これは、動物たちが人間のように暮らす楽園・ズートピアを舞台にして大ヒットとなったディズニー・アニメーション「ズートピア」の続編。
監督は、「モアナと伝説の海 2」脚本のジャレド・ブッシュ、「塔の上のラプンツェル」のバイロン・ハワードの共同となる。
ズートピアは、かつての肉食動物も草食動物も、大きな動物も小さな動物も、あらゆるタイプの動物たちが暮らし、“誰でも夢を叶えられる”という理想の楽園。
ズートピア初のウサギの警官・ジュディは、ある事件を解決した事をきっかけに、元詐欺師で皮肉屋のキツネのニックとバディを組んで事件捜査に当たる事になる。だが、ふたりの初めての事件で、ジュディの気持ちが先走り、大きな失敗をしてしまう。
汚名返上のため、ジュディは、ズートピアにいない筈のヘビを追って、密かに実業家・リンクスリー家の祝賀会に潜入……思わぬ事で、ズートピアの過去と、ヘビにまつわる秘密を知る事になり……
前作「ズートピア」は、様々な動物たちが暮らすズートピアを“多様性のある社会”として描き、そこに、格差や偏見、様々な社会的問題を映し込んだ、社会派エンターテイメントだった。
数的には全体の10%でしかない(これは自然界のバランスとしてもその通り)肉食動物が富裕層として社会を支配、草食動物がソーシャルワーカーとして働く、と言うズートピアの構造もそうだし、属性によって個性もそうなのだ、と決めつけるレイシャル・プロファイリングの問題も繰り返し描かれた。
二作目となる本作では、多様な環境を生み出す人工都市・ズートピアの構造を描くと共に、その開発時に僻地に追いやられた爬虫類を、正に先住民として描くものとなっている。
本作における社会派としての描写は、やや後退しているようにも思うが、DEI推進を「悪だ」と決めつける(実際、トランプ政権はDEI推進企業に制裁を科す、としている)中、忖度し骨抜きになってしまった「星つなぎのエリオ」に比べれば、まだ頑張っている方だろう――「多様性の容認」と「みんなで仲良く」はディズニーとして下ろせない旗印であろうから……
映画は、冒頭から目まぐるしく動き回り、テンポを緩める事がない。基本的には、ヘビを追いかけての追走劇を軸に、謎解きが入ると言うものなのだが、これが、盛り込まれた小ネタ、様々な設定や描写などに目を留める余裕もない勢いで、さすがに年齢的に厳しいものがあった。(目が付いていけない)
その中で、描かれるジュディとニックの関係性を問い直すのも定番ではあるのだが……一度崩れたふたりの関係性を取り戻すのが、ニックの長ったらしい告白、と言うのはどうか、と思ってしまった……これこそ、アクションで、つまり行動で見せるのが“映画”ではないのだろうか?
物語は予定調和的に大団円を迎える――そのエピローグで落ちて来る羽根で次作は見えた……そうか、あとは鳥類!
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