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2026年06月09日22:41

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『箱の中の羊』感想

〜「怪物」「万引き家族」の是枝裕和監督が、綾瀬はるかとお笑いコンビ「千鳥」の大悟を主演に迎え、亡き息子の姿をしたヒューマノイドを迎え入れた夫婦の物語をオリジナル脚本で描いた長編映画〜
〜少し先の未来。建築家の甲本音々とその夫で工務店の2代目社長を務める健介は、2年前に亡くした息子・翔の姿をしたヒューマノイドを迎え入れることになる。ヒューマノイドが到着した日、翔と同じ笑顔と声をした彼を音々が喜んで迎える一方で、健介は戸惑いを隠しきれず硬い表情を浮かべる。家族の時間は少しずつ動き出すが、やがて予期せぬ事態が起こり、夫婦が息子の死に対してそれぞれ抱えていた想いがあらわになっていく。そんな中、ヒューマノイドの翔はひそかにヒューマノイドの仲間たちとつながりはじめる〜<映画.comさんより>

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カンヌ国際映画祭常連の是枝監督。
しかし、今作の評価は、散々たるものでした。いや、でも、実際観てみないと。
海外の人にはわからなくても、日本人にはわかることあるかもしれない。

しかし・・・どうにもピンときませんでした。
それでも、自分なりに感想をまとめたく、何かとっかかりを探して、2回目観賞。
1回目よりは、そんなに悪くないと感じましたが、問題は、後半以降だと思いました。

ちなみに、今作と同じような話として、コゴナダ監督の『アフター・ヤン』があります。
(あちらの方がまだ納得いくお話だったような)

冒頭、SAGAWAや伊勢丹っていう企業名が続けて出てきたのが、何気に気になったぞ。

まず思ったのが、ヒューマノイドを迎えるまでの夫婦の葛藤がまるで描かれなかったなと。
いい意味では潔い省略なんでしょうが。
迎えてからの健介のもがきは、良かった。

今作のテーマと言いますか’核’になっているのは、建築家の音々の「ガラスと木、全然違う2つの素材を繋げたい」という台詞。
ヒューマノイドと人間ということだろう。

工務店の昭男の台詞で「木は死んでも生きている」というのもあった。
これは亡くなった翔のことでもあり、ヒューマノイドのことでもあるのかも。
(田中泯さん、もっと絡んでくると思ったけど・・・)

ヒューマノイドの翔が、ダンゴムシともうひとつの虫を手のひらにのせた後、握りつぶして殺し、確か、それに耳をあてていた。
あれは昭男の「死んでも生きている」を虫で試していたということ?

後半、他のヒューマノイドたちが出てくるが、どうやら、彼らは、契約家族から捨てられたような存在?
汚れたワンピースを着ていた女の子のヒューマノイド。
両親は、その子を迎えた後に実子を授かり、その子を邪魔者扱いしていた?
また、ヒューマノイドに混ざって、人間の男の子(『ふつうの子ども』の嶋田鉄太)もいた。
その子は「お父さんにやられた」と膝から血を流していた。
彼らヒューマノイドたちについても、何かしら描かれるんだろうと思っていたら、そのあたりは、ほぼスルー。

あと、音々の妹の2人の息子のうち、下の子が養子だったのよね?
その設定にした理由はわからないでもないけど、上手く組み込めていなかった気がした。

ドライシャンプーのシーン。
1回目は淡々と見てしまったけど、あれは、そう、音々が水を浴びてはいけないヒューマノイドの翔のために買っておいたもの。
それを健介に使って、同じ匂いにしてみたっていう感じ?

※予告編
https://youtu.be/tQVRMANDa7Y?si=6hx3mNX7cV-9dtvk

キャストですが、私「千鳥」って知らなくて...ゆえに大悟という人も、お笑いの人とは知らず、普通に「上手いな」って思いました。
ヒューマノイドの翔を事件現場に連れて行って「どうして時間どおりに来れなかったの?」って聞かれて〜のあたり、もらい泣きしそうでした。
(しかし、あれが’事故’だったのか’事件’だったのかも、よくわからなかったよね...)

あとは、余貴美子さんが上手かった。

一番の問題シーンは終盤の森の中に入っていくところでしょう。
その中でも、最悪だと思われたのが水力発電。あり得ない・・・。
盛り上げるべき終盤で、一気に冷めてしまった。
で、ヒューマノイドはいいとして(いや、よくないかも)、人間の子いるじゃん。
それってつまりは犯罪にならない?実際、どうやって生きていくの?
やはり寓話か。寓話と思えばいいのか。
これが是枝監督作品...どうにも悶々となってしまいました。

総評:3分の2ぐらいまでは、なんとか大丈夫でした。最後の3分の1が、個人的にダメでした。
『怪物』の時のように、脚本だけ別の方に頼んだほうがよかったのかもしれません。
大きなお世話だとは思うんですが、是枝監督は、ケン・ローチ監督を尊敬しているということで、リアルな社会問題を扱った人間ドラマ路線の方が力を発揮できる方なのでは?と改めて思ってしまいました。3.2☆

※ものすごく深い考察をされている方のnoteを発見バッド(下向き矢印)
本当に素晴らしくて、目から鱗の指摘が盛りだくさん。一読を強くオススメします。
https://note.com/baku_lain/n/nf40c64decf5f
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