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2025年10月27日05:57

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誰にも見えない子ども Invisible child: Dasani

書きとめておきたいことが、また山のようだ。
でも、欲張らないで、まずはひとつ。

10月21日、いわゆる極右政権の始まりの日、(ため息ばかりついてないで何かしなくちゃ!)と思って、一冊の本の感想を書いた。
古屋美登里さんチームが訳したノンフィクション。
『誰にも見えない子ども』

上手くまとめられなかったし、レビューとは呼びがたいけれど、わたし自身の attitude――気持ちや心構えはそこそこ書けたかな . . .
なので、この日記にも載せておきます。


◆ 写真は、主人公のダサニ(左右)と本の表紙(中)です。

『誰にも見えない子ども──アメリカの大都市で生きるホームレスの少女の記録』亜紀書房 
アンドレア・エリオット (著), 古屋 美登里 (訳), 齋藤 匠 (訳), 藤宗 宇多子 (訳)

★★★★★ 納得のピューリッツァー賞!
2025年10月21日に日本でレビュー済み

すさまじく示唆に富むノンフィクション。
共感、怒り、嫌悪、悲しみ、罪悪感、無力感、いとしさ、期待……あらゆる感情が胸の奥から湧き上がる。衝撃が大きすぎてなにをどう書いていいかわからない、まだ心がヒリヒリしている。

アメリカ、ニューヨーク。貧困黒人家庭の長女、11歳のダサニは、聡明でけなげで愛らしく、好きにならずにいられない。けれども、好きになればなるほど、ダサニがひどい目に遭うのをただ見ていることがつらくなる。わたしみたいな異国の読者でさえそう感じるのだ。10年ものあいだ、密着取材を続けた著者のアンドレア・エリオットは、どんなにつらかっただろう。
ダサニにもドレアにも、最大のリスペクトと感謝の気持ちを伝えたい。
ふたりのおかげで、わたしはいま声を大にして言える。貧困とそれに続く苦難のすべては――個人の自己責任などではなく、長きにわたるレイシズムをはじめさまざまな偏見や差別、社会の制度による問題だと。
日本でゴスペルを歌う人たちはとくに、アメリカの黒人の歴史を知るためにも、この本を読んでほしい。

ダサニのような「誰にも見えない子ども」は世界中に存在する。
もちろん日本にも。先日も子ども食堂を運営している友人が、最近子どもの貧困が増えていると話してくれた。子ども食堂の目的は、貧困家庭や虐待で苦しんでいる子を見つけ出して、福祉につなげることなのだとも。
これから、もっと増えるのだろう。排外主義や軍事力の強化ばかりをうたって、医療や福祉・教育を軽視する傾向はさらに強まっていきそうだから。

手をこまねいていてはダメだ。わたしも「見えない子ども」を見つける目を持ちたい。そして、「誰にも見えない子ども」を生み出す社会の仕組みそのものにしっかりNOと言っていきたい。
ダサニの物語は終わらない。わたしたちの物語もここから始まる……。

★ この意義深い一冊を日本語で出版してくれた亜紀書房と翻訳家のみなさんにも、心から感謝します。


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