これは、「ヒットマン」のザヴィエ・ジャン監督による肉弾アクション。
主演は、キックボクシング選手権の優勝経験を持つナシム・リエス。共演は、「オンリー・ゴッド」のヴィタヤ・パンスリンガム。
フランス人格闘家のサムは、ギャング稼業から足を洗い、今はタイのビーチリゾートで働いていた。そこで、フランス系タイ人女性のミアと結婚、彼女の連れ子のダラと3人で暮らしていた。そして、いつか自分の店を持ちたいというミアの夢を叶えるため、サムは、ムエタイの賭け試合で戦い日銭を稼いでいた。
だが、開店に向けた土地購入で、厄介な事に巻き込まれたサムは、フランス人で、裏稼業を営むナロンから危険な仕事を引き受けることになるが……
これは、妻を殺され、娘を奪われた男の復讐譚。話としてはバイオレンス・アクションによくあるもので、新味はないが、格闘家だったナシム・リエスの鍛え上げられた肉体と、それが生み出す身体能力の高さに、キックボクサーならではの足技、そして、タイ流のガチンコ・アクション演出も相まって、見応えのある格闘アクションを見せる。終盤の、サムの復讐シーンは、流血に加え、人体破壊描写も辞さない、血みどろアクション。成人指定にはなってしまったが、刃物を振り回してもろくに流血さえない、昨今のぬるいアクションとは一線を画すものであるのは確かだ。
難点は、物語部分の出来が今一つで、テンポも悪いし、ご都合主義丸出しの展開も目立つ事。ナシム・リエスのアクションを見せるのが主目的の本作だけに、物語は、もっとシンプルでもよかったような……
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