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2023年04月05日21:47

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海の男ホーンブロワー3 砲艦ホットスパー

を読んだ。
セシル・スコット・フォレスター著/菊池光訳
 フランスとの開戦が時間の問題となった頃、スループ艦の海尉艦長に任命されたホーンブロワーは宿屋の娘のマリアと結婚したが、3日後にはホットスパーの船上にあり、フランス海軍のブレスト軍港を見張る任務に就いていた。
副官にはブッシュが就き、他の乗員も開戦前だけあって優秀なメンバーを揃えることが出来た。
しかし見張りを開始して間もなくフランスのフリゲート艦ロワール号と遭遇。
最初のうちこそ敬礼の交換などをしていたが、ある日を境にロワール号の動きに変化が。
戦線が布告されたのだ・・・。

 このあとロワール号との追撃戦(ホットスパーは追われる方)になるのだが、これが実に手に汗握る。
相手はホットスパーの4倍の火力と強固な防御力を備えたフリゲート艦であるから勿論まともに撃ち合うわけにはいかず、操艦の腕と艦長どうしの読み合いで勝敗が決まる。
そしてもちろん帆船であるから風の影響は勿論、操艦手段が非常に複雑で人間の技術や訓練の差がもろに出るので、魅せるディテールが多いのだ。
 その後ホットスパーはブレストの封鎖艦隊に組み込まれ、夜間の奇襲をしたり、季節が変わると闇に紛れて脱出しようとする輸送船団を攻撃したりしてすごした後、今度はスペインからの輸送船団拿捕のための艦隊に組み込まれ・・・と展開にも変化があって面白いのだが、本作ではホーンブロワーが艦長になったことと結婚したことで視界も広がり対応しなければならない状況の種類も増えて厚みが増した。
結婚生活の方は予想通り(笑)基本的に悲惨で、なにしろ結婚した3日後には船出して、帰ってきたらもう長男が生まれているのだ(笑)
勿論艦長になったら船のあらゆることを把握している必要があるので、その長い航海を実現させるための食料、特に飲水の在庫や使用量も心配しなくてはならず、このへんの描写がまた面白い。
食事に関しては艦長は勿論特別扱いで、これまでよりもいろいろな料理が出てくるのがまた興味深くて面白かった。
 そうそう銀河辺境シリーズの主人公グライムズがホーンブロワーの子孫であるという話だったが、本作にはホーンブロワー艦長の当番兵としてグライムズという青年が出てくる。これが料理は下手だしすごく臆病者だしで、祖先はこっちなんじゃないのか(笑)と思ったのだが、その後の展開でそうじゃないとわかった。
いやしかし子供がいたかも・・・と思ったのだが、辺境シリーズの方を見返してみたら母親がホーンブロワー姓だった(笑)
 ちうわけでここには全然書ききれない見どころ満載の長編で、非常に面白かった。
このシリーズは必ず読む前の予想を面白さではるかに上回る。
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