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2020年06月16日00:03

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金曜は……

 金曜は、早めに会社を上がって、TOHOシネマズ海老名で映画2本――何せ、現在、レイトショー上映がないので、上映回を前倒ししないと観たい映画を観られないのだ。

 1本目は、
 「グッド・ボーイズ」
 これは、「ザ・ルーム」、「ワンダー 君は太陽」のジェイコブ・トレンブレイ主演の青春映画。
 あのセス・ローゲンが製作を務めている事からも判るように、下ネタ満載のコメディとなっている。

 小学6年生のマックスは、近所に住むルーカス、ソーの3人で“ビーンバックス”を名乗り、常に共にいた。マックスは女の子が気になるようになっていたが、クソ真面目なルーカス、歌に夢中のソーは、女の子にまるで関心なく、クラスでは変人扱い。
 そんな中、マックスは、イケてるグループからパーティに誘われる。マックスの初恋の女の子も来るパーティーでは“キス・ゲーム”がある、と言う。
 マックスはこの機にファーストキスを狙うが、勿論、キスの仕方を知らなかった。そこで、あの手この手でリサーチを開始するうちに思わぬ騒動を起こしてしまい……

 この映画、内容としては、少年3人の友情ものなのだけど、あの名作「スタンド・バイ・ミー」が、女性と色恋沙汰を徹底的に排除していたのと好対照に、主人公で、ジェイコブ・トレンブレイが演じるマックスの初恋の話になっている。
 マックスら3人の少年のキャラクターはよく出来ていたが、その3人組が引き起こす騒動は、子供のやる事とは言え、あまりにも粗忽で場当たり的で、前半はどうにも乗れなかったのが正直な所。
 
 ただ、パーティー会場での出来事と、それ以降の物語の方が心に残った。
 子供の頃、家が近いとか親が仲がよいとかで友達となっていたけれど、本当にやりたい事が見つかるにつれ、やがて、それぞれの道を歩むようになる。
 親友とは「いつも一緒」なのではなく、大事な時に「そばにいる」ものなのだ。
 そうして、それぞれの道を歩み、でも3人揃えば相変わらずのバカをやってしまう……そんな友情の形を描く終盤はよかっただけに、むしろ、この後半を端折らずに描いて欲しかったように思った。


 2本目は、
 「ストーリー・オブ・マイライフ 〜私の若草物語」。
 これは、「レディ・バード」のグレタ・ガーウィグ監督が、再びシアーシャ・ローナンとタッグを組み、ルイーザ・メイ・オルコットによるベストセラー小説「若草物語」を映画化したもの。
   
 19世紀、南北戦争中のアメリカ・マサチューセッツ州ボストン。控えめで美しい長女のメグ、小説家志望の次女ジョー、音楽が得意だけど病弱な三女のベス、絵の天才を自負する四女のエイミーの四姉妹は、従軍牧師として出征中の父の帰りを母と共に待っていた。
 ある日、ジョーはメグに連れられて行ったダンス・パーティで、資産家のローレンス家の一人息子、ローリーと出会う。ジョーとローリーは親しくなるが、それでも彼女はローリーの愛を受入れられない。結婚して家に入ることで小説家の夢が消えてしまうと信じるジョーは、ローリーの告白を断り、心に一抹の寂しさを抱えながら、小説家として自立するためにニューヨークへと旅立った……

 原作の「若草物語」は四姉妹が10代半ば付近だった頃のエピソードを描き、「続・若草物語」で、成長した後の物語が語られるのだが、映画は、成長したジョーがニューヨークで教師をしながら小説を書いている、と言う所に始まり、ベスの病状悪化を聞いて故郷に戻る、と言う流れで、物語としては「続・若草物語」になるのだが、回想シーンとして7年前の十代の少女期を描く事で「若草物語」の物語世界も描いている。
 四姉妹の考えや生き方の差が、女性の生き方を示すものとなっているのが、「若草物語」の特徴で、愛があれば何もいらない、と言うメグ、才能を活かして自活を望むジョー、玉の輿を狙うエイミー、と言う図式は、現在でも女性の生き方の選択肢としては大差ないように思うし、そのジョーにしても、成長後、家庭が失われている事を知ると、その家庭を取り戻す為のように結婚を考え始めるなど、その考えも不変ではなく、人生のその時々において変わる、と言う見方も秀逸。
 なるほど、これが「若草物語」が名作と言われる所以だろうか。

 ジョーを演じるのは、シアーシャ・ローナン。メグ役にはエマ・ワトソン、エイミーには、「ミッド・サマー」で注目のフローレンス・ピューと、それぞれ主役級がキャスティングされ、更に母親役がローラ・ダーン、叔母役にメリル・ストリープと言う豪華キャスト。そうなると、ベス役のエリザ・スカンレンだけが代表作のないのが寂しい……ここまで来たらベス役にもビッグネーム……例えばダコタ・ファニングとかを置いてもよかった感じ。
 また、女3人揃えば姦しいと言われるが、本作はそれが四姉妹。それに母と叔母が加わって6人ともなれば何とも賑やかで、ローリー役のティモシー・シャラメ他、男性陣が圧倒されるのも仕方ない所だろうか。

 最後、「LITTLE WOMEN(若草物語)」が製本されるのは美しいシーンで、その初版本を我が子のように抱きしめたシーンで終わりにしてもよかったと思うのだが、その後のハッピーエンドに繋がるシーンはやや余計のようにも思える。
 これは、出版社が言うように「ハッピーエンドじゃなきゃ売れない」と言う事なのか、或いは、そうした状況を皮肉るグレタ・ガーウィグ監督のセンスなのか……?

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