を読んだ。
アイザック・アシモフ著/山高昭訳
第一部
1 ああ、東は西、西は東
アメリカ合衆国の東西南北それぞれの最端にある州は?
という問い掛けを発端に、地球儀を見ながら方角と距離における視点の変更を含めた様々な考察を行う。
面白いがそもそも他の国を挟んだ先にある自国という概念が日本人的には奇妙すぎて、本題をちゃんと受け止めきれてなさそう(汗)
2 果てしなき水ー
おそらく太平洋戦争当時、軍艦に乗せられてサンフランシスコからハワイに向かう道中、海に雨が降っているのを見てバカ笑いをしたことから、七つの海が実は1つの海であること、そして水は多いが真水は少ないこと、そして湖の話。
アシモフのエッセイでよくある主に既存のものをちょっと変わった視点でランキング表にして紹介する内容で、こういうタイプの話はオチが無いので終わったときにちょっとびっくりする(笑)
3 地球の上と下
1965年の時点ではアメリカ大陸で最高のビルはブルーデンシャル・タワー・・・という見方もできた。なぜならマンハッタン島は島であってアメリカ大陸に含まれないからだ・・・という見方もある。
その考え方をきっかけに、様々な最も高いところと最も低いところを紹介する。
これも上と同じランキング表がメインだが、地球の中心からの高さでは地球の膨らみ方によって見たことのない表が出てくるのが興味深い。
4 地球の島
前回の続きで、マンハッタン島が島だと言うのであれば、ボストンも島なのではないかという話から始まる。
いやいややはり川で仕切られているだけでは島とは言わないだろうということになるが、それを言い出すとそもそも大陸は全部島だよねとなって、いろいろな島の概念とそのランキングに続く。
いわゆる一般的な島の概念から言うと、最大の人口を抱える島は「本州」である(笑)
5 未来の時
SF作家による未来の予言は如何なるものであるべきか。
それは機械や発明を予言するのではなく・・・。
SF作家による未来の予言という概念自体が古びている(笑)
6 科学の貴族たち
歴代ノーベル賞受賞者の分析。
執筆当時である1965年の時点では日本人の名前は2人のみ。
第二部
7 感嘆符!
アシモフは数学に恋しているがつれない。
彼が数学的大発見をしたと思っても、それはすでに他の誰かが見つけているか、間違っているかのどちらかである。
しかしまだそのどちらとも決まっていない発見があるので、今のうちに発表してしまおうという趣旨。
それが「アシモフの数列」で、それは例としてはある数の鐘を鳴らす順番の数はいくつあるかという概念を階乗などを駆使して表したものなのだが、残念ながら化夢宇留仁はアシモフ以上に数学の女神にそっぽを向かれているので完全に理解するには至らないのだった(汗)
8 実験室に死す
弗化キセノンの発見があまりにも遅すぎるという批判に対しての、その道筋の間に何が起こったかを説明する。
死にまくり(笑)
弗素が毒ということもよく知らなかった。
蛍石や砒素などとの関連も興味深く、とても面白い。
9 化学者は誰でしょう
化学者を見分ける方法の提案と、それに続く「モル(mole)」の話。
それは「グラム分子量」であり、その分子の分子量(例えば水素ならH2で2、酸素ならO2でO1つの分子量が16なので32)で、それにgをつけたもの。
これをモルと言う。
そして水素1モル(2g)と酸素1モル(32g)に含まれる分子量は等しく、また体積はどちらも22.4リットルである。
・・・・・・・・・マジか(汗)
そして話は更にその先へ(汗)。
10 不確かさの確かさ
不確定性の話。
不確定性を式にすると、なんだかπ(パイ)みたいな扱いになってわかったような気になる(笑)
しかし実際は化夢宇留仁は全然納得できていない。
観測不能であっても、その時の物体の速度と位置に正解自体はあるはずじゃないの???
そして絶対零度さえ否定され、さらには水素以外の原子は不確定性がなくては存在できない???
