これは、タイ映画「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」のアメリカ版リメイク。
監督は、「ルース・エドガー」の原作・脚本のJ・C・リー。主演は、「プレゼンス 存在」のカリーナ・リャン。
リンは、稼業のクリーニング店を手伝いながらも、全科目で学年トップの成績を収める天才的な頭脳の持ち主で、名門高校に特待生として迎えられる。
ある日の試験、編入されたリンをサポートしてくれている級友を救うため、カンニングで好成績を収めさせたリンは、学内の裕福だけど成績に悩む生徒たちに注目される事になる。
やがてリンは、弁護士を父に持つ生徒ら始めとする裕福な生徒に、金と引き換えに好成績を与える“ビジネス”を手掛けるようになるが……
本作は、オリジナルを踏襲して作られているが、経済格差だけでなく、本作では、現代のアメリカらしく、人種差別や移民問題をも盛り込んだせいで、元々あった格差の構図がより明確となった印象がある。
(主人公は中国系、その相棒を務めるのはアフリカからの不法移民)
物語もかなり整理されて判り易くなり、主人公のリンが抱える問題も、自身の夢と、親の期待と重ねて、ドラマを深めている。
その一方で、タイにおける格差や学歴問題を描いたオリジナルに対し、驚きはあまりないし、持つ者が持たざる者を搾取し、それを逆転する事でカタルシスを得る、と言う物語も、アメリカを舞台にすると、正直「何を今更」と思えてしまうのも事実だろう、
然しながら、自己の罪悪感と八方ふさがりの状況の中から、念のための保険を使って状況をひっくり返す最後の一幕はやはり痛快だし、「自分の道は自分の(才能で)拓いてみせる」と言うリンの覚悟を決めた表情もよく、一癖ある青春映画として気持ちよくまとまっているのはいい所だと思う。
ログインしてコメントを確認・投稿する