土曜、天気はいいけど、いきなりの暑さにさっそくぐったり……午前中、水槽の水替えを済ませ、午後、映画2本。
まず、109シネマズ川崎で、
「ベイビー・ブローカー」。
これは、是枝裕和の新作で、韓国映画。
出演は韓国の名優、ソン・ガンホ、「新感染半島 ファイナル・ステージ」のカン・ドンウォン、「空気人形」で是枝裕和と組んでいるぺ・ドゥナなど。
“赤ちゃんポスト”に預けられた赤ん坊を連れ去るのサンヒョンとドンス。彼らは、捨て子を養子縁組を望む人に高額で斡旋する違法なブローカーなのだ。“赤ちゃんポスト”に赤ん坊を預けた女ソヨン。サンヒョンとドンスを人身売買容疑で追う刑事のスジンとイ。“赤ちゃんポスト”が繋いだ彼らの運命は……?
これは、是枝監督が得意とする、血の繋がってない疑似家族の姿を通し、「家族とは?」と問いかける物語。
いかにもな是枝監督作品だが、それでも、ソン・ガンホが画面にいると、ちゃんと韓国映画になるんだな。感心。
その後、シネマジャック&ベティで、
「N号棟」。
これは、岐阜県富加町で起きた幽霊団地事件を基に企画された考察型恐怖体験ホラー。
主演は、「37セカンズ」や、「成れの果て」などで強い存在感を見せている萩原みのり。監督・脚本は「リトル・サブカル・ウォーズ ヴィレヴァン!の逆襲」の後藤庸介。
死恐怖症(タナトフォビア)で、現実主義者の女子大生・史織は、元彼の啓太と、その恋人の真帆が、卒業製作で撮影しようとしているホラー映画のロケハンに付き合い、霊が出るという噂で有名だった廃団地を訪れる。
だが、寂れた団地には多くの住民がおり、3人は不法侵入を咎められる――史織は、咄嗟に「転居を考えており、内見に来た」と言い訳をし、管理人に団地内を案内して貰うのだが……
この映画、「ミッドサマー」を手本としているのは明確だ。
団地と言う、それこそ、近所に誰が住んでいるのかも判らない、そして、団地そのもののコミュニティもまた外部からはよく判らない、と言う団地と言う集合住宅の二重の閉鎖性に着目した舞台設定は悪くないし、生と死、そして霊魂の存在を問いかける物語テーマもしっかりしている。そして、萩原みのりと言う女優の個性を、よくも悪くも活かした主人公・史織のキャラクターもいい。
この徹底した現実主義者の史織が、超常現象に直面し、そこにトリックがあるのではないか?と真相を暴いてやろうとする展開もよいのだが、残念ながら、この映画、団地内のコミュニティに説得力を持たせる事が出来ていない――死者と共存するコミュニティ、と言う狙いはいいのだから、その点以外、人々が生きている暮らしをしっかり描かなければ、それが存在する、と言う怖さを演出出来ないのではないだろうか?
そんな印象もあり、映画中盤以降、どうにも設定を活かせていない感じで、終盤の混乱と失速も惜しい。
「ミッドサマー」と言うお手本を得ながら、意あれど力足らず、と言う感じだ。
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