これは、台北を舞台に描く女子高生たちの青春ドラマ。
出演は「無聲 The Silent Forest」のチェン・イェンフェイ他、シャン・ジエルー、チウ・イータイら期待の若手が揃った。監督は「よい子の殺人犯」のジュアン・ジンシェン。
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’90年代の台北。受験に失敗し、母の勧めで名門校・第一女子高校の夜間部に進学したシャオアイ。そこは夜間部と全日制が同じ教室、同じ机を使う学校だった。シャオアイは全日制のミンミンと机に入れた手紙をやりとりする“机友”になる。
やがて、シャオアイはミンミンと会って遊ぶ仲となるが、裕福な家庭に育ち、遊びながらも優秀な成績のミンミンとの格差を痛感する事になる……
そして、シャオアイはバイト先の卓球場で出会った男子校生ルー・クーと親しくなるが、やがて彼をミンミンも慕っていることに気づいて……
日本では、夜間学校と言えば働きながら資格を得る為に通うもの、と言うイメージだが、受験戦争が激しかったかつての台湾では、一部の進学校が、二軍と言うか大学受験の為の予備校的な夜間部を持っていたらしい。
この映画は、そんな夜間部に通う女子高生を主人公にした物語。
映画紹介の中では、シャオアイを「自己肯定感が低い」と言っているようだが、内容としてはむしろ逆、彼女は懸命に背伸びをして、ミンミンと肩を並べようとしている――そこにあるのは、「格差」。裕福な家に育ち、明るく、美人で、成績もいい、太陽のようなミンミンと、そんな彼女に引っ張り回されながら、自分の知らなかった“学生生活”を体験するシャオアイ……そんな、少しばかりの見栄と懸命の背伸び、これは多くの人が思い当たる事があるのではないか、と思う。そして、そうして無理を重ねて作って来た、「ミンミンの親友の自分」が崩れ去るシーンには胸が張り割かれるような思いになるだろう。
映画は、そんなシャオアイの学生生活を、ミンミンとの「友情」、ルー・クーとの「初恋」、母親との「親子関係」を絡め、入学から卒業までを描くものとなる。
決してキラキラした学園ロマンスではなく、汚い部分――嫉妬や妬み、そして嘘や諍いなどからも逃げずに描く物語で、青春映画としても一級品だし、時に泣かせ、時に笑わせる家族のあり様や、最後に明かされるミンミンの隠れた一面など、丁寧に作り上げられた人間模様にも隙がない。
これはよい映画だと思う。
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