金曜は、有給休暇取得促進日となっている事もあって、休暇――今年はこれで10連休だ!
さて。休んだら結局、映画を観に行く。
まずは、シネマジャック&ベティで、
「山(モンテ)」。
これは、「CUT」などで知られるイランの巨匠アミール・ナデリが、中世イタリアを舞台に1人の男と壮大な山の対峙を描くドラマ。
アルプスの山の麓で、家族と暮らすアゴスティーノ。だが、山が太陽の光を遮るこの村では、思うように作物が育たず、満足な暮らしが送れずにいた……村人は次々に死に、付近の人々は呪われた村、と村人をも忌避して……
これは、人からも神(自然)からも見放された男が、正に妄執によって己を抑えつけるものを打ち壊して行く映画。
映画の描こうとする所は判らないでもないが、映画の語り口が主人公そのままに寡黙で判りづらいし、終盤、“山”と対峙する際には、既に家族共々狂気に陥ったようで言葉すらなくなってしまう。その対峙のシーンも余りに冗長で眠くなってしまった。
終盤に起こる、男が生んだ奇跡にはカタルシスがあるのだが、そこに至る、ドラマが弱く、感動を呼び込めなかったように思う。
2本目もシネマジャック&ベティで、
「アカザ・クリスティー ねじれた家」。
これは、ミステリーの巨匠、アカザ・クリスティーの小説「ねじれた家」、初の映画化。
大富豪レオニデスが毒殺され、その孫娘ソフィアから捜査を依頼された探偵のチャールズ。レオニデスの一族には全員殺人の動機があった……
これはミステリーだけにネタバレになってしまうので、書けることが少ないのだけど……その人物設定はさすがだし、名探偵ならぬ駆け出し探偵が翻弄される展開もなかなか。
ヒロインのソフィーを演じたステファニー・マティーニは、ちょっと太めだけど、気が強くて聡明な美しいヒロインを好演。しかし、出番は少ないのだけど、物語を振り回す、グレン・クローズの存在感には思いっきりミスリードさせられます。この辺りはキャスティングの妙でしょうか。
物足りなかったのはラストシーンで、映画ではソフィアがノートを炎の中に放り投げているようにも見えるのですが、これをはっきり描いて、愛した女が、“ねじれた家”に君臨する得体の知れない“もの”になってしまう所まで描いた方がオチとしてはよかったのではないか、と……
その後、上大岡に移動。
ランチ代わりにマックで限定のビッグサイズのビッグマック(ややこしいな)を頬張り、映画館へ。
3本目は、
「バースデー・ワンダーランド」
これは、劇場版「クレヨンしんちゃん」で知られる原恵一によるアニメーション。
誕生日前日、地下室の扉から突然現れた錬金術師ヒポクラテスたちに無理やりワンダーランドへ連れて行かれたアカネは、色が失われる危機から世界を救う冒険に出るが……
「クレヨンしんちゃん」以降、比較的現実志向のアニメが続いていた原恵一ですが、そんな地味な印象を覆す、華やかものを作りたかった、と挑んだファンタジー作品ですが、これがどうにも物語が弾んでいかない。
物語は弱いし、ギャグも滑り気味……ロシア人イラストレーター、イリヤ・クブシノブによるビジュアルはまぁ悪くないものの、日本のアニメの影響を強く受けたイリヤ・クブシノブは、それ故に、どこかで見たような世界観に終始し、目新しさがありません。
あの「千と千尋の神隠し」と比較するのも気の毒ですが、ビジュアルでもストーリーでも秀でた部分を見せられておらず、いささかがっかり……
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