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Standard Jazz Songコミュのハワイアンミュージック・ソングブック

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さてスタンダードジャズのコミュに、ハワイアンとは如何なる物か?
これは管理人様のお叱りを受けるかもしれませんが、私なりの解釈でジャズとハワイアンの関係を見ながらこのトピックを進めたいと考えています。

そもそもハワイアンミュージックとは、もちろん太平洋に浮かぶ楽園ハワイで生まれた音楽のこと。
ただ一口にハワイアンミュージック(略して単にハワイアンと呼ぶ場合も有り)と言っても、その歴史や流れを見ると色々な側面が見えます。

まずWikipediaのMusic of Hawaiiを、貼り付けます。
https://en.wikipedia.org/wiki/Music_of_Hawaii

続いてハワイ州観光局のMusic of Hawaiiです。
https://www.gohawaii.jp/node/572

歴史的に見て伝統的なトラディッショナルなハワイの音楽は日本で言えば民謡のようなもので、ジャズとは無縁の音楽です。

しかし人種のるつぼで有るハワイにメキシコからギターが伝わり、ポルトガルから伝わった民族楽器が変化してウクレレとなり、さらにハワイ独特のスティール・ギターやスラックキーギター奏法などが生まれハワイアンミュージックの基礎は1920年代に出来たと言われています。

さらに多くのハワイのミュージシャンがアメリカ本土に渡りジャズのエッセンスを吸収し、よりモダンなハワイアンミュージックへと発展しました。

1940年代以降はハワイは観光地としてアメリカ本土でもブームとなり、アメリカ本土のハワイとは無縁の作曲家達がハワイへのイメージを音楽にしそれは更にジャズ的な要素も多く含む音楽でした。

1970年代以降にはハワイアンルネッサンスというムーブメントが起こり、伝統的なハワイアンミュージックと現代最先端の音楽を結びつける新しい音楽作りが行われそれが現在に至って多くのポップス系のアーティストを生んでいます。

このあたりの経過についても、貼り付けます。
https://www.allhawaii.jp/music/history/

さてここで私が注目して取り上げたいのは、ハワイアンとジャズが結びついた1930年代〜1960年代のハワイアンミュージックです。

この時代の主役は、スティール・ギターやウクレレ。
よく夏にデパートの屋上に設けられたビアガーデンでBGMとして流れていたようなハワイアンがこれにあたります。

日本でもバッキー白片さんや大橋節夫さんポス宮崎さんなどのスタープレーヤーが生まれましたが、この時代のハワイアンをアメリカや世界に発信し続けたウエブリ―・エドワーズ氏の功績が何と言っても大きいと思います。
https://en.wikipedia.org/wiki/Webley_Edwards

彼は音楽家ではなくジャーナリストの出身ですがハワイやハワイの音楽にほれ込み、米軍のラジオ放送を使って有名な"Hawaii Calls"という番組を持ちハワイアンを世界に流し続けました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%BA

私も小学生〜中学生の頃にFEN(進駐軍放送)で、毎週ワイキキの波の音で始まるハワイコールズショーを楽しみに聞いていました。

またハワイコールズ名義の多くのLPレコードもウエブリ―のプロデュースで作られました。
ハワイコールズはそもそもラジオ番組の名称であり、特定のグループを示すものではありません。

従ってラジオのハワイコールズショーにも毎週その時その時のハワイの人気アーティストが出演し、LPレコードも人気のアーティスト達を集めて作られました。

多くのスタープレーヤーを輩出しましたが、特に男性シンガーのアルフレッド・アパカは吐出した存在でした。
彼はハワイで大成功をおさめ、アメリカ本土や世界に売り出そうとした矢先に41歳で心臓のトラブルで1960年に世を去っています。
https://en.wikipedia.org/wiki/Alfred_Apaka

という事でこのトピックはウエブリ―・エドワーズがハワイコールズショーで取り上げたような曲で特にジャズの影響が感じられる曲や、アメリカのジャズプレーヤーが取り上げたハワイアンナンバーなどを中心に進めて見たいと思います。

ウエブリ―とハワイコールズを代表するLPのジャケットを、アップします。

進め方としては曲をテーマとして曲名のアルファベット順に、と考えています。
よろしく、お付き合いください。


コメント(20)

