう。
そして、夜行列車に間に合うようまた青森に戻ることを考えると、函館あたりまでの間にある温泉に行くよりほかない。
そこで、今回は青函トンネルの北海道側の入口付近にある知内温泉に寄ることに決めた。
知内温泉の開湯は1247年と、800年近い歴史のある、北海道でもいちばん古い温泉で、以前から1度入ってみたいと思っていた。
しかし、釧路からは遠く、クルマで行こうなどとは考えたこともない。
列車で行くにも、知内駅に停車する列車が上下1日2本ずつしかなく、泊まらないで行くには大変なのだが、ともかく知内駅を降りた。
知内温泉は駅から遠く、歩いて50分掛かった。
立ち寄り湯料金430円を払い、早速お風呂へ。
これが素晴らしかった。
無色透明だが非加熱の源泉が注がれ、浴槽の縁を切り欠いた溝から洗い場に流れ出ている。
完全な掛け流しである。
そして、浴槽の縁は水面の高さに石灰華が何層にも付着して、分厚く「ひさし」のように成長している。
また、浴槽から洗い場に流れ出た温泉成分によって、洗い場は石灰華が棚田のように堆積してでこぼこになっているのだ。
飲泉も可能で、よそから引いているのではなく、これは自家源泉を保有している証拠だ。
知内駅は1日に上下2本ずつしか列車が停まらず旅程作成に苦労する上、さらに温泉までは知内駅から歩いて50分と、ちと遠いのが難点だが、行ってよかったと思わずにはいられない素晴らしい温泉だった。
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