まず、木曜、ジャック&ベティで2本。
1本目は「フェリーニに恋して」。
これは、イタリア各地を舞台に、世間知らずの少女が、ひとりの自立した女性となる成長譚を、巨匠フェデリコ・フェリーニへのオマージュを散りばめつつ、ファンタジックに描く異色の映画。
1993年。永遠の夢見る少女なシングルマザーのクレアに過保護に育てられ、男の子とキスしたことも、働いたことも、友人を持ったこともなかった20歳のルーシー。
しかし、母の病気に気づいたルーシーは自立することを決意するが、上手く行かずに途方に暮れる。そんな彼女の目に、「フェリーニ映画祭」と題された煌びやかで怪しい劇場案内が飛び込んで来た。
映画好きなルーシーは引き寄せられるように劇場に足を進め……
この映画、なんと言ってもルーシーを演じたクセニア・ソロがいい。撮影時30歳目前だった筈だけど、20歳と言う役年齢に違和感なく、カットによってはもっと幼く見え、その佇まいはほぼ少女。アメリカ人には珍しいタイプだよな、と思ったらロシア系か……納得。
2本目、「大和(カリフォルニア)」。
これは、米軍厚木基地に隣接する大和市を舞台に、ラップで自分の“言葉”を模索する少女を描く青春音楽ドラマ。
タイトルの大和(カリフォルニア)とは、米軍に接収された厚木基地の番地が「アメリカ合衆国カリフォルニア州」である事による。(これは横須賀基地も同様だ)
ラップの練習と喧嘩に明け暮れるサクラ。ある日母の恋人である米兵アビーの娘レイが来日し、二人は音楽の話を通じ距離を縮めるが……
サクラは怒っている。社会に、そして現実に。それは怒っている、と言う感情よりは、自分と言うもの、そして、生きて行く事の違和感のようなものであるかもしれない。
そんな若者が、地に足をつけて生きて行くまでを描くとすれば、これは立派な青春映画なのだけど……映画を観ただけでは、そんなサクラに寄り添うのが難しく、また、彼女が“言葉”を得る課程がファンタジーがかっていて、ちょっと乗れなかった、と言うのが正直な印象。
まぁ、ラップ、あるいはヒップホップ系ミュージックの持つオフビートな感じが性に合わなかった、と言うことかもしれないが。
あと、この映画でも主演の韓英恵が10代の役を演っている。彼女、柳楽優弥と共演した「だれも知らない」で本格デビューしただけに、そろそろ30歳になる筈だがなぁ……
金曜日に「BLEACH」。
これは、久保帯人原作の同題の人気コミックを「アイアムアヒーロー」や「GANTZ」の佐藤信介監督が映画化したもの。
霊感が強く、幽霊が見える高校生・黒崎一護は、突然現れた死神・朽木ルキアから死神の力を与えられ、虚(ホロウ)と呼ばれる悪霊たちと戦うことになるが……
原作コミックは未読だけど……やはり、気になるのはヒロインの朽木ルキアを演じる杉咲花。彼女のトレードマークである、長髪を真ん中で分けてひっつめ髪に結い、原作のイメージと大分異なる。
他の出演ドラマの撮影があって髪を切れなかった、と言う事情のようだが……コスプレが命のコミック実写化で髪型さえ合わせない、と言うのはどうにかして欲しいもの。ただ、杉咲花は演技はなかなかだし、アクションもまずまず、頑張っているのが判るだけに惜しい所だ。
映画としては、コミック実写化の多い佐藤信介監督だけに手慣れた感があり、また、悪癖のテンポの悪さもあまり感じず、楽しめた。
クライマックスの駅前ロータリーを破壊しての戦いもなかなかだ。
あと、真野恵里菜が女子高生と言うのは止めなさい。
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