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2022年05月08日13:36

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神野推理氏の華麗な冒険

を読んだ。小林信彦著。

 テレビのコント作家であり、名探偵でもある神野推理氏の活躍を描いた連作短編集。
一言で言えばミステリパロディコメディ。

ハムレットには早過ぎる
 第2次大戦中にホタルイカ漁で財を成した神野家。
1人息子の推理がタイマイの秘密を解いたことで、母親のトメは息子を探偵にすることを決意し、息子にバイオリンを買い与える。
そんな神野のところに、だれかが自分を殺そうとしていると訴える青年がやって来る・・・。

 冒頭のタイマイのトリックが素晴らしすぎる(笑)
で、本編の方は・・・掟破りすぎる(笑)
凶器(笑)

さらば愛しきヒモよ
 マンションの工事現場でやくざ者が殺されていた。
被害者の言うなりにされていた赤松かな子に動機があったが、彼女にはアリバイがあり・・・。

 ものすごくしょうもない話(笑)
推理の母親トメのキャラクターは面白い。

コザのいざこざ
 沖縄で音楽祭に参加していた歌手の山西エミが刺殺体で発見された。
しかし関係者には皆アリバイがあり・・・。

 事件そのものに介入しまくる神野推理(汗)

<降りられんと急行>の殺人
 鬼面警部に招待され、銚子に向かう特急に乗り込んだ一行。
ところが途中で乗客の1人が絞殺されているのが発見され・・・。

 昔の列車の垂れ流しトイレが恐ろしい(汗)

災厄の島
 人気絶頂のナンシー・ウォンのグラビア撮影のためにグアム島に来ていた一行だったが、広告代理店の社員1人の溺死体が発見されて騒然となる。
自殺と思われたが・・・。

 やはり電話が絡むと古臭い感じが強いが、そういうところは好き(笑)

粗忽な<恍惚>
 映画評論家志望でタレントの篠崎れい子が青酸カリの入った水を飲んで死んだ。
彼女のハンドバッグには遺書もあり、警察は自殺と断定したが、神野推理の意見は異なっていた・・・。

 翻訳していておかしいと気づくと思う(笑)
ところで200字詰め原稿用紙は学生の頃に映画のシナリオ用に使った覚えがあるが、今もまだあるのだろうか?

抗争の死角
 大阪にやってきた推理と「わたし」こと星川夏彦は、東西のヤクザの抗争に巻き込まれることに。
関西の吉川組の組長が、2人が見ているモニターの中で射殺されたのだ・・・。

 色々と無理があるのはいいとして(笑)、暴力団の存在感も今とは全然違うのが感慨深い。

幻影の城で
 今や斜陽となった名門TV局RTVで女優花田京子を待っていた2人だったが、彼女は多量の睡眠薬を飲んで死んでしまった。
どう考えても自殺としか思えなかったが・・・。

 それは禁じ手(笑)
盗聴者にも影響するのは面白い。

殺意の片道切符
 箱根の名門ホテルで作曲家が殺された。
神野が見事な推理で事件のあらましを語るが、彼に先んじた者が・・・。

 ロッキード事件のすぐあとで書かれているのである。
僅かだが当時の空気が感じられるのが興味深い。

はなれわざ
 歌手の杉田久美がカフェインの入ったコーラを飲んで死にかけた。
自殺未遂にしては奇妙な点が多く、殺人未遂としてもその方法がわからない・・・。

 神野に事件解決のヒントを与えたのがペタンクというゲームだが、聞いた覚えがなかった。
調べてみたら今でもまだ存在しているらしい。

超B級の事件
 小説家の丸尾昌彦が、私は殺されると鬼面警部に相談していた。
しかし警部は忙しく、対応は旦那刑事に任され、旦那刑事はいつものように神野を呼んだのだった・・・。

 なんかすごいゲストが3人も出てくるが、どれも古すぎてもはやよくわからない(笑)

神野推理最後の事件
 香港に静養に来ていた神野だったが、そこには犯罪界のナポレオンと呼ばれる男が・・・。

 もちろんホームズのパロディなのだが、犯罪界のナポレオンがやることがドイルというよりも江戸川乱歩っぽい(汗)

 ちうわけで非常に軽い1冊だった。
ただし当時の時事ネタ満載なので、今若い人が呼んでもほとんど意味不明かも(笑)
全体としては残念ながらイマイチだった。
最初のタイマイのトリックが一番おもしろかった(笑)
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