これは、Netflix初の韓国アニメ「あの星に君がいる」のハン・ジウォン監督が、チェ・ウニョンによる短編小説「あの夏」を中編アニメ映画化したもの。
高校2年の夏、下校途中のイギョンは、女子サッカー部のスイが蹴ったボールに当たってメガネを壊してしまう。そんな偶然の出会いを果たした彼女たちは、互いに惹かれ合うようになっていく――高校を卒業後、イギョンはソウルの大学に進学し、怪我でサッカーを断念したスイは専門学校に進む。それぞれ異なる道を歩むうちに、ふたりの間にはすれ違いが生まれて……
ハン・ジウォン監督は、�犂攅颪凌軍だ拭匹噺世錣譴討い襪修Δ如�確かに、その作風には共通するものを感じる。もっとも、映像の美しさや、アニメーション技術(特に本作のような日常を描いたアニメでは、その技量が露骨に出る)では、まだまだ日本アニメには及ばないのだけど、韓国映画らしからぬ、静かで、内向的で、抒情性に溢れる作風は、確かに“世界”を作っているように思う。
あと、力量差を感じたのが、声優の声の演技――日本アニメでは、絵を補って台詞にならない声を入れるのが通常だが、それを踏襲する本作では、韓国の声優の力量を露呈してしまっている。予告編で観た日本語吹き替え版では、その辺りが自然で、大分印象が変わっていたが……まぁ、それが実力差と言う事か……
物語は同性愛者である事に目覚めた少女の初恋と、その後を描く――マイノリティであるが故に深く結び付いたふたりだが、都会に出て、世界が広がった事で、それまでの関係を維持出来なくなって行く、と言うものとなる。よくある話ではあるが、モノローグを多用し、まるで少女マンガのように内面を繊細に描いて行く本作は、なかなか見せる……もう少し内心や葛藤を深堀りしてくれれば、とは思ったが、原作も短編小説と言う事で難しかったのかもしれない。
しかしながら、現在の韓国アニメの力量を感じた1本であり、現状ではまだまだ、と言うものである一方、世界でも通用する“韓流”が加わったら、これは侮れないものになりそうな気がする。
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