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2018年10月07日23:00

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土曜日は……

 土曜日は午後、映画3本をジャック&ベティで。
 チケットは金曜のうちに買った、ので食事をしてから行けばいい、と思って最寄りの相鉄駅に行くと……電車が来ない。
 どうやら、線路に人が入ったようだが、駅員つかまえて聞くと「現在、救護活動中」と言う事で、どうやら工事区間で接触事故でも起こしたらしい……これじゃいつ動き出すのか判らないので、慌てて駅を出て、タクシー掴まえ……何とか間に合った。

 1本目の映画は、
 「判決、ふたつの希望」。
 第90回アカデミー賞で、外国語映画賞にノミネートされた社会派ドラマ。
 人種も宗教も異なるふたりの男性の間に起きた些細な口論が、ある侮辱的な言動をきっかけに裁判沙汰となり、メディア報道は過熱、国家を揺るがす騒乱にまで発展していく……
 映画を製作したレバノンは、中東の国としては珍しくキリスト教徒が多数派を占める国。それ故に、レバノンはパレスチナ難民に厳しい政策をとっている。
 物語は、パレスチナ難民の現場労働者に、キリスト教徒である主人公が水をかけた事に始まり(って、正に“水掛け論”だな……)、暴言から暴力、そして裁判、とエスカレートして行く。
 映画としては、かなりブラックユーモアを含んでおり、笑える部分もあるのだが、軽々しく笑い飛ばせない内容である事も事実。
 最後に2人は「人として」和解するのだけど、戦争と暴力、と言う歴史が、「民族」や「国家」の間に、退くに退けない、理解も妥協も出来ない状況を生んでしまう、と言う事を見せつける、非常に考えさせられる内容を含んだ映画だ。

 2本目は、
 「教誨師」。
 これは、2018年に急逝した俳優・大杉漣が初めて自らプロデュースした最後の主演作。
 6人の死刑囚と面会する教誨師――受刑者の心の救済につとめ、彼らが改心できるよう導くキリスト教牧師――の佐伯。
 死刑囚たちは彼に真剣に思いを吐露する者もいれば、くだらない話に終始する者もいる。佐伯は彼らに寄り添いながらも葛藤し、自らの人生と向き合っていくが……
 この映画、基本的に椅子とテーブルがあるだけの個室での対話劇。
 まるで舞台劇に出来そうな内容で、映画ならではの場面切り替え、カメラワークなどもあるけれど、映像的な面白みには欠け、物語も単調に感じる。(実際、劇場では結構寝息も聞こえた)
 確かに、「死」に向き合う死刑囚を描く事で、人が人を裁く、と言う事を問う映画にはなっているが……それよりも見所は、主演の大杉漣も含め、正に日本映画界の「バイプレイヤーズ」となる俳優の演技合戦か。
 あ、そうそう、“ザ・大阪のオバチャン”みたいな中年女性を演じているのが、かつてセクシーさで知られた女優、烏丸せつこだったのには時の流れを感じた。

 3本目、
 「ガチ星」。
 これは、江口カン監督の映画デビュー作となる映画で、この日は監督の舞台挨拶もあった。
 監督曰く、
 「この映画の主人公にはずっと苛々させられると思う」
 と言うように、主人公のダメっぷりを徹底的に描いた映画になる。
 その主人公、濱島浩司はプロ野球選手として活躍しながらも30過ぎた所で引退勧告されてしまう。
 酒とタバコとギャンブルが好きで、プロ野球選手でなくなってもそれが止められない。妻は子供を連れて出て行き、幼馴染みが営む居酒屋で手伝いをするものの、その妻と浮気して居場所を無くしてしまう。
 そんなダメ男全開の濱島は、馴染のラーメン屋で「競輪学校なら幾つでも入学できる」と聞いて入学はしたものの……
 これは、そんなダメ男の再生、と言うか人生の岐路を描く映画。
 濱島は、ライバル・久松の、
 「これっきゃない」
 と言う言葉に彼の背中を追う事になる。
 やがて、ある事故をきっかけに、濱島は、酒もタバコもラーメンすら止めて、練習に没頭し、やがて同期トップの久松とガチで戦うクライマックスのレースはさすがに盛り上がるし、人生、何時からでもきっかけひとつで変わる、と言うのはドラマティックである。
 物足りなかったのは、レースシーンで競輪場のスタンドに誰もおらず、観客一体のレースの盛り上がりを描けていない事。
 確かに、エキストラの動員も出来ず、CGで書き込む事も出来なかったのは低予算故の事でしょうが……それでも、ここは工夫を見せて欲しかった所。
 (実際のレースシーンの観客席を写すとか、観客席に「ダンケルク」よろしく書き割りの観客を配置するとか……)
 また、クライマックスの勝負もガチの体力勝負ではなく、ラインにおけるポジション取りなど頭脳戦でもある競輪競技で、濱島の40男ならではの人生経験ってのも見せて欲しかったようにも思う。
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