mixiユーザー(id:124952)

2021年10月18日22:50

147 view

金曜は……

 金曜は在宅勤務。仕事の後、ムービルで、
 「燃えよ剣」。

 これは、司馬遼太郎による同題の傑作歴史小説を、「関ヶ原」の原田眞人監督・岡田准一主演のコンビで映画化したもの。

 江戸時代末期。黒船来航で揺れる幕府と、新たな日本国擁立を目指す倒幕派の対立が深まる中、武州多摩のバラガキ(不良少年)だった土方歳三は、武士になるという夢を抱く近藤勇を立て、沖田総司ら同志と共に京都へ向う。
 徳川幕府を支える会津藩お抱えの浪士隊として、市中を警護する役目を果たす土方らは、やがて、近藤を局長とする新選組を結成する。土方は副長として、厳しい法度で組織を統率。倒幕派の志士らを制圧しその名を轟かせる新選組だったが、時流は倒幕へと傾いて行き……

 小説「燃えよ剣」は幾度となく読んだお気に入りの本だけど、司馬遼太郎の歴史小説としては短い方になるとは言え、その濃密な内容をどのように映画にまとめるのか、と危惧していたのだけれど、映画は、土方が幕府の総督となった最晩年に始まり、土方が生涯を振り返って語ると言う形で、この小説を要約して見せた。
 武州多摩でのバラガキ・土方の喧嘩、薬屋・土方の商いに、出立に当たっての名刀・兼定との出会い、芹沢鴨の暗殺に、土方が「切腹」を連発する局中法度の作成の様子、そして、池田屋の血闘……と、小説で印象的だった箇所は概ね取り上げられ、期待通りに描かれていて、満足度は高い。
 寝ている所に畳を被せ、愛人諸共刀でぶすぶす刺す凄惨な芹沢鴨の暗殺や、押しくらまんじゅうのようになってにらみ合う池田屋での闘いの様子などは、決して格好よくもなく画面映えもしない事を、実際にはこうだったろう、との解釈で描いている。こうした部分は、いかにも司馬遼太郎作品の映画化として、納得出来るものだ。

 その一方で、原作小説でも描かれた土方の恋模様や、近藤や沖田との親交の様子なども楽しめる部分――まぁ、土方の可愛げとか、下手の横好きな俳句など、もうちょっと描いて欲しかったようにも思うが……

 そんな土方を演じた岡田准一の存在感、そしてアクションは文句なし。また、時代劇は初と言う山田涼介だが、その所作も殺陣も、先輩である岡田准一の指導の甲斐もあって、初めてとは思えない程様になっており、最後の病に斃れる様を演じるのに8kgの減量をするなどの役者魂を見せている。
 その他のキャストも見事にハマっており、この映画の新撰組の面々は本当に様になっている。

 惜しいのは、「関ヶ原」もそうだったのだが、話を詰め込み過ぎて、やや忙しい感がある事で、もうちょっと余韻の欲しいシーンが散見された――でもまぁ、この内容を、この時間で見せる為には仕方ない事ではあるのだが……

 いずれにせよ、これは、傑作「燃えよ剣」の映画化として、正に期待通りの1本。見応えのある映画だ。
3 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2021年10月>
日 月 火 水 木 金 土
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      

過去の日記

2026年
2025年
2024年
2023年
2022年
2021年
2020年
2019年
2018年
2017年
2016年
2015年
2014年
2013年
2012年
2011年
2010年
2009年
2008年
2007年
2006年
2005年
2004年