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2025年09月15日23:01

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「ジュラシック・ワールド/復活の大地」感想

 これは、現代に蘇った恐竜たちを描く近未来SFサスペンス「ジュラシック」シリーズの第7作目。
 主演は、シリーズ初の女性主人公となるスカーレット・ヨハンソン。共演は、「グリーンブック」のマハーシャラ・アリ、「ウィキッド ふたりの魔女」のジョナサン・ベイリー。監督は、「ゴジラ」のギャレス・エドワーズ。

 「ジュラシック・ワールド」より世界に拡散した恐竜たちだが、結果としては現在の地球環境には適応出来ず、辛うじて赤道付近の限られたエリアに生息している。
 そんな恐竜たちに対し、人々は何時しか関心を失い、新たな恐竜関連施設が作られる事はもうないだろう……そんな中、元・特殊工作員のフィクサー、ゾーラ・ベネットに製薬会社からある仕事が持ち込まれる。それは、画期的な心臓病治療薬開発のため、陸・海・空に生息する3種の恐竜のDNAを採取する事だった。
 ゾーラは、恐竜の専門家であるヘンリー・ルーミス博士と共に、かつての仲間であるダンカン・キンケイドを頼って、目的とする島に近づくが、その途中、ヨットで公開中に海竜と接触して遭難したデルガド一家を救助する事になって……

 本作は、「ジュラシック・パーク」3部作に続いて作られた、クリス・ブラットを主演とする「ジュラシック・ワールド」3部作の続きで、仕切り直しの新章となる。
 だが、そこに目新しさは全くない。高度に作り込まれた研究施設が些細なミスで崩壊するのは、シリーズ第一作が警鐘を鳴らしたカオス理論の出来の悪い焼き直しだし、恐竜学者のヘンリーが恐竜に出会って感銘を受けるのは、これまた第一作でグラント博士がブラキオサウルスに出会うシーンの焼き直しだ。
 子供が騒動に巻き込まれるのも第一作からのお約束ではあるし、遺伝子操作された恐竜が登場するのは「ジュラシック・ワールド」でやっていた事だ。
 そうした描写は、オリジナルへのリスペクトであるとも言え、より面白くなっているのならば、何の問題もない、はずだが、問題なのは、オリジナルを凌駕するようには思えなかった事。
 子供を出す為に取り入れられたデルガド一家だが、これが想定外の要素となってゾーラの完璧なミッションを崩壊させる、とかなら判るのだが、すぐに別行動をさせてしまって、ストーリーに絡んで来ない……島の中で、ゾーラのグループが手際よくミッションを進めて行く一方で、デルガド一家が全く別の動きをしているのが、設定として勿体なくもあり、物語を散漫なものとしているように思える。
 また、抵抗があったのが、どうにも人が死に過ぎる事――勿論、製薬会社の金儲けを企むヤツが食われるのは、これは仕方ないと言うか自業自得、としてもダンカンの船のクルーたちは……食われるような理由もなく、ダンカンの新たなトラウマになってしまいそうで、どうにも腑に落ちなかった。

 遺伝子操作でクジラ程の大きさとなったモササウルスはともかく、今回登場するディストータス・レックスとミュータドンの造形はかなり程度が低い。前足が4本あって、6本足のディストータス・レックスは、パンドラの生物ではないのだから、あり得ない形態だし、ヴェラキラプトルに抑留の羽をつけたミュータドンなどまともに飛べるとは思えない。怪獣映画の得意なギャレス・エドワーズ監督だけに、ここにらしさを出してしまったのかも知れないが、これは古生物学に基づく「ジュラシック」シリーズにおいてはやっていけない事のように思える。

 確かに、CGは見事だし、手慣れた内容と描写だけに見せ方の勘所を掴んでいてサスペンスと、スペクタクルを巧みに作り、面白い映画にはなっている。
 だが、オリジナルの持っていた理詰めの部分が薄れ、「怪獣映画」となってしまった本作の内容には疑問を感じざるを得ない……と言うよりも、この「ジュラシック」シリーズの寿命自体がそろそろ限界なのかも知れない、と思う。それ故の、本国での興行不振だったりするのではないだろうか? 
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