これは、往年のスパイ・アクション「スパイ大作戦」を、トム・クルーズ主演でリメイクした「ミッション:インポッシブル」シリーズの第8作目。
本作は、前作「デッド・レコニング」の続編であり、監督のクリストファー・マッカリー、共演のサイモン・ペッグ、ヴィング・レイムス、ヘイリー・アトウェル、ポム・クレメンティエフと、スタッフ・キャストも続投している。
IMFエージェント、イーサン・ハントに課せられた新たなミッション――それは、世界の電子ネットワークを乗っ取り、人類を破滅へと導くAIプログラム「エンティティ」を停止させる、ソースコードを手に入れること。だが、それはエンティティによって沈められたロシア潜水艦の中にある、と言う。
しかも、宿敵ガブリエルは、エンティティを支配下におくべく動いていた。イーサン・ハントは危険を承知で、ガブリエルに接触、ある賭けに出るが……
トム・クルーズの身体を張ったアクションがウリの本シリーズ、それはシリーズの終焉を飾るであろう「デッド・レコニング」と本作「ファイナル・レコニング」において極まった感があり、映画のシナリオは、トム・クルーズが演じたいアクションシーンによって振り回されるものとなり、よく言っても複雑怪奇、悪く言えば行き当たりばったりのものとなってしまった。
前作の「ファイナル・レコニング」は、敵の正体すら判然としなかったのだが、さすがに、後編の本作は、設定を前作で語り、何をすれば決着がつく、と言うゴールも示され、それを前半でこれまでを振り返りながら説明した事で、物語の方は理解し易いものとはなった。
然し、それでもアクション偏重の方針は変わらないし、過去シリーズに登場した人物やエピソードを引用して、シリーズ全体の総決算とするような内容は、必然的に饒舌かつ冗長なものとなって、上映時間も169分にもなってしまった。
映画は、前半こそ説明が多くてもたつくが、後半は、トム・クルーズの思い入れとサービス精神がたっぷり詰まったアクション満載、そして、前作以上にロマンス控えめ。
見せ場となるのは、中盤の沈没した潜水艦への潜入と回収ミッション、終盤の飛行機上でのアクションだろう――確かに、凄い事はやっていると思うし、手に汗握るアクションにはなっているが、それにしても冗長と思う。
嬉しいのは、イーサン・ハント中心だった前作に対し、チームの面々にも活躍の場が与えられ、前作よりも、全体的に面白い映画にはなっていると思う。
1996年に始まった、トム・クルーズの「ミッション・インポッシブル」も、始まってほぼ30年。トム・クルーズも60歳を過ぎてしまった。人気のシリーズではあるが、さすがに本作で完結だろうか。
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