mixiユーザー(id:124952)

2024年04月11日23:58

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「ペナルティループ」感想

 これは、「人数の街」の荒木伸二監督によるサスペンス・ミステリー。
 出演は、若葉竜也に、山下リオ。そして、薬物問題で活動自粛していた伊勢谷友介が久々にスクリーンに復帰している。

 恋人・唯を、配電工の溝口に殺された岩森淳は大きな喪失感を抱えながら、自らの手で犯人に復讐することを決意。綿密な計画を立て、6月6日、遂に溝口を殺害する――そして、岩森が朝6時に目覚めると、日付は6月6日。岩森は身支度をして家を出、その日も、溝口を殺害した岩森は疲労困憊で眠りにつく。翌朝、岩森が目覚めると朝6時に目覚めると、日付は6月6日。そして今日も、岩森は復讐を繰り返す――これは、岩森が契約した復讐プログラムだったのだ……

 この映画は、多くの作品があるタイムループもので、恋人を殺害した男に復讐する一日を何度も繰り返す、というものになる。
 タイムループの仕掛けは様々あるが、本作は殺人犯への刑罰と、被害者遺族の復讐心の解消を目的とした人工のループ、と言うアイデアが秀逸、同じ時間を繰り返し体験するうちに、被害者遺族である主人公と犯人が打ち解け、仲良くなってしまう、と言う展開や、そうした関係変化の中で、殺害の方法が刺殺、撲殺から、銃による射殺になって行く、と言うのには唸らされた。なるほど、復讐心の持続は難しく、また、銃と言うものが、如何に簡単に人を殺せ、そしてその罪悪感を軽減するものなのか、と……
 そうした、復讐と殺害に対する豊かな描写に対し、犯人である溝口の動機や、被害者の唯が殺されなければならなかった理由を語ろうとしないのには物足りなさも覚えるし、復讐心の解消が、主人公の内面をどのように変化させたのかに踏み込まないラストも同様だ。
 ”タイムループ世界における殺人者と復讐者の関係性”と言う作品のドグマたる部分以外は、あちこちに隙だらけ、と言う印象の映画だ。
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