を読んだ。池波正太郎著
小兵衛は26年前に門弟である滝久蔵の仇討ちに立ち会った結果、刀を交えることになった相手方の助太刀である山崎との死闘を思い出していた。
そんなある日、蕎麦屋で浪人が狼藉を働いた上に蕎麦屋の主に叩き出されるのを目撃した小兵衛は、それがかつて敵討ちを成し遂げた久蔵だと気づいて愕然とする。
その後出会ったのはなんと山崎の息子で・・・。
例によっての短編集と見せかけての長編。最初からそうとわかるようにしてほしいのだが、シリーズもこれで完結なのだった(汗)
で、本作は久しぶりにシリーズ前期のような陽気な雰囲気も感じられる楽しい展開が続き、とても面白かった。
又六と秀がカップルになったり、顔が怖すぎる金貸しと小兵衛のほのぼのとした関係とか(笑)
秀が超かっこよく大活躍するのも嬉しい。
しかし後半になるとなかなかシビアな展開になってゆき、中でも金貸しさんの顛末には江戸時代の裁判の恐ろしさが叩きつけられたようで背筋が凍った(汗)
ラスト近くでは重要キャラの誘拐事件が発生。
このシリーズでのピーチ姫はおはるでも三冬でもなく、小川宗哲先生なのだった(笑)
特に完結編という宣言があったわけではなく、著者が亡くなってしまったので完結になったということだが、内容からすると明らかに著者は次を書ける可能性は低いと感じていたと思われる。
なにしろ主要な登場人物のその後が語られるのである。
ちうわけでシリーズを読み通したわけだが、化夢宇留仁はやはり前期の明るい雰囲気の方が好きだが、内容の面白さは維持されていたと思う。
次はどのシリーズを読もうかと、今から楽しみである。
その前に本シリーズのスピンアウト的な本がまだあるが。
ところで本作の序盤に天麩羅蕎麦が登場する。実際には出されなかったのだが(笑)
貝柱のかき揚げがのったやつが末期の江戸で大流行だったそうで、化夢宇留仁は当時の天麩羅蕎麦を食べてみたいと切に思ったのだった(笑)
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