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2019年11月28日01:09

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土曜は……

 土曜日は、ブルク13で、
 「決算!忠臣蔵」(14:10)
 「オーバー・エベレスト)(15:25)
 のチケットを購入していたのだが……買った後で、時間が完全に重なっている事に気づいた。こりゃダメじゃんか。(とほほ)
 仕方ない、チネチッタの、
 「決算!忠臣蔵」(12:15)
 をあらためて買った。
 結果、¥1900円を無駄にしてしまったが……まぁ、概ね10本に1本くらいは無料鑑賞しているんだ、100本に1本くらい、ムダになるチケットが出ても、これはこれで仕方ない。

 で、まずはチネチッタで、
 「決算!忠臣蔵」。

 これは、大石内蔵助が残した決算書を元に、赤穂浪士の吉良邸討ち入りをお金の面から描いた山本博文の「「忠臣蔵」の決算書」を、「忍びの国」の中村義洋映画化したもの。

 元禄14年、赤穂藩藩主・浅野内匠頭は、江戸城城内で吉良上野介の態度に立腹、刃傷沙汰に及び、浅野家のお取り潰しと内匠頭の即日切腹となってしまう。
 藩の財産は、取り潰しになった赤穂藩士たちの退職手当に消え、筆頭家老mp大石内蔵助は、浅野内匠頭の奥方である瑤泉院が輿入れの際に化粧代の名目で持ち込んだ資金が、塩商人に貸し出される事を知って取り立て、その金でお家再興に望みを懸ける事にする。
 大石は、竹馬の友でもある、勘定方の矢頭長助の力を借りて予算をやりくりするが……

 赤穂浪士討ち入りにはいくらお金がかかったのか。一見面白い視点だが、 映画としてはいささかドラマが弱い。大石内蔵助と矢頭長助と言う対照的な人物設定をした訳だから、ここを活かしてドラマを作って欲しかった所だ。
 赤穂藩士のセリフは全て現在の関西弁とし、テンポのいい掛け合いは確かに面白いけど、これじゃまるで吉本興業のコント。題材としてはよかっただけに、ちゃんと映画にして欲しかったなぁ…… 

 その後、桜木町に移動、ブルク13で、 
 「オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁」。

 これは、役所広司を主演に迎えて描く日中合作の山岳アクション。

 ヒマラヤ地域の平和のための公約締結を前に、カギを握る機密文書を載せた飛行機がエベレスト南部の危険地帯に墜落。ヒマラヤの民間救助隊チーム・ウィングスは、文書の回収任務に当たるインド軍特殊部隊をガイドして捜索に向かうが……

 富豪で冒険家(どっかで聞いたような人物だな)と言うユー・フェイ監督……自身もモンブランやエベレストに登山経験がある、と言うのに山岳アクションが派手を通り過ぎて荒唐無稽なのはどうしたもんだか。
 歩くことさえギリギリのエベレストの山頂で取っ組み合いの戦いとなるのもそうだし、垂直に切り立つエベレストの氷壁2000mを、単独、無酸素で半日で登ってしまう、と言うのは無理があるを通り越して失笑もの。
 まぁ、中二病のコドモの、
 「ぼくのかんがえたぼうけん」
 のようなシナリオを映画化出来る、と言うのが現在中国のパワーか……呆れるよりも感心してしまった。


 そして、この日の最後は、シネマジャック&ベティで、
 「わたしは光をにぎっている」。
 
 これは、中川隆太郎監督の新作。主演は松元穂香。

 澪は両親を亡くし、湖畔にある民宿を切り盛りしていた祖母の久仁子に育てられた。だが、久仁子が入院し、民宿を閉める事になってしまう。
 それを機に澪は父の旧友の京介を頼り上京し、京介が経営する銭湯に身を寄せる。自分の居場所を見つけられないでいた澪は、スーパーのバイトも長続きしなかったが、京介の銭湯を手伝いながら、少しずつ周囲の人たちとも交流して、馴染んでいく。
 だが、銭湯は区画整理の為、廃業が決まっていたのだった……

 この映画の舞台となるのは葛飾区立石なのだけど、登場する映画館は横浜シネマジャック&ベティで撮影されている。
 この映画を観たのがそのジャック&ベティだったので、映画を写し出すスクリーンに、ジャック&ベティのスクリーンが写る、と言う希有なシーンに思わず笑ってしまいそうになったり……

 映画は、住む人の体温を感じるような、古い町と銭湯、小さな映画館。やがてこの世界から消えていく場所を、詩情溢れるタッチで描いて行く。
 そうして消えゆくものを押し流して行く、この社会と言うものに馴染めないでいる、ヒロインの澪を松元穂香が好演……もっとも、彼女の持ち味であるドン臭さが気になってしまう人もいるかも知れないけど。
 
 世界は変わり、古いもの、大切にしたいものも何時かは失われてしまう。でも、人は、その足跡を残し、記憶を残す……それが生きて行く事なのだ、と。
 東京に来た時、下を向いて所在なげに歩いていた澪は、銭湯を後にする時にはしゃんとした足取りになっている……それだけの小さな物語ではあるのだけど、これはいい映画だ。


 
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