12月に入ってから、全然鑑賞記録をつけてなかったか……ここで振り返って行こう。
11日の水曜は、ブルク13で、
「KIN/キン」。
これは、双子の新鋭監督ジョナサン&ジョシュ・ベイカーによるSFサスペンス。
この映画、映像技術的には面白い。かなり凝った事やってるし、見事なシーンも幾つかある。
でも、物語がちょっと……映画としちゃ、小品のB級と言う感じ。
12日の木曜は、TOHOシネマズららぽーと横浜で、
「ラスト・クリスマス」。
これは、クリスマスソングの定番となっているワム!の名曲「ラスト・クリスマス」にインスパイアされたロマンティック・コメディ。
主演は「世界一キライなあなたに」のエミリア・クラーク。名女優のエマ・トンプソンが原案&脚本に参加、出演もしている。あと、舞台はロンドンだけどアメリカ映画。
物語は、アイデアとしては面白い、でも、その見せ方がだめ。物語の導入部からぐだぐだだし、音楽の使い方もアメリカ映画とは思えないくらい下手。(最初は舞台もロンドンだし、イギリス映画だと思ったくらい)
確かに、エミリア・クラークは相変わらずかわいくてよい、おっぱいも大きい。それでも、これではエミリア・クラークの無駄遣いではないか!
13日の金曜は、胃カメラ検診の為、午前半休。
今回は、見事に麻酔が効いて、マウスピースを咥える辺りまでしか記憶がない……ほんと、クスリって怖いな。
検診の後、ジャック&ベティで、
「家族を想うとき」
これは、英国の巨匠、ケン・ローチ監督が再度引退宣言を撤回し、時代の波に翻弄される家族の絆を描いた人間ドラマ。
マイホームを建てるため父はフランチャイズの宅配ドライバーになるが、過酷な労働条件に振り回され、家族との時間を奪われていく……
この映画が描く、“デリバリー・プロバイダー”方式は、宅配ドライバーが運送会社の従業員になるのではなく、ひとりひとりが個人事業主となってプロバイダー業者と業務契約を結ぶ。例えば、「荷物1個当たり日本円換算で¥150円、それを1日100個」とか。
日の上がりは1.5万円になるので悪くなさそうだけど、トラックの燃料代など経費を引くと、実は……と言う額だし、配送キャンセルだと違約金を取られ、貸与される機材を壊せば弁償しなければならない。結果として、労働時間は長く、環境は悪化……でも、「労働者」ではなく「事業主」なので、労働基準法に違反している訳ではない。
映画のモデルとなった事例では、ドライバーは持病の糖尿病があるのに通院さえ出来ず(病院に行く度に違約金を支払わされた、と言う)、最後は糖尿病による視覚障害により事故死した、と言う。
これは、そんな現実に対するケン・ローチの、怒りの社会派映画だけど、これはちょっと踏み込みが浅いかな、と思ってしまった……ラスト、もうひとつインパクトが欲しい――もっとも、前作の「わたしは、ダニエル・ブレイク」のインパクトが強かっただけに、そう思えてしまったのかも知れないけれど。
この映画を観た後、観客の女性たちが、
「家族を想う場面なんてなかったじゃない」
「内容に偽りありだわ、酷い映画」
とげらげら笑いながらこき下ろしていたが……そう言う映画じゃないんだってば。
あと、このタイトルつけたのは日本の供給会社。原題は直訳すると、
「残念ながらご不在でした」
なんだけどね……
その後、経産省に行って打ち合わせを済ませた後、新宿武蔵野館で、
「ジョン・デロリアン」。
これは、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズに登場するタイムマシンのベース車として使用された自動車、デロリアンDMC−12の開発の裏側に迫る伝記ドラマ。
1977年、麻薬密売の現場をFBIに押さえられたパイロットのジムは、司法取引によりFBIの情報提供者となる。
彼が引っ越した家の隣家には、GMでポンテアックGTOの開発に携わったジョン・デロリアンが住んでいた。ジムは、夢の車を作るためにGMを辞め、会社を立ち上げたジョン・デロリアンに憧れて、彼に近づいていく。
しかし、新車開発には巨額の費用がかかり、ジョンは資金繰りに窮していた。それを知ったジムは、ジョンに危険なビジネスを持ちかけてしまう……
なんだよー、これ、デロリアンの映画じゃないではないか。
ちょっとがっかり。
14日、土曜の1本目。ブルク13で、
「屍人荘の殺人」。
これは、国内ミステリー小説4冠に輝くなど高い評価を受けている今村昌弘の同題小説を、「任侠学園」の木村ひさし監督が映画化したもの。
女子大生探偵・比留子に持ち掛けられミステリー愛好会の明智と葉村が向かったのは、昨年も行方不明者を出したと言う曰く付きのロックフェス研究会の合宿。そこで連続殺人事件が起こって……
……こう来るか。
原作小説は未読。
小説は高い評価を受けた、と言うが、この映画版の出来はどうなのだろう……ミステリーとしても中途半端、サバイバルホラーとしても中途半端、更に“2人のホームズ”が“ワトソン”を奪い合う、と言う物語の根幹となるものを描けなくては、最後の、
「彼は私のワトソンだ」
と言う台詞が全く活きて来ないと思うのだが……
2本目は、
「ジュマンジ/ネクスト・レベル」。
これは、ゲームの世界に吸い込まれた若者が現実世界に戻るためサバイバルするアクション映画の続編。
大学生になったスペンサーは、再びジュマンジの世界に吸い込まれてしまう。彼を救おうと仲間たちもログインするが、バグを起こしたゲームは難易度がアップしていて……
予想外に面白かった前作に比して、これはいささか残念な続編。
確かに、相変わらず役者は芸達者で、ジャック・ブラックなど、プレイヤーが代わるとまるで別人のようになってしまうなど、相変わらず大したもの。
でも、ドラマとしては、今回はどうにも残念な出来。
それにしても、TV−CMで加山雄三がこの映画を「泣ける」って宣伝してるのは何なの?
これに「泣ける」を期待するバカがいるの?
まったくウンザリだ。
15日の日曜は、ブルク13で、
「カツベン!」
これは、「Shall We ダンス?」の周防正行監督の新作。無声映画上映時に作品の内容を解説する活動弁士を取り上げた青春喜劇。
一流の活動弁士を目指す俊太郎は、隣町のライバル館に客も人材も取られ人使いの荒い館主夫婦ら曲者ばかりが残った映画館・青木館に流れ着き、まずは雑用係として働き始めるが……
これは、良い出来ているとは思う、面白い、と言うか興味深い部分もある。
でも、思った程、物語が弾まない……ドタバタ劇にならず、人情ものにならず、強いて言えば青春映画なのだけど、そうだとすると恋愛要素が薄い……何をやりたいのかがはっきりとせず、映画は終盤まで迷走する。
そして、最大の問題はラストだと思う。映画だから夢を見させて欲しいんですよ、最後があれじゃなぁ……せっかく、あの場面に列車が来ているんだから、俊太郎がそれに飛び乗り、追おうとする警官隊を刑事が止め、
「あれはニセ弁士なんかじゃない。本物だ」
でいいじゃないか、と思うのだけど……
続きます。
ログインしてコメントを確認・投稿する