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2010年03月04日09:21

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「タマーキン」 in カトマンドゥ。

  







牡牛座 きのうの深夜、「ウソホンティ」 というフジの番組を見ておりました。昔からあるタイプの、いわゆる、

   三択で 「ホンモノは誰か」 を当てる

というクイズ番組ですね。

牡牛座 でね、恐ろしいものが登場したのですよ。

   ネパールの寺院にある 「タマーキン」 という名の牛の像で、
   後ろ向きになって、こちらに大きな金色の睾丸をさらしている

というシロモノです。

牡牛座 どうも、これはガセじゃないらしい。フジテレビのカメラが、実際に現地に行って、地元のヒトたちに 「タマーキン」 の場所をたずねているんです。確かに、誰もが、

   タマーキン

と発音してる。

牡牛座 で、実際に、案内してもらうと、タマーキンをコチラに向けた牛の像が登場。

   …………………………

牡牛座 ところが、恐ろしいのはココから先なんです。

   「タマーキン」 というのは日本語

らしい。どういうことか。

牡牛座 この寺院に鎮座するタマーキンを誇示する牛は、ヒンドゥー教のシヴァ神の乗り物なんです。実は、この牛は、サンスクリット、ヒンディー語、ネパール語では、「ナンディー」 と言うんです。

   नंदी nandī [ ' ナンディー ] 「シヴァ神の乗る牛」

牡牛座 サンスクリットで nand は 「喜ぶ」 という動詞です。この動詞から派生したのが、

   नन्दिन् nandin- [ ' ナンディン ] <形容詞> 「喜びを与える、楽しませる」

です。これの男性形が、

   नंदी nandī [ ' ナンディー ] 「喜ばせる(牛)、楽しませる(牛)」

となります。この牛を 「ナンディン」 nandin とする説も見えますが、これは誤りです。サンスクリット辞典の見出しが nandin- となっているからなんですが、

   nandin- は語幹であって、そういう単語ではない

んですね。サンスクリットのサの字も知らないヒトが、辞書を引いて、ウッカリ引用するとこうなるんですが、サンスクリットの引用ではひじょうに多いまちがいです。

   …………………………

牡牛座 では、この 「ナンディー」 という牛が、なぜに、「タマーキン」 になってしまったのか。それは、

   日本人観光客が、ナンディーを見て、「タマキン、タマキン」 と
   呼ぶのを、地元の子どもが覚えてマネしてしまい、
   それがオトナのあいだにも広まった

んだそうです。むむむッ!

牡牛座 地元のヒトが、

   ネパール語では、「銅を買う」 に聞こえるんです

と言ってましたが、確かに、ネパール語では、

   तामा किन्नु tama kinnu [ タマ キンヌ ] 「銅を買う」

と言います。

牡牛座 「タマーキン」 の綴りがネパール語でどうなるか、必ずしもカンタンには判断できません。

   तमाकिँ tamakĩ [ タマーキん ]

とでも書くんですかねえ。 Google Nepal でいろいろ検索しても、「タマーキン」 をどう綴るべきなのか、よくわかりませぬ。
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