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2026年08月24日23:33

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『左利きの少女』観賞

〜「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」などショーン・ベイカー監督作のプロデュースやベイカー監督との共同監督作「テイクアウト」で知られるツォウ・シーチンの単独監督デビュー作。ツォウ監督の故郷・台湾を舞台に、厳しい現実と向き合う母娘とその祖父の多世代家族が織りなす物語を、幼い少女の視点からエネルギッシュかつ繊細に描き出す〜
〜台北、夜市の麺屋台。5歳の少女イージンは、借金を背負ったシングルマザーのシューフェンとハイティーンの姉イーアンと共に、生活を立て直すため田舎町から戻ってくる。イージンは昔気質の祖父に、利き手である左手を「悪魔の手」と咎められ、罪悪感を抱くようになる。その悪魔の手は図らずも、家族それぞれが胸に秘めてきた罪をあぶり出していく〜
<映画.comさんより>

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めっちゃ好きでした。
私の2025年映画ベスト10の5位が『テイクアウト』
今作単独監督のツォウ・シーチンとショーン・ベイカーの共同監督作です。
ショーン・ベイカーは、今作には、脚本(監督と共同)/編集/製作で参加していて、それもあってか、あちらこちらに、ショーン・ベイカー色が(もちろんいい意味で)垣間見えました。

かなり内容に触れていますので、未見の方はご注意下さい危険・警告

冒頭、5歳のイージン、姉のイーアン、そしてシングルマザーのシューフェンがかつて暮らしていた台北に車で戻って来る。
田舎とはまるで違う都会の台北。
カメラは徐々に上に上がって、家族がこれから住む夜市全体の様子を見せてくれる。
その後、待ちきれない感じで、イージンの町歩きの冒険が始まって、カメラは彼女目線に。
それ以降もイージンがメインになるシーンは、カメラはほとんど低い位置。

とにかくいろんな事が起きます。

シューフェンは夜市のある場所を借りて、麺の店を開きます。
イーアンもそこで働くと思いきや、彼女はある怪しい店で働きはじめ...。
(私はわからなかったんですが、あれ’ビンロウ’っていうモノらしいですね)
イージンは幼稚園に通い出しますが、左利きであることを祖父に「悪魔の手だ」と言われてしまいます。

シューフェンの夫は、かつて借金を抱え(事業をやってた?)そのまま蒸発してしまっていました。
(シューフェンだけは夫の居場所を知ってたのかな?)
ある時、連絡が来て、夫は入院していることがわかります。

イーアンは高校の頃、ずば抜けた成績でした。
それでも、父親のせいで家にはお金がなく、大学に進学できませんでした。
そんな父親のお見舞いに行こうとシューフェンから言われても、会いたいはずもなく...。
(それでもシューフェンには内緒で、イージンを連れて、一度だけ病院へ)

結局、父親は亡くなってしまい、その病院代、葬儀代まで、シューフェンが負担するハメに。
イーアンは、いつまでも父親の面倒をみる母親にますます反抗するようになります。

シューフェンは自分の店の隣で雑貨店をやっている男性と仲良くなっていきます。
されど、あれこれ出費が重なり、賃料が払えず、どうしたらいいか頭を抱えてしまいます。
イージンは’悪魔の手’で、あちこちの店で、いろんなモノを失敬してしまう。
イーアンは、アルバイトをしている店のオーナー(既婚者)と関係を持ってしまう。
またシューフェンの母親(娘たちの祖母)は、偽造パスポートを使い、不法移民ビジネスで小遣い稼ぎ。
しかし、ある日、家に移民局がやって来て、家宅捜索されます。

※予告編
https://youtu.be/MnkNvO5UVfc

今作、これまでのツォウ・シーチンとショーン・ベイカー監督のタッグの集大成といいますか。
以下の作品の要素が、少しずつ、入っている気がしました。

『テイクアウト』
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密入国業者に多額の借金を抱えながら、ニューヨークの中華料理店で配達員として働く不法移民の青年の1日。
都会の片隅で、厳しい現実と向き合いながら、その日その日をなんとか生きていく。
どこまでもリアルで、重い息遣いが伝わってきた。

『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』
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カラフルな色使い。眩しいフロリダの光と安モーテル。家を失った貧困層の母親と少女。
すぐ近くにディズニーワールド。子ども目線での撮影。

『ヤンヤン 夏の想い出』
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エドワード・ヤン監督の台湾・日本合作。
お祝いの場に、ある人物が乗り込んできて、ハプニングが起こるというのが同じ。
妊娠が絡んでいるのも同じで、ツォウ・シーチン監督は、終盤のパーティシーン、絶対、この作品を意識したと思う。

ちなみに、これらグッド(上向き矢印)3作品、現在、全て、U-NEXTで観られます♪

終盤の祖母の還暦祝いの場がハイライト。もぉおお〜、凄いです&めちゃ面白い。
イーアンが隠していた○○をバラされたことが発端となり、じわじわ騒動となり、最後には、それ以上のとんでもない秘密が明るみになるという。
何が面白いって、そこに集まった親戚一同のそれぞれの反応ですよ。
あっちではこんな顔、こっちではこんな顔。部外者の顔。
それぞれの立場。それぞれの損得。それぞれの今後。もう、ごちゃ混ぜ(笑)

全くの余談ですが、シューフェンが田中美佐子さんに見えてしょうがなかった。

何度も出てくるイーアンのバイクが、いい風を作ってた。

夜市の描き方が、とっても良かった。
イージンのその時の感情で、夜市がカラフルで元気に見えたり、時には闇の中を歩いていたり。
ところどころで差し込んでいた光も綺麗だった。
音楽も登場人物たちの心に寄り添っていて、文句なし。

ラストシーンの3人の位置と動き。温かな日常の一コマ。あぁああ、たまんねぇ。

総評:好き、好き、大好き。ショーン・ベイカーの編集の腕の力もあるのかな。
流れがスムーズだったし、ずっと楽しかった。私は本当、こういうのがいいの。4.3☆
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