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2022年12月25日20:56

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日曜は……

 日曜、午後、シネマジャック&ベティで、
 「REVOLUTION+1」。
 
  これは、本年7月8日に発生した安倍晋三元首相銃撃事件の実行犯・山上徹也をモデルにし、事件に至る彼の半生を描く。
 監督は、故・若松孝二監督の盟友で、日本赤軍の元メンバーでもあった足立正生。

 川上達也の母は、父の自殺、兄の病気と言う苦難に見舞われた事をきっかけに、統一教会に身を投じ、多額の献金を行った。
 裕福だった家も献金によって困窮するようになり、3人の子供の食事にも事欠く有様となる。 
 貧乏暮らしの為にイジメを受け、大学進学も諦めた川上は、教団が自分の人生を狂わせたと考えるようになる。そんな日々、父の遺した日記を読んだ川上は、父の古い友人が信念に従って日本赤軍のメンバーとなって自爆し、“星になった”と知り、いつしか自分の星を追い求めるようになる……

 これは、「止められるか、俺たちを」の脚本家・井上淳一の企画であり、事件直後、山上が旧・統一教会への怨恨を抱いている事を報じる事が出来なかったメディアの嘆きを、井上淳一が汲んだもの、と言われている。
 脚本は8月上旬に執筆され、阿部元首相の国葬に合わせて公開すべく、急ピッチで製作されたものだと言う。
 もっとも、映画はさすがに9月27日の国葬までには完成せず、また、映画公開への批判もあって、国葬の日には限られた上映した叶わず、今回、漸く映画が完成した事で、横浜・名古屋・大阪での限定先行公開となった。(来年春には全国拡大予定)

 この映画、製作費は大凡700万円と低予算。有名な俳優の出演もなく、全篇ビデオ撮りの画面は質感に欠け、正直、劇場公開作としては厳しい作りだが、舞台挨拶もあった今回の上映ではほぼ満席で、上映終了後には大きな拍手が湧き上がった。
 それはやはり、内容に見るべきものがあったから――内容としては特に奇を衒った部分はなく、山上(劇中では川上)が事件に至るまでの経緯を描いている。
 まだ、事件の裁判も行われていない状況なので、その経緯は正確ではないだろう……だからこそ、そこはクリエイターが創造でカバーされ、物語としてはフィクションにはなっている。だが、一方、社会の方のそこに至るまでの経緯は事実であり、安倍元首相も、本名を出し、演説やスピーチも本物を引用する、リアルなものとされ、そこには一切の忖度がない――当然だろう、下手に忖度などしたら若松孝二が化けて出るに違いない。

 もっとも、日本赤軍のエピソードや、その子供だと言う、宗教二世ならぬ“革命二世”が登場する辺りは、やはり足立監督の思い入れが感じられる部分だし、それは同時に、安保闘争から日本赤軍まで、社会を変えようと戦って来た足立正生が、たった2発の手製銃弾で社会を揺るがせた山上への羨望に近いような想いを感じた部分だ。
 そうした思想の偏りは感じられるし、内容もかなり観念的なので、誰にでも勧められる映画ではない――それでも、足立監督映画としては判り易いものだ、とは言うのだが。
 だが、自分としてはこれは観てよかった、と思う。
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