これは、福井県・若狭和田ビーチを舞台に、人生に迷っていた大学生がライフセーバーに挑戦する姿を描く青春ドラマ。
主演は、「近畿地方のある場所について」ののせりん。共演は、徳重聡、伊礼姫奈。監督は、「おしょりん」でも、福井の“ご当地映画”を撮影した児玉宜久。
大学生の大友勇輝は、母親の海外赴任と再婚話に不貞腐れ、就職活動にも身が入らず、ひとり孤独でいた。そんな勇輝を見かねた叔父は、夏休みを福井で過ごす事を勧めるのだった。
勇輝は、若狭和田ビーチで溺れかけ、ビーチのライフセーバーたちに命を救われる。
勇輝は、海を愛し、人の命を守る彼らの姿に触れ、ライフセーバーをやってみたいと叔父に告げ、二週間後の検定試験に挑むのだが……
これは、アジアで初めて、海水浴場の国際環境認証制度「ブルーフラッグ」を取得した福井県・若狭和田ビーチと、そこで活動するライフセーバーたちを紹介する“ご当地映画”の一種と言えるだろう。
ブルーフラッグ制度の事は知らなかったし、ライフセーバーの救難活動内容を、主人公が講習を受ける形で紹介する、その内容も興味深いものがあった。
自分も日本赤十字の救命救急講習を受けた事があるが、ペットボトルを使った心臓マッサージの練習法など、最近の講習内容は目新しく、感心もした。
だが、この映画、そうした“ご当地映画”、“お仕事紹介映画”としての内容はともかく、それ以外がかなり酷い――児玉宜久監督、「おしりょん」がここまで酷くなかったが、あれは実話だったからだろうか?本作は本来自分が好きなタイプの青春映画であり、“お仕事紹介映画”としての興味深さもあって尚、幾度も、途中退席しようか、と思った程なのだ。
リアリティのない描写と設定、学芸会レベルの演出に加え、主人公が、ママを仕事と別の男に取られた、と鬱になる真正マザコンで、内気で腕っぷしも弱いのに強面の男たちに突っかかって行く、意味不明の性格で、これでは感情移入のしようもない……次世代のニューアイコン、とされるのせりんにもいい印象は持てなかった。
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