mixiユーザー(id:462499)

2022年11月02日22:44

84 view

銀河辺境シリーズ外伝1 光子帆船フライング・クラウド

を読んだ。A・バートラム・チャンドラー著/関口幸男訳
 老朽商船リム・ドラゴンはなんとか惑星ローンにたどり着いた。
クルーの一部がリム・ランナーズの運行本部長であるグライムズ准将に呼び出され、聞かされた話は驚くべきものだった。
それは反物質をエネルギー源とした光子帆船による実験航海であり、その船フライング・クラウド号は宇宙船というよりもむしろ海に浮かぶ帆船と空を飛ぶ飛行船の間の子のような代物で、航海に必要なスキルも他の宇宙船とは全く異なっていた。
しかもこの船は光速を越えられないのだ・・・。

 とうとう外伝に突入。
Wikiによれば銀河辺境シリーズは1961年から1985年にわたって執筆されており、1973年以降に執筆されたのは正伝のみ。
要するに執筆順から言えばむしろあっちの方が外伝なのだ。
本作は1969年に書かれており、正伝シリーズ第1巻「銀河辺境への道」の2年後だが、第2巻「エルドラドの生贄」はその更に2年後の1971年に書かれている。
 で、本作だが、老齢となり辺境の貿易会社の非常に高い地位についているらしいグライムズが手に入れた反物質を利用した光子帆船による航海が描かれているが、グライムズ本人は船には乗り込まない。
なにしろ亜光速船なので妻子がある身では乗船しづらいのだ。
ここで気になるのはグライムズの奥さんの名前だが、残念ながら本作では明記されなかった。
それとグライムズの耳が大きいという描写がなく、シリーズで散々活躍(?)した自動調理機も出てこないのは、執筆順によるものだと思うが、本作が当時からすれば未来の物語なので違和感があった。
 本題のストーリーだが、これがなかなか強烈だった。
フライング・クラウドが出発するまでは実物の帆船や飛行船で訓練をしたり地元の戦闘機に追われたりとなかなかいい感じで、それからの冒険への期待が膨らむのだが、出発後に突然超光速航行の実現という話が出てきてから衝撃的な展開に。
まず超光速航行に挑む方法が斬新というかバカというか、とにかくすごすぎる。
要するに光速ギリギリまで加速しておいて、最後にブースターで一押しして壁を突破するという今まで聞いた中で最も馬鹿らしい超光速チャレンジ(笑)
これは勿論著者もわかってやってるとは思うのだが、それにしても(笑)
そしてチャレンジ後の展開がこれまたすごい。
化夢宇留仁はなんか昔の日本人SF作家とラファティを足した作品を読まされているようなクラクラ感を味わった(汗)
チャンドラーは銀河辺境シリーズが始まるまでは普通にすごいSF作品を書いていたのではないかという意見があったが、断じてそんなことはないと確信した(笑)
3 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2022年11月>
日 月 火 水 木 金 土
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930   

最近の日記

もっと見る