これは、韓流ドラマ「わかっていても」でブレイクしたハン・ソヒと「バーニング 劇場版」のチョン・ジョンソがW主演。かつて「息もできない」などに出演、近年「大人たちには分からない」など監督としても活躍するイ・ファンが監督して描くクライム・サスペンス。
ソウルの歓楽街・江南で、ミソンは、昼はフラワーショップで働き、夜は高級クラブで男たちを接客。そんなミソンと共に育ったドギョンは、白タク運転手、そして“運び屋”として金を稼いでいた。
そうして、この状況から抜け出す為の資金を貯めていたふたりだが、目標達成を目前に、トラブルですべてを失ってしまう。底辺の生活に逆戻りしたふたりは、ある噂を耳にする――ミソンの働く高級クラブのオーナーの仕掛けで、ふたりは金を失ったのだ、と。そして、そのオーナーが、闇で稼いだ7億ウォンの大金を、隠匿している、とも――ふたりは、奪われた金と未来を取り返す為、危険な大勝負に乗り出すのだが……
この映画、主演のふたりが凄くいい。正統派の韓国美女のハン・ソヒ演じるミソンと、韓国で最近人気の整形をしない一重瞼の鋭い眼光を見せるチョン・ジョンソ演じる無頼派のドギョン、ふたりのガールズフッドを描き、その活躍をちゃんと見せる事が出来てるだけで、映画としては様になる。
ただ、この映画が惜しい所は、そんなふたりを活躍させる、物語の方が妙にぎくしゃくしていること。
導入部の保険金搾取、それからスポーツ賭博のトラブル……こんなの全部、黒幕のせいなのだから、手際よく説明してくれればいいものを、語り口も見せ方も下手なのだ。これが、ここだけじゃない。仕掛けはちゃんとあり、お膳立ても出来ているのに、それを活かせていない脚本も拙いし、それを見せられない演出も拙い……イ・ファン監督がこうしたアクション&サスペンス演出を苦手とするようにも思えるが……
魅力的な主人公2人を見せながら、どうにも物語が弾けない、面白くない……で、フラストレーションばかりの溜まる映画となってしまった。惜しい。
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