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2019年05月25日01:13

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金曜は……

 金曜は、なかなか忙しい。
 午前中、みなとみらいのパシフィコ横浜で開催されている「人とくるまのテクノロジー展」に行く……あ、その前に銀行に行って、貯蓄預金口座の手続きして来よう。
 フォト
 そんな訳でパシフィコ横浜。
 フォト
 新型カタナも置いてあったり……

 午後は会社に戻って来週の資料を準備し、全部揃えて送ってから、またみなとみらいへ……

 でもって映画。(爆)

 1本目は
 「プロメア」。
 これは、TVアニメ「天元突破グレンラガン」の監督・今石洋之×脚本・中島かずきによるオリジナル長編アニメ映画。
 炎を操る人種バーニッシュが出現し、世界の半分が焼失してから30年――バーニッシュのテロ集団、マッド・バーニッシュが襲来。高機動救命消防隊バーニングレスキューが立ち向かう……

 このアニメ、バーニッシュの発生から、世界焼失までをオープニングで手際よく説明すると、もういきなりマッド・バーニッシュとバーニングレスキューの対決に突入。いきなり、クライマックス級のハイテンションにアップテンポで、これについてこれなきゃ突き放すと言う思いきりのよさ。
 独特の色使いに、CGを使ったダイナミックな映像、そして自在なカメラワーク……技を出す時にその名を叫ぶ、往年のロボットアニメのお約束に、主人公のガロ・ティモスは歌舞伎役者の如く見栄を切る、とまぁ、伝統芸をも盛り込んで……以前、「スパイダーマン:スパイダーバース」はスゴいと思ったけれど、これもまたそれに負けてない。日本アニメもここまで出来るのだ、と言う心意気には感心する。
 惜しいのは、真の悪が誰かが比較的早めに判ってしまう事で、ここはもう少し引っ張ってもよかったんじゃないか、と思いましたが……それにしても、まぁ見事なものだと思います。

 2本目は、
 「空母いぶき」。
 これは、かわぐちかいじの同名コミックを「沈まぬ太陽」の若松節朗監督が映画化。
 20XX年、クリスマスイブ前日、沖ノ鳥島の西方450キロ、波留間群島初島が、3年前に建国を宣言した東亜連邦に占拠され、海上保安官が拘束された。
 この事態に、海上自衛隊は直ちに小笠原諸島沖で訓練航海中の第5護衛隊群を現場に向かわせる。その旗艦こそ、自衛隊初の航空機搭載型護衛艦「いぶき」であった……

 この映画、原作コミックでは尖閣諸島、ならびに八重山群島が中国により占拠され、住民が人質になる、と言う想定であったのを、何に忖度したのか判りませんが、かつて太平洋の島々に暮らしていた民族国家である「東亜連邦」と架空の国を敵としました。
 これは、その名前からして東南アジア……アセアン連合をイメージしたもので、それら諸国が南シナ海の海洋支配に乗り出す野望を抱いている……と言うのは、正に南シナ海に海洋進出し、フィリピン他、アセアン諸国と度々問題を起こしている中国を正当化しているようで……確かに、巨大な映画マーケットでもある中国を敵視する事は映画会社として好ましくない事であろうとは思うのですが、この設定が、物語のリアリティをひどく引き下げたように思います。
 そもそも、イスラム国レベルの新興国家を謳う武装集団が、東南アジアの島嶼と言う産業基盤もない所を地盤に、戦闘機に空母、潜水艦まで装備している、って言うのはどんなリアリティよ、と……

 そして、そのリアリティと言う部分に関してなのですが、この映画、海上自衛隊の協力を得ていません。(断られたのではなく、そのそも依頼もしなかったそう)
 企画は、「ガンダムでしか戦争を知らない」福井晴敏ですし、軍事関係の参考は、小学館SJムック「自衛隊の最新装備」って……初心者向けのムック本じゃないですか、参考はこれだけですか、そうですか。
 なので、戦闘シーンが酷い酷い。
 魚雷をアスロックで迎撃して撃破してしまうわ、護衛艦の5インチ砲で、敵駆逐艦の主砲やミサイルを狙い撃ちするとか、素人の考えたような展開をしないで欲しいもの。また、イージス艦が敵発砲を知って、かわす為に後進いっぱいをかけてバックするって……あり得ないでしょ、1万トンが時速60km/hで突っ走ってるのに、その行き足を止めるのにどれだけかかるかを知らんのか……
 また、海上自衛隊の協力を得てないせいで、護衛艦は全てCGなのですが……舵を切って回り始めると、船体がカーブの内側に傾く……揚力船体のモーターボートならいざ知らず、船ってのは旋回すると自動車などと同じく外に傾くと言う事も判ってない。
 とにかく、この映画を作った人間が、船の事も、大砲の撃ち方も、軍事的知識も、全然無しで作っているのはよく判りました。
 これに比べたら、演出過剰で、あきらかにやり過ぎで、あり得ない展開続出の「ハンター・キラー」だって、比較するのも失礼なくらい、「リアル」です。

 あと、海上自衛隊の協力が得られなかったせいで、ブリッジや甲板上でのシーンが少ない……艦上シーンの殆どはCIC(中央戦闘指揮所)となり、これがまたリアリティがない……
 艦内のシーンはセット撮影でしょうが、艦内の通路が広くて、これまたリアリティが……

 映画としても、政府内での対応の描写、そして護衛艦内の描写にまるで緊迫感がない。
 この辺り、「シン・ゴジラ」と言うお手本があるのだし、同じ邦画同士、出来ないと言う事はない筈……まぁ、確かにあっちは希代の映像作家・庵野秀明の手によるものだけに、カッコよさでは適わないとしても、です。
 戦闘になっているのに、艦長と副長が青臭い議論を繰り広げているのもテンポを削ぐし、それは政府内対応にしても同様。あと、佐藤浩市がつけ加えさせたと言う、「総理はお腹が弱い」と言う設定、百田尚樹のクレームに負けて、公開された映画からはカットされているのも情けない。
 映画版オリジナル登場人物である、ネットメディアの女性記者も、アイドル然として、そこにいるだけで済まされると思うなよ、と言う所。本田翼は、グラビアやってるんじゃないだから、カメラの前で少しは演技しろ、ってえの。同様にオリジナル設定のコンビニの描写は、店長を演じた中井貴一の完全な無駄遣いです。
 あと、セット撮影で、背景のリアリティがないのを誤魔化す為に、カメラを引けず、殆どのシーンが俳優の顔の大写しとなるのもうざい、と言うか暑苦しいと言うか……

 ……それから、それから、と、この映画については、文句を付け始めるとキリがない、ほぼ全てのシーンに文句つけたくなるし、それこそ永遠に言い続けられるような気もして来たので、この辺で止めましょう。

 確かに、戦後70余年に渡って非戦を貫いた日本と、「戦わない軍隊」であるのを是として来た自衛隊のあり方を考えさせる映画になっている事は否定しません。
 でも、それならば、「今、そこにある危機」として、自衛隊が直面するかも知れない、尖閣諸島防衛、或いは奪還の描写からは逃げてはいけなかったのではないでしょうか。
 原作から持って来たと思しき台詞には聞き逃せないものがありますし、最初の一発を撃つのに葛藤していた自衛官も、戦闘がエスカレートするにつれ、引き金を引くのを躊躇しなくなる、と言う考えさせられる描写もあります。
 確かに、一見の価値はあり、と言う映画だとは思いますが、もっといいものになる可能性はあったし、それが出来る物語だと思うだけに、この仕上がりには終始不満を覚えました。

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