冬休みに2日目、今日は昨年に続き、妹が台所の掃除に来た。
こちらは、その間、トイレ掃除(遊んでいると機嫌が悪くなる)。
昼食の支度をしている最中、妹がちょっと弱気の物言いをしたので、
「諦めたら、そこで終了だよ?」
と、振ってみたら、即座に、
「『SLAM DUNK』の映画観た?」
と食いついて来た。さすが。
最近のお気に入りは「ケイコ 目を澄ませて」だそうだ。
午後、掃除を追えた所で、溜めていた映画レビューを仕上げてアップ。
夕食にはほうとうを作って食べ、夜は、ブルク13で、
「死を告げる女」。
これは、テレビ局を舞台とした韓国のサイコ・スリラーで、新進気鋭の女性監督、チョン・ンの初長篇映画となる。
主演は、「雨とあなたの物語」のチョン・ウヒ。
生放送5分前、テレビ局の看板キャスターのセラのもとに「殺される」と危機を訴える情報提供電話がかかってくる。本番まで時間もなく、いたずら電話として処理したセラだが、さすがに気が咎め、番組終了後に情報提供者宅へ向かったが……そこでセラが発見したのが、母娘の遺体だった。
その日以来、事件の追跡報道を行うセラの周りには奇妙な事が起きるようになる。
セラは、事件現場で出会った情報提供者の主治医だったと言う精神科医、イノのクリニックを訪れ、彼の専門である催眠療法を受けるが……
この映画、テレビ局の報道番組の華である女性キャスターの地位を巡る嫉妬や競争、仕事と家庭――出産と子育ての両立の難しさに、更に自分が届かなかった夢を娘に託す、まるで「巨人の星」の飛雄馬の父のような、母の存在――韓国社会における働く女性の息苦しさを描きながら、さらに、解離性同一性障害――所謂、多重人格と言う要素を盛り込んで、息苦しくなるようなサスペンスに仕立てている。
解離性同一性障害は、通常、親からのDVによって、感情を引き裂かれた子供に生じると言われるが、そんな二律背反は、逆に子供を持つ母にもある、と言うのは卓見だ――我が子を愛する想いと、子供の為に仕事や学業を諦めざるを得なくなり、「この子さえいなければ」と、憎悪する気持ちに引き裂かれる心が、新たな人格を生んでしまう、と言う……先日観た「あのこと」でも描かれた、娠と出産と言う女性ならではの責務の重さ、これには考えさせられる。
ただ、セラの見る幻覚、そして、解離した人格が引き起こす行動の描写は、いささか陳腐で、疑問を覚える事も少なくない――ここを上手く見せてくれれば、最後のドンデン返しが決まったように思う。
しかしながら、それでも初長篇映画、しかも監督自身のオリジナル脚本と言う事で感じるチョン・ン監督の才覚……これは大したものだ。
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