ハワイ出身のジャズの人というと、最初に思い浮かぶのがベット・ミドラーです。

https://en.wikipedia.org/wiki/Bette_Midler

いくつもの映画で観ましたが、その後彼女は歌手として活躍を知ったといういきさつがあります。
彼女のファンです。

私の住んでいる大阪ではヴォン・バロンというハワイ出身のドラマーが大活躍しています。

https://vonbaronmusic.com/

なかなか素晴らしいドラマーです。
奥方が大阪の人で(日本人)大阪を拠点にして活動しているようです。
来日してから6年ぐらいのようですが、日本語もかなり達者です。

彼のバロンというのはファミリー・ネームで、男爵ではないそうです :-)


このトピックの展開を楽しみにしています。

管理人様、コメントをありがとうございます。

それではそろそろ、このトピックスをスタートさせましょう。

アルファベッド順に進めて見ようと宣言していますので、まず「A」の付くハワイアンナンバーから見て行きます。

"Across the sea"
Ernest Kaai, Ray Kinney & John Nobleによるけっこう古い曲ですが、ハワイの新しい世代の人達も演奏している曲です。

Across the sea an isle is calling me
Calling to the wanderer to return
Bidding me come back to fair Hawaii
To these sunny isles across the sea

本当はもっと長い詞なのですが、このコーラスだけで歌われる事も多いようです。
トピックのスタートですから敬意を払って、ハワイコールズの演奏からスタートします。



続いてはRay Kinneyのプレーです。

Aで始まる曲の2番目は、” Adventures in Paradise(楽園の冒険)”です。
1959年から1962年まで20世紀フォックスが制作し、ABCテレビで放映されたアメリカのTVシリーズのテーマ曲です。

これがハワイアン?とおっしゃる方もいらっしゃると思いますが、多くのハワイアンアーティストもレパートリーとしており私の広範囲の解釈でハワイアンに加えさせて頂きます。
(というかスタンダード・ジャズ・ソングのコミュニティの趣旨から考えれば、むしろこういったハリウッド製のハワイアンも積極的にご紹介させて頂きたいと思います。)

このTVシリーズはGardner McKay演ずるスクーナーのキャプテンを主役に乗客たちと共に毎回南太平洋で冒険を繰り広げる内容ですが、テーマ音楽は Lionel Newman によって作曲されました。

後に Dorcas Cochranが歌詞をつけてビング・クロスビーも唄ったようですが、やはりこの曲は
インストゥルメンタル曲として書かれただけにボーカルは少ないようです。

まずは、Santo & Johnnyの演奏です。


エキゾティックミュージックの大御所、Arthur Lymanの演奏です。


Werner Müller のオーケストラでの演奏です。

"Akaka Falls(アカカの滝)”

ハワイ諸島で最も大きな島、ハワイ島ヒロ市の郊外に有るアカカ滝州立公園。
アカカの滝は落差が136メートルと、ハワイ州で最も高い滝でもあります。

ハワイ語でAKAKAとは「二つの分かれる」「割れ目」あるいは「明るく輝く」という意味にもなり、山と山の割れ目を輝いて流れる滝という事になるのでしょうか。

この滝を称える曲”AKAKA Falls"は1934年に 、Helen Parker.(ヘレン・パーカー)が作詞・作曲しました。
ヘレンは以前家族で、アカカの滝にピクニックで出かけた思い出を歌ったそうです。

この曲はスローなワルツナンバーで、ハワイアンミュージックの世界ではファルセット・ヴォーカルナンバーとしても親しまれています。

尚AKAKA Fallsは英語の名称であり、ハワイ語の原曲名は"Ka Wailele O Akaka"と言います。

"AKAKA Falls"

Malihini kuʻu ʻike ʻana
Kahi wailele o ʻAkaka
Wai kau mai lā (maila) i luna
Lele hunehune mai lā i nā pali
Lele hunehune mai lā i nā pali

Kau nui aku kahi manaʻo
(A) e ʻike lihi aku i ka nani
Ia uka i puīa (Ia uka kūpaoa)
I ke ʻala me ke onaona
I ke ʻala me ke onaona

Onaona wale hoʻi ia uka
I ka paʻa mau ʻia e ka noe
Ia uka kūpaoa
E moani nei i kuʻu poli
E moani nei i kuʻu poli

Na ke akua mana loa
E kiaʻi maluhia mai
I kēia mau pua
O kuʻu ʻāina aloha
O kuʻu ʻāina aloha

