これは高校バレーを題材にした古舘春一の同題漫画をアニメ化したもの。本作は、アニメ版第4期に続くもので、以降は劇場版となるようで、そのシリーズ第1部となる。
監督は、アニメシリーズ第1〜4期の監督を務め、ほか「名探偵コナン ハロウィンの花嫁」などを手がけてきた満仲勧。
この映画だが、2月の公開以来、最近、国際大会でも強さを見せる日本バレーと歩調を合わせるように観客を引きつけ、6月には興行収入100億円を超え、アメリカでの公開時にはランキング7位に食い込むなど、国内外人気となって、未だ公開が続いている、と言う事で2回目の鑑賞となった。
烏野高校バレー部の日向翔陽は、小柄ながらも天性のバネによる抜群の跳躍力で、リベロとセッター以外の全員が跳ぶ、超攻撃的な烏野バレーの攻撃の要となっていた。
一方、因縁のライバルである東京の音駒高校は、“繋ぐ”をモットーにした超守備的なプレースタイル。その中心となるのは、醒めた頭脳派の孤爪研磨。
春の高校バレー全国大会・3回戦で、烏野高校は、これまで練習試合を重ねても公式の舞台で戦うことがなかった音駒高校と対戦することになる――烏野高校vs音駒高校、通称“ゴミ捨て場の決戦”が、ついに始まる。
「ハイキュー」とは排球の意で、これはバレーボールの日本語表記だと言う……こんな事さえ知らず、原作漫画は未読、TVアニメも見ずに、ただ「人気だから」と観た、この映画だが、これはかなり面白いスポーツ映画だった。
映画としては、「スラムダンク」と同じく、原作漫画中の人気の1試合を、1本の映画としてじっくり見せるもの。そこに、過去の回想、これまでに因縁を描いて、物語を重層化するのも同じだが、こちらは、「スラムダンク」とは異なり、シリーズ中の1作、と言う事で、この1本限りの内容とはしていない。
物語の中心となるのは、バレーが心底好きな熱血漢の日向翔陽と、何をするのも面倒臭そうな孤爪研磨の2人で、日向は、何を聞いても「別に」としか答えない研磨に、「バレーが好きだ」、「面白い」と言わせたい、と言うのが試合の勝敗を超えた目標になっている、と言うのが、試合展開を超えた見所となっている。
作品の特徴としては、キャラクターを動物に準えている、と言う事――烏野高校の選手らは、「カラス」で空中戦が得意。一方の音駒高校の選手は「猫」で、狙い澄まして動くものに飛びつく……その試合は、ゴミ捨て場の覇権を賭けた、カラスと野良猫の戦い――それが「ゴミ捨て場の決戦」と言う訳だ。
また、アニメとしては、モーションキャプチャーによるリアルさと臨場感を見せた「スラムダンク」に対し、こちらはアニメらしい誇張のある描写だが、こちらは、想像力で如何なるものでも描けるアニメを活かして、主人公目線でのPOVを見せるなど、これもこれで臨場感あり、時に目が付いて行けない素早い動きを含め、スポーツアニメとして文句のない仕上がりだ。
烏野の次の対戦相手は、鴎台高校……今度の相手はカモメか、と次も気になってしまうのは、シリーズの1作として魅力的である証拠。
映画としての評価は難しいが、それでも、よく出来た面白い青春スポーツ映画なのは確かだと思う。
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