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2023年10月12日20:10

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剣客商売六 新妻

池波正太郎著
鷲鼻の武士
 剣客渡部甚之助は秋山小兵衛の将棋友達だった。
今日も甚之助が将棋を打ちに来たが、小兵衛は甚之助が死神に取り憑かれているように感じた。
ところが彼が将棋に夢中になりはじめるとその気配が薄れるのを感じ、小兵衛はあえて勝負を長引かせる。
果たして甚之助は果たし合いの約束があったのだがそれをすっぽかすことになり・・・。

 もみ消しが失敗するともみ消される(笑)
おはるの煮染めを化夢宇留仁も食べたい(笑)

品川のお匙屋敷
 嘉助が寂しがっていると聞き、根岸の寮へ向かった三冬だが、道中追われているらしき女を助けることに。
すでに斬られていた女は事切れるも、三冬に金と細長い革袋を渡した。
そこに暴漢が現れるも、三冬に蹴散らされる。
革袋の中には筆が入っていたが、その軸の中から奇妙な香りのする丸薬のようなものが現れる。
相談された大治郎はそれを宗哲先生に持ち込み、どうやら抜け荷が関わっているらしいと知る・・・。

 三冬が典型的お姫様役に(笑)
殴り込んだ大治郎の気迫に溢れた活躍がかっこいい。
ちうか煮えきらない2人のいったいどっちから告白して収まるところに収まるのかとヤキモキさせておいて、とうとうその時が来たと思ったら・・・そっちかい(笑)!

川越中納言
 新婚生活が始まったばかりのところに大坂に旅立つことになる大治郎。
それを見送った小兵衛と三冬と弥七だったが、小兵衛は古い顔なじみが歩いているのに気づく。
まるで公家のような顔のその男はかつては小兵衛の教え子だったが・・・。

 春画が有名だし売春も公認だし、そっち方面は緩いのかと思っていたが、そうでもなかったらしい。
ちうかゆすりさえしなければみんなが幸せになったのでは(笑)?
また当時の公家の微妙な存在感も興味深かった。

新妻
 大坂に向かう大治郎が、宿場で自分宛ての果たし状のような手紙を受け取り、呼び出された場所に行ってみたが人違いだった。
そこでもう1人泊まっている侍に当たりをつけてみたところ、やはり漢字違いの同姓同名だった。
その男から事情を聞いた大治郎は彼と同行することにし・・・。

 タイトルから三冬ちゃんが主役の話かと思って期待したのだが全然違った(笑)
同姓同名の叔父がかっこいい。
ちうかそれははげましになるのか(汗)???

金貸し幸右衛門
 小兵衛は63歳になった。
宗哲先生と碁を打った帰りに寄った元帳で、老人が暴漢に襲われそうな気配を見て取り、それを防ぐ。
一方老人を襲った浪人は、今や道場主となっている渡部甚之助のところに現れ・・・。

 幸右衛門の娘の顛末が可哀想過ぎて泣けてくる。
それにしても棚ぼたもいいところの小兵衛・・・(笑)

いのちの畳針
 かつて小兵衛の道場で最も腕が立った植村友之助は、今や病気のために満足に歩くこともできない身体になっていた。
その友之助は近所の炭屋の知恵遅れの為七が、侍たちにちょっとしたことで殺されそうになっているところに行き当たり、とっさに拾って持っていた畳針を投げつけて助ける。
その場は逃げおおせたが侍たちの頭目らしい若い男の片目を潰してしまったので、復讐を怖れた友之助はちょうど小兵衛から家の管理を頼まれたのを活かして為七を保護することにするが・・・。

 上には出てこないが昔友之助に命を助けられた御用聞きの富五郎がしみじみいいキャラで、儚いながらも印象に残った。

道場破り
 また嘉助が寂しがっていると聞いて夫婦で泊まりに行くが、興奮しまくってとち狂う三冬(笑)
それはさておき(笑)、稲荷の管理をしつつ読書ばかりしている鷲巣見平助という男が久しぶりに出かけた理由は道場破りだった。
普段は生活に困らない分だけを道場破りで稼いでいた平助だったが、今回はどうしてもすぐに大金が必要になったのだ。
その平助がその日最初に立ち合いを臨んだ道場には大治郎が来ていた・・・。

 立ち合いのシーンがかっこよく、平助のキャラもかっこいい。
ちうかこのシリーズはかっこいいキャラクターの退場が早すぎる(笑)

 ちうわけで相変わらず超面白いのだが、今回は安心感をしみじみ感じた。
ポール・ブリッツさんが「米の飯のよう」と言っていたがまさにその通りで、食べる前からうまいのはわかり切っているし、食べたらやっぱりうまいし、全然食べ飽きずに毎日でも食べてしまう。
この安心感は他では感じたことがない。
やはり正太郎くんは特別なのだなあと思った。
ラノベだけど(笑)
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