日曜午後、ブルク13で、
「ハッピーニューイヤー」。
これは、「猟奇的な彼女」などの恋愛映画の名手クァク・ジェヨン監督が、韓国の豪華スターと共に贈るロマンティック・ラブストーリー。
クリスマスを迎える準備に忙しい高級ホテル「エムロス」で、マネージャーを務めるソジンは、15年間も親しくしていた男友達のスンヒョが結婚する、と知らされモヤモヤしている。
「エムロス」の若きCEOのヨンジンは自宅ボイラーが壊れてホテル暮らし。その部屋係のイヨンは、ミュージカル女優を夢見ているものの、オーディションに落ち続け、未だ舞台に立てずにいる。
公務員試験に落ち続け、恋人にも振られた人生どん底のジョエンは大晦日に自殺する前の贅沢として、「エムロス」に部屋をとった。
人気歌手のイ・ガンをマネジメントするサンフンは、大手芸能事務所によるイ・ガンの引き抜きに悩んでいた――そんな彼らはゴタゴタ・ドタバタする年末を乗り越え、“ハッピー”な新年を迎えられるのか?
この映画、クァク・ジェヨン監督が手掛ける、初めての群像劇だが、これが豪華ホテルを舞台とした、正に”グランド・ホテル形式”と言うベタな構成。物語の方も、主となるのが友情と愛情の間で揺れる女心で、それに社会に引き裂かれたかつての恋、少年の初恋、身分違いのシンデレラ・ストーリー(これがまた落とし物から始まると言うベタなもの)……と、幅広い年代の7組の男女14人が織りなす、様々な恋と友情の物語。
みなが落ち着く所に落ち着いて、ハッピーエンドを迎える予定調和な物語に138分はいささか長いのではないか、と思ったが、人物配置に隙がなく、何処かでみんな繋がっているし、冒頭はドタバタ喜劇調で観客の心を掴み、登場人物を印象付けたら、後半で感情を揺さぶりにかかる韓国映画ならではのこれまたベタな展開なのだが、ここはクァク・ジェヨン、さすがに上手い。
ただ、強いて言えば、歌手のイ・ガンの移籍話と、ソジンの弟、セジクの告白は、ホテルの外のエピソードでもあり、これらは切れるのではないか、と思うのだが……
しかし、この映画、内容的には正にクリスマスのデートムービーではあるのだが、韓国映画だけに、かき入れ時のクリスマス映画にする訳にも行かなかったか……20年前の「猟奇的な彼女」は、クリスマス公開だったと言う事を思うと、日本市場における韓国映画の凋落ぶりを実感する。
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