これは、ジョージ・ミラー監督による、「マッドマックス」シリーズの第5弾。2015年、30年ぶりに復活した前作「マッドマックス 怒りのデス・ロード」でシャーリーズ・セロンが演じた。女戦士フュリオサの若き日の物語だ。
主人公・フュリオサを演じるのは、「ラストナイト・イン・ソーホー」のアニャ・テイラー=ジョイ。宿敵ディメンタス将軍役には「アベンジャーズ」シリーズのクリス・ヘムズワース。
世界崩壊の後、残された“実りの地”で秩序ある生活を維持していた人々の暮らす村で生まれた少女、フュリオサは、侵入者であるバイク軍団に攫われ、彼女を救おうとした母が殺されてしまう。
バイク軍団を率いるディメンタス将軍は、白塗りの兵隊ウォーボーイズたちが神と崇めるイモータン・ジョーの砦<シタデル>に攻め入るが撃退され、代わりにカスタウンを攻略して、イモータン・ジョーと取引をする事になる。
その取引の際に、イモータン・ジョーに目を付けられ<シタデル>で暮らすようになったフュリオサは、ジョーの花嫁候補から逃れ、ウォーボーイズに紛れて<シタデル>からの脱出の機会をうかがうのだが……
本作は、「怒りのデスロード」の前日譚で、そこで説明されなかれなかった女戦士フュリオサの過去を描くものとなる。
つまり、「実りの地出身の彼女が、なぜ<シタデル>にいたのか?」、「実りの地とは?」、「どうして義手になったか?」などが描かれ、「怒りのデスロード」のファンムービーとしては上々の出来だろう。
そんな説明描写や、人間ドラマを、フュリオサが10歳から、母の復讐を果たす26歳になるまでの16年を振り返りながら描くものだから、怒涛のノンストップアクションを見せた「怒りのデスロード」の程の勢いはないが、アニャ・テイラー=ジョイの美しさ、凛々しさが、それを補って余りある。
アクションの方も、ディメンタスのバイク軍団によるバイクアクション、更に、今回は前作になかった工夫として、ハンググライダーを用いたスカイアクションを盛り込んでいるのだ。
登場人物のイカレっぷりに、ハイテク無視の鉄と油まみれのカーアクションは、正に「マッドマックス」世界。
確かに「怒りのデスロード」のインパクトと熱狂はないとしても、これはこれで、なかなかのものだと思う。
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