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2026年10月01日23:21

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【映画】『ディスクロージャー・デイ』

スティーヴン・スピルバーグが久しぶりに宇宙人との遭遇を描いたことで話題の新作。だが結果的にいえば、「地味な『未知との遭遇』/リアルな『E.T.』」であり、それ以上のものではなかった。

そもそも「スピルバーグが宇宙人を描く」ということに特別な感慨と興奮を抱くのは、もうかなり上の世代だろう。20代で『ジョーズ』を作り、歴代全米興収No.1の大ヒットを飛ばした「若き天才」も、今年で80歳になるのだ。
とは言え、昔のように新たな時代を作り上げる勢いこそないものの、近作『ウエスト・サイド・ストーリー』も『フェイブルマンズ』も優れた作品であり、「巨匠の風格」を感じこそすれ、「老い」を感じるようなことはなかった。それがこの『ディスクロージャー・デイ』で初めてスピルバーグの老いを感じた。

黒澤明などが典型的だったが、かつてアクションやサスペンスで素晴らしい冴えを見せた監督が、ある程度の年齢になると、動的なリズムや緊張感を失い、もったりした映画を作るようになることがある。この『ディスクロージャー・デイ』がまさにそれだ。
とにかく145分は長い。なぜこれだけのストーリーに145分も必要なのか、皆目分からない。同じようなチェイスや精神ダイブが何度も繰り返されるし、細かい描写でも「それは要らないだろう」と思えるところがたくさんある。ごく一例で言えば、マーガレット(エミリー・ブラント)が自分のスマホを壊す描写に、なぜあんなに時間をかけるのか。そうした、ストーリーテリングにとっては不要な描写が随所にあり、映画の勢いを削いでいる。

そしてストーリーがあまりにも今さらだ。言うなれば「宇宙人版『日本のいちばん長い日』」。「ディスクロージャー・デイ」(秘密開示の日)に至る人間側のドタバタを描くだけのもので、予想を超えるものが何もない。『メッセージ』という革新的な傑作が作られた後で、どうしてここまで凡庸なファーストコンタクト物語をやれるのか不思議になるほどだ。

もちろん優れた部分もある。特に終盤、ある場所から脱出するシーンの描写はいまだかつて見たことがないものであり、内容のシリアスさとドリフターズのギャグのごときアクションのギャップは、ある意味スピルバーグの新境地ですらある。しかし145分もかけて、手放しで絶賛できるのがあれくらいというのは、さすがに厳しい。

日本公開がアメリカよりかなり遅れることになったとき、一部の映画ファンから「数か月も待たされたら、必ずネタバレを見てしまう」という大きなブーイングが出た。しかし蓋を開けてみれば、何のことはない。ある程度の概要を聞き、公式の予告編を見ていれば、予想がつくことばかり。バレて困るような大ネタなど最初から無かったというオチだ。

何か非常に批判的なことばかり書いてしまったが、決してつまらないわけではない。無駄に長いが、それでも1本の映画としては面白く見られる。

しかし「スピルバーグが『未知との遭遇』『E.T.』という初期代表作に続いて、宇宙人とのファーストコンタクトを描く」という期待からすれば、やはり肩すかしだ。あまりファーストコンタクトものとして語られない『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』と、どっこいな出来だろう。

見終わって何よりも強く感じるのは、スピルバーグの老いと、ヒットメーカーとしての終焉…そんな寂しい映画である。

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