これは、第47代アメリカ合衆国大統領のドナルド・トランプの現在の妻で、ファーストレディのメラニア・トランプの目を通して、2025年の新年より大統領就任式までの20日間を記録した映画。
メラニア・トランプは、密着取材に応じた他、本作のナレーションも務めている。
監督は、「ラッシュアワー」のブレット・ラトナー。
この映画は、2025年の新年から、大統領就任式までの20日間を、ファーストレディになるメラニア・トランプに密着して記録し、就任式や会食などの準備や、ドナルド・トランプとのプライベートな会話などを交えながら、スクリーンに映し出して行く。
まず、この映画だが、ドキュメンタリーとは言えない、と思う。
冒頭の数分を観ただけで、本作が、ドキュメンタリーではなく、しっかり演出された�牘撚茵鼻△修譴蘯舛琉�いプロパガンダ映画、と言えるのが判る。
映画には、全編、メラニア本人のモノローグが入るのだが、これはトランプ政権のアメリカを全肯定する、美辞麗句まみれの文章をメラニアが棒読みする、と言うもので、そこに、彼女の想いも真実も存在しないのは確実だろう。
映画は後半になって、大統領就任式に招かれたメラニアの父親が、古い8mmカメラで家族の記録を撮っていた、と8mmの荒れた映像も流すのだが、これはホワイトハウスなど機密性の高い建物内を撮影するための方便で、そのカメラに撮影者である筈のメラニアの父の姿が写っていたりするのには失笑した。
確かに、トランプタワーや、ホワイトハウスの内部、大統領就任式の内幕などが記録されているのは興味深く観たけれど、正直、評価出来るのはそこだけ、と言ってもいいと思う。
興味を惹かれたのは、大統領就任式で軍人すら脱帽しているのに、ただひとり室内でもつば付きの帽子を深く被ったままの無礼と言うか不遜なメラニアの態度や、就任式後の舞踏会で、ドナルド・トランプのキスを顔を背けて避けた、そうした振舞いをさせるに至った彼女の想いの方……だが、それは現在のアメリカでは望んでも出来ない事になるのだろうか……
アマゾンは、本作の製作費として60億円を費やした、と言う。そのうち、実に46億円がメラニアのギャラだとか……
何の働きもないファーストレディが、20日間の密着取材に応じただけで46億円も稼いで来た事で、銭ゲバのトランプは大喜びだろう――むしろ、この映画そのものが、そうしてトランプ大統領に合法的に献金する為の方便のようなもので、これをカネ払って観るのもバカらしい、と言う意見が出るのも無理のない話だと思う。
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