11 先生に見られないように
前回が上記の衝撃的な一文であとに続くように終わっているのだが、アシモフはそうしておいて気が向くまで続きを書かないことが多いらしい。
しかし今回は「寛大ならざる読者」(笑)の投書によって、ただちに続きを書くことに(笑)
原子核や陽子や電子が持っている回転(スピン)を考慮すると、水素以外の原子が存在できている理由がわからない。
そこで湯川秀樹が水素以外の分子をつなぎとめておくのに必要な粒子の特性を確定するも、それがなかなか検出されない。
やがて第一の中間子が発見されるも、空振りに終わり、第二の中間子が発見されてようやくその特性を満たす。
水素以外の原子が不確定性なしでは存在し得ないというのは、その第二の中間子(パイオン)の説明に不確定性が不可欠だからであった。
ほとんどチンプンカンプン(笑)だが、とりあえず湯川秀樹はすごいということはわかった(笑)
12 ミュー大陸
前回の話で出てきただけで終わった第一の中間子(ミューオン)の話・・・が中性子とニュートリノの話になって、最終的に全然わからないという結論に(笑)
読んでる化夢宇留仁も全然わからない(笑)
第三部
13 時間と潮汐
なぜ満潮は月に2回あるのか?
満月のときはそれが見えている地表に月が近いので、当然満潮になるが、なぜ新月の時も満潮に?
聞かれてみるとさっぱりわからないが、解説されるとそりゃそうか、となるなぞなぞみたいな面白い問題。
そこから更に太陽の重力の影響がなぜ月のそれよりも小さいのか(月の重力の影響を1とするなら、太陽のそれは176だというのに)という問題も、これまたなぞなぞみたいなオチで楽しい。
そして月の自転が止まっている理由と、やがては地球の自転も止まるという結論に。
やはり宇宙テーマは面白いね。
14 ダモクレスの岩
1962年に金星の表面が水の沸点よりもはるかに高温だと証明し、金星の沼地はSF世界から消滅した。
更には火星にクレーターが発見され、火星人の生存まで危ぶまれることに(笑)
そこから隕石の話になる。
明日にも隕石によって都市1つが消滅する事故が起きるかもしれない。
またはもっと高い確率で、隕石が海に落下した影響で沿岸の都市が全て消滅するかもしれない。
これ単なる事実(笑)
15 天界の調和
「ケプラーの調和率」によって、惑星の公転周期と太陽からの距離に相関性が認められた。つまりどちらかがわかれば片方の数値もわかるのだ。
更にはそれぞれの質量がわかれば、太陽と惑星以外(例えば地球と月とか、他の惑星と衛星も)にも適用でき、その式を組み替えると公転周期と距離と片方の質量がわかれば、もう片方の質量もわかるということに。
ということで地球の質量がわかったら太陽系のほとんどの惑星やら衛星やらの質量もわかってしまうという魔法のようなお話。
面白い♪
16 クシャーッ!
現存する最も密度の高い物質はオスミウムで、1cm3あたりの重さは22.5g。
圧力を上げてもっと密度を高めてみる。
更にはこの世界で最も密度の高いものはといえば、それは中性子星ということに。
最近読んだニーヴンの「中性子星」が思い出される。
なんかでもオスミウムの1cm3あたり22.5gって大したことないように感じるんだけど・・・。
17 陽子で数える
アルキメデスが砂粒の数で世界を表そうとしたのに敬意を評し、アシモフはこの世で最も小さいと思われるもの「陽子」で、最も大きいと思われるもの「宇宙」を表してみる。
「観測可能な宇宙」という概念が出てくるが、これまたなんだか納得がいかない(笑)
要するに宇宙の膨張速度が遠くになればなるほど加速するのでそれが光速に達してしまうと光がこっちに届かないので観測不能で存在しないのと同じということなのだが、存在はしてるやろ!と思った(笑)
ちうわけで前巻に続いてなかなか難解な本だった。
しかしこういう難解な内容をなんとか化夢宇留仁でも面白く読めるように仕上げてくるのがアシモフの他にはない能力の1つなのは間違いない。
ところで表紙以外の添付画像はこの本を中古で入手したら挟まっていた写真である(笑)
超かっけー(笑)
多分昭和40年頃の写真だと思うが、元の持ち主のお父さんだろうか???
すごく素敵なおまけだった♪
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