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2023年03月09日20:00

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幽霊座

を読んだ。横溝正史著
幽霊座
 東京七不思議の1つと呼ばれる古い劇場「稲妻座」で17年前に起こった若き看板役者の行方不明事件に、当時金田一耕助は現場に居合わせていた。
友人であり、行方不明になった当の本人である佐野川鶴之助に招待されていたのだ。
その時上演された「鯉つかみ」が17年ぶりに上演されると聞き、なんとなく浮世絵展を訪れた金田一は、行方不明になった鶴之助の弟であり、今や名女型となった紫虹と出会う。

 歌舞伎の世界の描写が雰囲気があって面白いのと、ラスト近くの怒涛の展開が盛り上がった。
ブロマイドの暗号はちょっと難易度が高すぎる気がしたが(笑)

鴉
 磯川警部に誘われて山中の古めかしい温泉旅館に泊まりに来た金田一。
そして勿論磯川警部は保養だけが目的でなかった。
その宿で3年前に起こった行方不明事件の続きがこれから始まるはずなのだ・・・。

 この話のからくりは珍しく化夢宇留仁にもだいたい予想がついた。
しかしなによりよかったのが磯川警部の人となりで、この人と金田一が話す様子は勿論、宿の人々とのやり取りなどもなんともいい感じで、そのまま2人でゆっくり保養して終わっても満足したのではないかと思う(笑)

トランプ台上の首
 モーターボートで惣菜を売る飯田屋が、いつも贔屓にしてくれるストリッパーのアケミが姿を見せないので窓から様子を見てみたところ、そこにはアケミの切り落とされた首が・・・。

 これまた川沿いのお得意さん相手に商売する飯田屋の様子が実に面白く描写されていて、それだけでも得した気分になった(笑)
トリックも意外な展開で、見事に騙されたのも満足感が高かった。

 幽霊座の歌舞伎の世界はちょっと癖があるが、基本的には読みやすくて面白い短編がそろったいい本だった。
今のところ著者の作品で全然面白くないというのには当たってないな。
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