水曜は、イオンシネマ港北NTで、
「アムステルダム」。
これは、「世界にひとつのプレイバック」のデヴィッド・O・ラッセル監督が、1930年代の実話を基に描く、愛と友情に彩られた奇想天外な物語。
主役3名は、クリスチャン・ベール、マーゴット・ロビー、ジョン・デヴィッド・ワシントン。ラミ・マレック、アニャ=テイラー・ジョイ、ゾーイ・サルダナ、マイク・マイヤーズ、それにロバート・デ・ニーロと言う豪華キャストにも注目。
1933年、世界恐慌の最中のニューヨークで、第一次大戦に従軍して負傷した医師バートは、彼の戦友で、現在は弁護士をしているハロルドから呼び出され、かつての上官でもある軍の高官の遺体の解剖を依頼される――解剖の結果、死因は毒殺と判明したが、2人はその後、高官の娘の殺人事件の容疑者となってしまう。
やがて、彼らは次第に巨大な陰謀の渦へと巻き込まれて……
この映画、豪華なキャスト、確かな時代考証とその再現、更に、1930年代と言う、不景気の中で新たな動乱の予兆を感じさせる、現在と通じる時代を選んだ事……と、映画としては隙のない作り。クライマックスとなる演説には、歴史上有意義と言うだけでなく、含まれる内容は、正に今、必要とされる言葉として訴えかけて来るものがある。
クリスチャン・ベールの役作りにはいつもながら感心させられるし、マーゴット・ロビーは、これまでになかった表情を見せ、魅力的だ。
しかし、映画としては、これが意外な程に弾まないのだ。
物語が始まる1933年と、第一次大戦最中の12年前を行き来する構成も有効とは思えず、史実に寄りかかった物語は、歴史を知っていれば、その黒幕も先行きも判ってしまう。しかも、そんな物語の中、主人公の3人は存在感を失って行き、クライマックスでは重要な役割を果たせない、と言う有様……先に述べたように
この映画のテーマそのものが現在語られる意味があったとしても、物語に、デヴィット・O・ラッセル監督らしさを出せていない、もどかしさを感じた。
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