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2026年04月23日21:57

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「名探偵コナン ハイウェイの堕天使」感想

 これは、青山剛昌による人気まんが「名探偵コナン」の劇場版第29作目。
 監督は、「名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)」に演出として参加した蓮井隆弘。
 出演は、高山みなみ、山崎和佳奈、小山力也らレギュラー陣に加え、横浜流星、畑芽育がゲスト声優として出演。

 江戸川コナンは、横浜で開かれるモーターサイクルフェスティバルに向かう途中、暴走する“黒いバイク”に遭遇……それを追う、神奈川県警の“風の女神”萩原千速に再会する。
 その後、コナンたちは横浜の展示会場で、最新のAIアシスト技術を搭載した白バイ・エンジェルのお披露目されるのを見る事になる。
 やがて、“黒いバイク”は都内にも出没し、警視庁は緊急配備した“エンジェル”で“黒いバイク”を追うのだが……

 大規模破壊のスペクタクルと、(それがアニメだとしても)荒唐無稽なアクションが特色の劇場版「名探偵コナン」だが、本作は歴代シリーズに比べ、かなり控えめな仕上がり――勿論、アクションの方は、冒頭の首都高のバイクチェイスに始まり、ジークンドーによる格闘あり、爆破あり、クライマックスはヘリコプターを使ったスカイアクションと見せ場の連続なのだが、その程度では派手さが足りない、と思えるのが、ここ最近の劇場版「名探偵コナン」の破壊のインフレーションだろう……これまでの映画と同じようにするなら、本作で横浜ベイブリッジは崩落させられていただろうから。
 むしろ、シリーズのファンとしては、本作はゲストキャラの萩原千速が主役を食う勢いで、さすがにコナンの見せ場はあるものの、クライマックスでの蘭の犯人確保劇はばっさりカットされ、小五郎もただ居眠りしているだけ、阿笠博士のクイズも簡単なもの、少年探偵団は見せ場を作れず終いで、レギュラー陣の扱いが軽くなっている事に不満が出るのではないだろうか?

 あと、今回、コナン役の声優、高山みなみの演技に引っかかった……“子供の声”を出す時が、いささか不自然な作り声に聞こえるのだ。下手になる訳はないから、やはり年齢のせいで、高い声が出せなくなっているのでは?と思う。
 (実際、アフレコ現場では、萩原千速役の沢城みゆきがほぼ最年少だったそうだし……)

 それよりも、本作で気になったのは、物語の粗さ……黒幕を軍事産業とするのは陳腐に過ぎるし、真犯人が明らかになるシーンの描写も不自然極まる。そして、展開も杜撰で不自然、これまでのシリーズ(自慢できる程観てはいないが)で、コナンが如何に違和感なく現場に潜り込むのかに苦心していたのを、バカにするような不自然さで“そこ”に居て、状況を知る、と言うのには呆れるばかりだ。映画の尺の中で、物語を進めるには仕方ない、と言う言い訳はあるだろうが、これまでの映画で出来たいたのだから文句も言いたくはなる。
 更に、自分は横浜が地元なので、地理感覚がおかしいのが気になって仕方ない――神奈川県警から見て、「羽田空港とは逆方向の見通しの効く場所……ベイブリッジか!」とか言われるともう……確かに、ロケハンを行って横浜の風景を取り込んでいるのは判るが、その結果を展開にも活かして欲しいもの、と思うし、舞台設定が杜撰な映画は大抵内容も杜撰、と見られても仕方ないように思う。
 そして、今回は、アクションも、そしてストーリーにもバイクの比重が高い……アニメで動かすのが難しいバイクをよく描いている、とは思うが、バイクチェイスシーンは正直不満が出るもの、と思うし、ストーリーへの絡ませ方も、いささか無理筋に思えてしまった。

 映画の出来としても、これは決して褒められたものではなく、これはシリーズを追っていたファンからも不満が出るのではないだろうか?
 (公開2週目に入り、相変わらず大量に押さえた劇場に閑古鳥が鳴いているのを見る限りでは、その読みはあっていそう)
 来年は、劇場版30作目、と言う節目を迎えるが、抱え込んだ様々な問題に、さすがに出来を懸念してしまう。
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