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2019年11月02日08:18

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日曜は……

 日曜は、ブルク13で映画3本。

 1本目は、
 「ジェミニマン」。  
 これは、「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」で、実物としか見えない虎をCGで描いてみせたアン・リー監督が、今度は「23歳のウィル・スミス」を描いて本人と共演させたアクション映画。

 米国防情報局(DIA)の凄腕スナイパー、ヘンリー。だが、50歳を過ぎ、ある任務で衰えを自覚した彼は引退を決意する。
 だが、ある情報を入手した矢先にDIAの暗殺部隊の急襲を受け、情報提供者を含むヘンリーのチームは壊滅。
 ヘンリーは彼の監視役だったDIA捜査官のダニーを連れ逃亡を図るが……

 この映画、毎秒120コマ、4Kの3Dカメラで撮影されており、本国アメリカにも上映館がない、と言う行き過ぎた仕様となっている。今回、ブルク13のIMAX・2Dで鑑賞したのだが、何処までそのポテンシャルを引き出せていたのやら……確かに、素早い動きのアクションシーンでもチラつきなどが見られないな、とは思ったが……
 そして、この映画のウリである23歳のウィル・スミスは、なんとこれがフルCG。アクションシーンなどはスタントダブルが演じているが、「ライフ・オブ・パイ」の虎同様、CGで描かれ顔だけをウィル・スミスの演技をパフォーマンス・キャプチャーで取り込んで貼り付けている、と言う……これにはびっくり。現状、高額ギャラで知られるウィル・スミス本人よりも金がかかる、と言うのがネックだが……これが普及したらベテラン女優などこぞってこれを利用したがるのではないだろうか?

 アクションとしては、中盤のコロンビア市街で見せるバイクチェイス、そしてバイクを使った格闘技“バイフー”が見せる。
 ただ、物語としては、“過去の自分”と言う、他者でありながら、どんな肉親よりも自分に近い、と言う不思議な存在との対峙、と言う面白い設定を活かせていない感じが強く、それに係わる陰謀、と言うのもスケールの広がりがなく、やや竜頭蛇尾な感じを受けた。
 撮影技術・映像技術のスゴさは判るが、映画としてはいささか平凡な印象だ。


 2本目は、
 「T−34 レジェンド・オブ・ウォー」。
 これは、ロシアのアレクセイ・シドロフ監督が描く戦車アクション。
 1965年の映画「鬼戦車T−34」がベースとなっており、「バーフバリ 王の凱旋」のVFXを手掛けたFilm DirectionFXなど最先端技術を投入して描くアクションが見所、とされている。

 第二次大戦中の1941年。ソ連陸軍の戦車将校イヴシュキンは初陣ながら1両のT−34戦車を指揮してドイツ軍の1個戦車中隊相手に奮闘、敵をほぼ壊滅状態に追い込むが捕虜となってしまう。
 それから3年。ナチス・ドイツ親衛隊の戦車指揮官イェーガーは、新兵訓練の“生きた標的”として、かつて対峙したイヴシュキンを指名。鹵獲したソ連軍新鋭戦車T−34/85を操縦する事を命じる。
 イヴシュキンはこの機に収容所から脱走すべく策を練り、密かに手に入れた砲弾6発を武器に準備を進めるが……

 これは面白い!
 物語としては、ソ連側は戦車1両、ドイツ側も数両と規模は小さく、登場人物も少ないのだけど、様々に工夫が凝らされていて、スケールの小ささを感じさせませない。
 ミリタリー的な描写もリアル、実車両を動かして撮影(T−34は実物。�傾羸鐚屬錬贈唯佇睚疾鐺�車、パンターはT−54戦車を改造)した戦車戦には見応えがある。狭い戦車内の描写もリアルだし、被弾の激しい衝撃で朦朧としてしまう様子もなかなかない描写だろう。(これ見ると、ソ連の戦車兵が特徴的なクッション入りの戦車帽を被っているのが納得出来るなぁ)
 また、飛び交う砲弾をスローで見せる、リアル&ケレン味のあるCGは、なるほど、Film DirectionFXの仕事か……
 1941年に捕虜になった戦車兵が初めて見る新型のT−34/85にはしゃぐ様子とか、戦車戦には地形把握が重要、と言うのにも納得……さすがは戦車王国。判ってる感じ。
 ドイツ側の描写にも抜かりなく、T−34を仕留めるのに中途半端な武器ではなく、88mm高射砲で迎え撃つとか、索敵にシュトルッヒを使うなど、さすが詳しい……それにしても、このシュトルッヒ、オールCGと言うのが信じられない出来映え。
 後半、パンター戦車が演習に出発する場面ではパンツァー・リートが流され、もうガルパンか、と思ってしまった。

 イヴシュキンを演じたアレクサンドル・ペトルフは不敵な表情がいいし、紅一点のヒロイン、イリーナ・ストラシェンバウムは清楚な美人で好印象。バス停で戦車に乗り込む時の笑顔にはやられた。
 また、敵役のドイツの戦車将校イェーガーも騎士道精神の持ち主として描かれ、“憎むべき敵”ではないのもポイントだろう。

 最後にはハッピーエンドを迎える,と言うのも日本映画には出来ないものだが、ここは、難しい事は考えずにこの痛快戦争アクションを楽しんだ方が勝ちだと思う。


 3本目、 
 「銀河英雄伝説 第二章」。
 これは、田中芳樹の「銀河英雄伝説」の2回目のアニメ化である「Die Neue These(新説)」版のセカンドシリーズを、3作の劇場版に再編集したものの第二弾。
 今回は、リップシュタット戦役と、自由惑星同盟内では大規模な軍事クーデターを描く。
 戦争の歴史である人類の歴史の中心となって世界を動かす人物たちを描く壮大な叙事詩と言うのが、この「銀河英雄伝説」だが、登場人物紹介も済んだ、第二章では描写を広げ、末端の兵士や、市井の人々の姿も描いている。原作からは離れるかも知れないが、こうした人々のドラマも描いた方が、より世界の広がりを見せられるのではないだろうか。
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