日曜は、久々にロードスターで首都高。
今日は、ちょっと回し気味にして走る。
なるほど、確かにこれはスポーツカー。こうやって積極的に“走る”のはやはり楽しい……でもまぁ、このエンジン、あまり回す意味がないんだよなぁ、と言うのは再認識させられたけど。
午後、今日もシネマジャック&ベティで映画2本。
1本目は、
「国家が破産する日」。
これは、1997年に韓国で起きた通貨危機の裏側を活写した社会派ドラマ。
公開時から注目していて観たかった映画で、今日もジャック&ベティは満席となり、劇場内は大混雑。ロビーは身動きが取れないような状況だった。
……それにしても、これだけ客は入るのだから、韓国映画をもっと観られるようにして欲しいもの。
ほんと、シネマート新宿か、ジャック&ベティでないと観られない、と言うのは勘弁して欲しいものだ……もっとも、こんな事、日本人としては言ってはいけないのだろうな、
「韓国映画を観るなどけしからん!韓流傾倒だ、反日だ、非国民だ」
と叫ぶのが日本人として正しい姿勢なのだろうが……
……さて、映画の話に戻る。
1997年。国民の大半が好景気が続くと信じる中、韓国銀行通貨政策チーム長ハン・シヒョンは通貨危機を予測。政府がようやく非公開の対策チームを招集したときには、国家破産まで猶予は7日間しかなかった……
一方、銀行員のユン・ジョンハクも同時期にその事に気づき、銀行を退職。銀行の融資先に打診し、一攫千金の大勝負に打って出るが……
コレは凄い。
事実に基づき、入念に練り上げられた脚本は、通貨危機と言う、ややこしい問題を複数の視線から描く事で判り易く描くと共に、その危機を極上のサスペンスとして、思わず手に汗握り、そして目を離せないエンターテイメントに仕上げて見せた。
同様な映画に「マネー・ショート」があるけれど、笑える部分がないとは言え、だからこそ見せられるサスペンスとしてはこちらの方が上手の印象。
これを、長編映画2作目の監督が撮ってしまうのだから、やはり、韓国映画、恐るべし。
主役となるハン・シヒョンを演じるのはキム・ヘスで、あの地位にある女性を演じるには若すぎるのでは、と思ったが……あれで撮影時47歳!?こちらも恐るべし。
尚、このハン・シヒョンと言う人物はモデルなしの架空の人物で、製作者の代弁をしていると思えばいいだろう。
そのハン・シヒョンが反対し続けたのは、IMFが支援の引き替えに要求した、韓国財界の外貨比率向上、合わせて大企業優遇・株主重視の経営改革、非正規雇用の拡大……つまり、アメリカの新自由主義に基づく経済施策の導入だ。
実際、新自由主義が掲げたトリクルダウンなどは起きず、結果として格差を拡大、中間層を貧困化し、資本家のみが肥え太る社会を作り上げてしまった。
韓国は、デフォルトにより、IMFの支援を受入れざるを得なくなり、その条件として、新自由主義経済施策を呑まされたのだが、我が国では、これをアメリカの猿真似をして自ら導入し、現在の状況を招いたのはご存じの通り。しかも、そんな資本家だけが豊かになる施策に一国の首相の名をつけて成果を誇り、結果として貧困化した国民が何故か喜んでいると言う変な国ではあるのだけど……
それにしても、新自由主義導入を、IMF支援と引き替えにごり押しされた導入された韓国と、自ら導入した日本……そのどちらが賢かったのかは判らないけれど、この映画を観る限りでは、韓国はそれに批判的なスタンスを持ち得る、と言う事だろう。
政権に意見する事さえ許されない我が国とは大違いで、その差には暗澹とした気分にさせられる。
映画が面白かっただけに、現実を考えた時に複雑な気持ちにさせられる1本だった。
2本目は、
「LORO(ローロ) 欲望のイタリア」。
スキャンダルにまみれたイタリアの元首相シルヴィオ・ベルルスコーニをモデルに、「グランドフィナーレ」のパオロ・ソレンティーノ監督がメガホンを取った人間ドラマ。
政治と金、女性問題に失言など、数々のスキャンダルで世間を騒がせたイタリアの元首相シルヴィオ・ベルルスコーニは、失脚したものの、政権への返り咲きを狙っている。
そんな彼を政界進出の足掛かりにしようと、青年実業家のセルジョはベルルスコーニへの接近を画策。セクシーな美女を集め、贅の限りを尽くしたパーティを開催して、ベルルスコーニの関心を得ようとするが……
映画はベルルスコーニの怪物ぶり――そのスキャンダル(特に女性関係)と、政界復帰の為の工作を描こうとする狙いのようだが、物語の筋を離れてカメラは迷走……主に美女を集めての乱痴気騒ぎに終始する印象だった。
おっぱいとお尻、エロい美女のエロいダンスとセックスはたっぷりと見せてくれる(よくもまぁ、これでR15で済んだな、と)けれど……映画としては、ちゃんと「物語」を見せて欲しかったなぁ、と。
さて、明日から仕事だ。
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