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2023年07月17日14:00

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「シンデレラ/3つの願い」感想

 これは、一風変わったシンデレラの物語で、チェコの作家によるメルヘンを土台として1973年に製作された東ドイツとチェコスロバキア合作映画「シンデレラ/魔法の木の実」を、ノルウェーの歌手アストリッドS主演でリメイクしたもの。

 父の影響で、弓や乗馬が得意で野山を駆け回る事が好きな娘シンデレラは、継母に嫌われ、納屋で下働きの毎日。それでも、隙を見て、馬で森に出かけたシンデレラは、ひとりの男性と出会う。彼こそは、王家の伝統に縛られたくない王子だった。
 王子の花嫁を見つけるための舞踏会が近づく中、シンデレラは願い事を叶えてくれる不思議な木の実を3つ手に入れて……

 この映画が描く、王子以上に「男らしい」シンデレラ像は、いかにもジェンダー・ニュートラル先進国のノルウェ−らしい改変、と思っていたら、これが、1973年の映画のリメイクと知って驚く……まぁ、このくらいの改変は最早驚くには当たらない、と言う事か、と思うと共に、2015年のディズニー実写版の「シンデレラ」が古い価値観のままだった事に今更ながら考えさせられてしまう。
 ノルウェー映画、と言う事で、「シンデレラ」と言うよりは「雪の女王」の舞台がなるのが相応しい、一面の銀世界と言うのも目新しく、その雪原を、白馬に乗ったシンデレラが駈けて行くシーンには爽快感がある。
 また、シンデレラが叶える3つの願いと言うのが「猟師になること」、「舞踏会のお姫様になること」に加え、最後が「自分自身であること」と言うのも現代的なアップデートだろう。
 あと、シンデレラで気になるのが、一目惚れで結婚まで決めたのに、肝心の惚れた女の顔も思い出せない、と言う王子のぼんくらぶりなのだが、本作では、舞踏会の前に、出逢いを重ねて、心通わせた上で舞踏会での決意となり、最後も再会したシンデレラを前に、「こんなもの要らない」と靴を放り捨てるなど、こちらもアップデートされているのも見逃せない。

 決して映画大国ではないノルウェー映画故に、予算やVFXでの制約もあったであろうに、それでも結構頑張って作り込んでいる印象。
 まだまだ出来る事は残っているようにも思うが、現代版としてアップデートされたシンデレラとはこのようなもの、として観た。
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