mixiユーザー(id:124952)

2021年03月30日00:12

168 view

月曜は……

 月曜は、期末と言う事もあり、年間休暇目標達成の為、休暇。
 
 そして、朝から映画三昧。

 まずは川崎に行き、109シネマズ川崎で、
 「騙し絵の牙」。

 これは、「声の罪」の小説家・塩田武士が大泉洋を主人公にイメージし宛て書きした小説を、「桐島、部活やめるってよ」の吉田大八監督が大泉洋主演で映画化したもの。
 もっとも、大泉洋に宛て書きしたと言っても、主人公の外観イメージなどで、その人物像は大きく異なる為、演じるに当たっては大泉洋は大分役作りをしたと言う。

 歴史ある大手出版社・薫風社の創業家社長が急逝。出版不況の中、社長の任を背負う事になった元専務の東松は大改革を推し進める。
 その最中、会社のお荷物と見られていたカルチャー誌「トリニティ」を任された、中途入社の新任編集長・速水は、廃刊危機の中、起死回生の策を練るが……

 これ、映画の台詞を借りれば「無茶苦茶面白い」。
 この物語、「ミステリー」とカテゴライズされるようだが、殺人事件が起きる訳ではない。描かれるのは、出版社内での、保守派と改革派の内部抗争。登場人物、それぞれの立場での攻防をエンターテイメントとして判り易く見せつつ、観客を驚かせる仕掛けを、巧みに成立させている。人も死なない、ドンデン返しもない、でも、この先どうなる?どう問題解決する?と頭をひねり、その裏を突かれて驚くと言う、ちゃんとミステリーになっている。
 社内抗争劇でありつつ、ドラマ版「半沢直樹」のような過剰な演出もなく、音楽でいたずらに盛り上げる事もせず、“物語”を見せるのもスマートで、日本映画らしからぬ、本格的コン・ゲームも趣もある。

 吉田大八監督は群像劇に定評があるが、この映画も、実力ある俳優を揃え、その力を借りつつも多くの人間関係を判り易く見せ、この大人数と、複雑な背景を、きっちり整理して自然に描写するのにも舌を巻く。

 主演の大泉洋は、宛て書きされた事もあり、正にドンピシャの存在感。その相方を務める事となる松岡茉優が、正に対照となる生真面目さを見せている。

 惜しいのは、これを、「大泉洋に騙される映画」と宣伝している事で、これでは観客も身構えてしまうだろう。
 むしろ、この内容であれば、出版不況の中、廃刊危機に直面した新任編集長と駆け出し編集者のドラマ……としておいた方がより面白かったように思うのだが……

フォト

 映画の後、昼は、「神座(かむくら)」でラーメン……実は、店名だけで選んだ。それは「騙し絵の牙」を観ると判ると思う。
フォト
 しかし、すげぇボリュームだな、お腹いっぱい。


 2本目は、
 「きまじめ楽隊のぼんやり戦争」。

 これは、独自の世界観が国際的に高く評価され、2013年の「山守クリップ工場の辺り」では、ロッテルダム国際映画祭、バンクーバー国際映画祭でグランプリを獲得している池田暁監督、初の拡大公開作。

 川を挟んで朝9時から夕方5時まで規則正しく戦争を続ける津平町と太原町。
 津平町に暮らす兵隊の露木は、朝から川岸に出勤し、お昼はおばさんの定食屋へ。夕方になれば、物知りなおじさんの煮物を買い、家に帰って眠る日々を過ごしていた。川向こうの太原町の事はよく知らないが、とてもコワイらしい。そして、町には「すごい部隊」と「新兵器」がやって来る、と言うウワサ話が流れていた。
 そんなある日、露木は、軍楽隊への異動を言い渡されて……

 この映画だが、なるほど、日本映画らしくない。登場人物が感情を見せず、台詞を棒読みする演技や、不条理な展開……アキ・カウリスマキや、ロイ・アンダーソン的な世界と、オフビートな笑いを作り出している。
 物語の中心にあるのは戦争だが、それ以外にも社会・権力・男女など様々な問題をカリカチュアライズして盛り込み、この不条理な世界が、我々の日常と地続きである事を示している。

 なかなか魅力的な映画だが、この内容に対してはいささか長く、途中、中弛みを感じてしまい、中盤ではついうとうとしてしまった。
 また、戦争の怖さを、大量破壊兵器に象徴させているが、これは冷戦時代ならともかく、いささか時代錯誤なようにも感じる。
 むしろ、川により分断されたふたつの町同士の不寛容さなどを前面に出した方が、より現代的な物語となったのではないだろうか?


 本日3本目は、チネチッタに移動し、
 「JUNK HEAD」。

 これは、独学で映像制作を学んだ堀貴秀が、監督・原案・キャラクターデザイン・編集・撮影・照明・音楽を兼任し、僅かなスタッフと共に7年を費やして完成させたSFストップモーションアニメ。
 アメリカのファンタジア国際映画祭で最優秀長編アニメーション賞を受賞し、ギレルモ・デル・トロから絶賛されたと言う。

 遠い未来の地球。遺伝子操作により不老不死となった人類は、代わりに生殖能力を失っていた。そんな人類に新種のウイルスが襲いかかり、人口の30%が失われてしまう。
 絶滅の危機に瀕した人類は、地下世界の開発の為に生み出され、今や独自に進化して地下世界を支配するようになった人工生命体・マリガンの調査を行い、失われた生殖能力を取り戻そうとする。
 そこで調査員が送り込まれるが、途中でマリガンの攻撃を受けて、地下深層に墜落してしまい……

 高性能コンピューターの普及と描画ソフトにより、アニメは個人で作る事が可能になり、新海誠監督の「ほしのこえ」や、海外でもギンツ・ジロバルディス監督の「AWAY」などが出て来ているけれど、基本ミニチュアを製作しての手作業となるストップモーションアニメを、ほとんどひとりで製作し、それを劇場公開出来るレベルにまで持って行く、と言うのは尋常ではない。
 
 映画としては、ダークな雰囲気のサイバーパンクSFで、地下世界で独自の生態系を構築するマリガンと言う異形のものたちが繰り広げる物語は、確かにギレルモ・デル・トロが喜びそう。
 背景説明がいささか不親切な事や、地下世界と言うには明るすぎる画面――まぁ、暗闇に適合した地下住民の視界を表現していると理解するが――が気になるし、グロテスクかつ残酷な表現があるので見る人を選ぶ部分があるが、これは新たな才能として注目に値すると思う。
 ひとりでアニメを作っていた新海誠が、今や日本を代表するアニメ作家となっているだけに、堀貴秀監督も、何時かスタジオLAIKAに比するようになって欲しいものだ。

 物語は、完結しておらず、構想としては三部作とか……本作で注目を集めて更なる製作体制の強化を図って欲しい所だが……ここまで7年を要しているだけに続きは何時になる事やら……

フォト

 映画の後、夕食は「焼肉ライク」でひとり焼肉。
フォト
 うむ、これは面白いな。
 よく出来たシステムだ。


 帰宅後、日記を書こうとして……その前にやはり寝入ってしまった。
 でもまぁ、22時過ぎには気づいて、何とか気力を振り絞り、ここまで書いたが……ここまでだなぁ。
 先週の映画、土日の映画にまでは手つかず……残念。
1 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2021年03月>
日 月 火 水 木 金 土
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   

過去の日記

2026年
2025年
2024年
2023年
2022年
2021年
2020年
2019年
2018年
2017年
2016年
2015年
2014年
2013年
2012年
2011年
2010年
2009年
2008年
2007年
2006年
2005年
2004年