金曜も在宅勤務。仕事の後、Kinoシネマみなとみらいで、
「愛なのに」。
これは、「愛がなんだ」の今泉力哉監督と、「アルプススタンドのはしの方」の城定秀夫監督が、お互いの脚本でラブストーリーを制作する「L/R15」プロジェクトによる、今泉脚本・城定監督作品。
出演は、「コンフィデンスマンJP 英雄編」の瀬戸康史、「由宇子の天秤」、「サマーフィルムにのって」の河合優実、「偶然と想像」の中島歩。
古本屋の店主・多田は、店に通う女子高生の岬に求婚される。だが、多田は昔、告白した女性、一花のことが忘れられないでいた。
その一花は、同棲中の婚約者、亮介との結婚式の準備に追われていたが、事もあろうに、亮介は式場のウェディングプランナーの美樹と男女の関係になっていて……
これは、すれ違う、いや噛み合わない想いが交錯するラブコメディ。
如何にも今泉力哉らしい込み入った人間関係を配置しつつ、ピンク映画出身の城定秀夫監督に合わせ、今泉力哉自身が監督するならば決して描かないであろう濃密なセックス描写を盛り込んでいるかと思えば、城定秀夫も、今泉脚本の持ち味を活かした会話劇を作り上げている。
お互いの個性を巧く噛み合わせて、今までにない映画とした、この企画はなかなか面白いと思った。
多田を演じた瀬戸康史はなかなかのハマり役だし、亮介を演じた中島歩は、「偶然と想像」に続いて、本作でも「セックスが下手」と面と向かって言われており、何だか気の毒……そして、特筆すべきは河合優実だ。この1年で彼女の出演映画を4本は観たが、作品ごとに別の顔を見せるカメレオンぶりには恐れ入る……末恐ろしい女優だ。
そして、この映画が描くのは、様々な人間関係と、「愛」の形……家族も、未練も、結婚も、セックスも、夢や現実も凌駕する、この「愛」と言う訳の判らない、厄介なもの。
身勝手な女と、優柔不断な男が繰り広げる、思わず笑ってしまうような噛み合わせの悪いドラマの中で、少女の一途な愛が清々しい。
これは面白い映画だった。
この後公開される、城定脚本・今泉監督の「猫は逃げた」にも期待。
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