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2025年08月05日00:18

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「劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来」感想

 これは、2016年から2020年にかけて「週刊少年ジャンプ」で連載されていた、吾峠呼世晴の大人気コミック「鬼滅の刃」の劇場アニメ版。
 「鬼滅の刃」のアニメは、テレビ版と劇場版をリレーしながら製作されている。2020年の映画版「無限列車編」はコロナ禍の中での公開と言うタイミングもあって、日本で最高の興行収入を上げており、最終盤に当たる今回の「無限城編」も公開以来記録的なペースで観客を動員しているようだ。
 尚、「無限城編」は三部作になる予定で、完結は2029年予定らしい。

 鬼たちの頭目・鬼舞辻無惨によって、異空間の無限城へと落とされた竈門炭治郎ら鬼滅隊の剣士たち。だがこれは鬼滅隊の狙い通りでもあった。
 この無限城こそが。鬼舞辻無惨の本拠地であり、剣士らは遂にそこまでたどり着いたのだ。
 蟲柱の胡蝶しのぶは、姉を殺した上弦の弐・童磨と対峙。我妻善逸は、かつての兄弟子で、今や上弦の陸となった獪岳と戦う事になる。
 そして、炭治郎と水柱・冨岡義勇の前に現れたのは、炎柱・煉󠄁獄杏寿郎を倒した上弦の参・猗窩座だ。杏寿郎でも倒せなかった猗窩座に、炭治郎と冨岡義勇は2人がかりで斬りかかるが……

 本作は、三部作となる「無限城編」の第一弾……内容的には粗筋で紹介した3体の鬼との闘いが並行して描かれる、と言うものになる。
 このペースだと、第二章で上弦の弐と壱を倒し、炭治郎が剣士らの原点であるヒノカミ神楽の奥義に辿り着くものとなり、第三章で鬼舞辻無惨との最終決戦になる、と言う展開だろうか……

 アニメとしては、これはもう素晴らしい出来であり、原作の絵柄そのままのキャラクターと、実写と見紛うばかりに作り込まれた無現城世界の融合も違和感がなく、日本式アニメとして現時点で最高水準になるのは確かだと思う。
 その一方で、物語と展開はほぼ原作通りで、緊張感を盛り上げないとならない冒頭で、原作通りにコミカルにデフォルメされたキャラクターにするなど再現度は非常に高い――この辺りが、人気原作を持つ故の苦しい所だろうか……
 また、今回の展開では、しのぶ、善逸、炭治郎と冨岡と言う3つの鬼との戦いが並行して描かれ、そこに過去の回想シーンが挿入されるので、物語の進行が遅延していく――こうした構成は、映画としては大きな欠点であり、それを指摘する人も多い。だが、それこそが、「鬼滅の刃」なのだから仕方ない。
 そして、映画後半は、猗窩座のクライマックス、そして猗窩座が人間だった時の物語となる。これはなかなかにドラマチックなものではあるのだが、それを炭治郎が知る事はない――鬼は鬼、人は人で、それぞれの事情を抱いて戦い、その理由を知る事もないし、相互理解もしない……戦いなど、そんなものだ、とする達観と、その胸に秘めた温かい心……それがこの「鬼滅の刃」と言う物語の特色のように思う。
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