を読んだ。
E・R・バローズ著/厚木淳訳
ハワイでカメハメハ大王の夢を見ていたバローズの前に再びカーターが姿を表し、今回は彼の孫娘の話を聞かせてくれる。
カーターは時たま1人になりたい時があり、そんな時は快速艇で見知らぬ土地へ向かう。
今回彼が向かったのは火星最古の都市の1つであるホルツで、そこにかつて住んでいた白い肌と金髪で聡明な種族はもう遥かな過去に滅び去っていたが、都市は未だにその威容を誇っていたのだ。
ところがそこで複数の緑色人に襲われている1人の戦士を見つけ・・・。
今回は1つの長編としての体裁だが大きく4章に分かれており、その趣も全然異なる内容になっている。
サクサクと読み進めていくと4つの味の冒険を楽しめるわけで、これはこれで悪くはないが物語としての重みには少し欠けるように感じた。
第1章 古代の死者たち
この話が本のタイトルでもある古代帝国にまつわるもので、なかなか趣深い描写や長大な時の流れを活かしたキャラクターなどが出てきて面白い。
カーターの孫娘ラナの登場はあまりにも唐突だったが(笑)
第2章 火星のブラック・パイレーツ
懐かしい第2巻で出てきたブラック・パイレーツが再登場し、カーター達は奇妙な機械で人々を奴隷化している国に囚われてしまう。
この話ではカーターが奴隷の闘士となり、無敵の強さでご主人様(笑)を喜ばす毎度の展開が楽しめる。
第3章 火星の冷凍人間
命からがらガソールにたどり着いた一行だったが、どうも様子がおかしい。
というのもガソールは北極近くにあるバンコールからの艦隊に兵糧攻めにあっている最中だったのだ。
なんとかガソールの部隊と合流したカーターだったが・・・。
カーターが艦長となって飛行船を修理し、同士を集めて脱出する件が盛り上がる。
また表題の冷凍人間のからくりも面白い。
第4章 火星の透明人間
カーター達は透明人間の国に囚われる。
透明人間の国インバクの美女ロハスを誘惑して脱出のチャンスを・・・。
この第4章は蛇足だと感じた。
まず前に同タイトルの本があるのがおかしいし、文字通り透明人間というネタは2度目である。最も前回の透明人間とは全然別物だが。
しかし別物である上にそのカラクリは完全に劣化しており、要するに透明になる飲み薬が出てくるのだが、それによって衣類とか装備まで見えなくなってしまう説明は一切無し(汗)
またラナのことを孫娘だと告げた上で自分が妻帯者であるというのは隠しているという奇天烈な状況にツッコミもなし(汗)
第3章で終わっていればよかったのに・・・(汗)
ちうわけでイマイチなところも多いが、見どころも多い1冊だった。
見どころといえば、本作は第2章のブラック・パイレーツもそうだが、これまでのシリーズに出てきた懐かしいキャラクターや設定もばんばん出てきて化夢宇留仁はちょっと「雪の魔女の洞窟」を思い出したりもした(笑)
完全に忘れ去られたかと思っていたカーターのジャンプ能力も活躍しまくるし(笑)
ところで本書の原題は「LLANA OF GATHOL」、要するに「ガソールのラナ」であるが、ラナの活躍シーンなどほとんど無い(汗)
どういうことやねん(笑)
1つおおっ?と思ったのは、冒頭でカーターが前にバローズと会った場所の候補としてターザナを挙げていたところである。
ということはカーターもターザンと会ったことがあるのだろうか???
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