I neʻe aku au e ʻako
I ka pua o ka ʻawapuhi
I laila nō ka malihini
Naʻu ia a e honihoni
Naʻu ia a e honihoni

Haʻina ʻia mai ka puana
I kahi wailele o ʻAkaka
Kau mai lā i luna
Lele hunehune mai lā i nā pali
Lele hunehune mai lā i nā pali


よそから来た人がいました
アカカの滝
滝のてっぺんから
優しく水が流れていきます
優しく水が流れていきます

大切なことに気付きます
美しさは圧倒するのです
甘い匂いのする大きな滝
素敵な香りです
素敵な香りです

大きな高い滝が誘います
絶えず、霧雨が煙ります
甘い香りに包まれます
私は胸一杯に吸い込みます
私は胸一杯に吸い込みます

それは神の為です
導かれ、護るもの
大切なすべて
私の愛する大地です
私の愛する大地です

私は摘み続けます
Wild gingerの花を
希少な花である
香りに口づけるのです
香りに口づけるのです

物語は伝えられていきます
アカカの滝
滝のてっぺんから
優しく水が流れていきます
優しく水が流れていきます

alohayou.com Hawaiian Musicの和訳を使用しました。


Darlene Ahunaの、ファルセットヴォーカルで聴いて下さい。


現代のハワイアンウクレレ第一人者、Jake Shimabukuroの演奏で。


Hui Ohanaのコーラスで。

"Aloha oe(アロハ・オエ)"
さてさて、誰もが知る?ハワイアンナンバーと言えばこの「アロハ・オエ」に尽きるでしょう。
一説には「蛍の光」と並んで、世界で最も知られる分かれの曲とも言われているようです。
かつてのハワイアンバンド黄金時代には、ほとんどのグループがステージのエンディングテーマにこの曲を使用していました。

作詞・作曲したのは音楽的な才能にも恵まれた、ハワイ王国第8代にして最後の女王リリウオカラニ(Queen Lydia Liliuokalani)。
1883年に、サンフランシスコで初演されたと言われています。

ただしこの曲には発表より20年前に書かれたさる曲の盗作との説もあり、あまりにも有名な曲故に色々な尾ひれがついて来ているようです。

"ALOHA OE"
Ha`aheo ka ua i nā pali 雨が誇らしげに尾根を横切り
Ke nihi a`ela i ka nahele 森の中を通り抜けていく
E hahai (uhai) ana paha i ka liko 未だ開かぬ蕾を探しているかのように
Pua `āhihi lehua o uka 山あいに咲くレフアの花よ[注釈 2]

Aloha `oe, aloha `oe あなたにアロハ あなたにアロハ
E ke onaona noho i ka lipo 木の陰に佇む心優しき人
One fond embrace, a ho`i a`e au 去っていく前にもう一度あなたを抱きしめよう
Until we meet again また会えるその時まで

O ka hali`a aloha i hiki mai 懐かしく暖かい思い出が胸をよぎる
Ke hone ae nei i ku `u manawa ついこの間のことのように
`O `oe nō ka`u ipo aloha 愛する人よ 我が愛しき人よ
A loko e hana nei 真心は決して引き裂くことはできない

Maopopo ku`u `ike i ka nani 私はあなたの素晴らしさをよく知っている
Nā pua rose o Maunawili マウナヴィリに静かに咲くバラの花
I laila hia`ia nā manu そこにいる啼かない鳥たち
Miki`ala i ka nani o ka lipo そして木の陰にいる美しい人

Aloha `oe, aloha `oe あなたにアロハ あなたにアロハ
E ke onaona noho i ka lipo 木の陰に佇む心優しき人
One fond embrace, a ho`i a`e au 去っていく前にもう一度あなたを抱きしめよう
Until we meet again また会えるその時まで

まずアロハ・オエのジャズバージョンと言えば、これはエキゾティックミュージックのトピでもご紹介しましたがArthur Lymanグループの演奏でしょう。


スタンダードヴォーカルの正統派でハワイアンのアルバムも残したAndy Williamsの歌で。


Billy Vaughnのオーケストラで。


Elvis Presleyも唄っています。

"Beautiful Kahana(麗しのカハナ)”
Words & Music by Mary J. Montano

オアフ島Kahanaが故郷のハワイの慈善家、Mary E. Foster(1844〜1930)を歌った曲です。
仏教に興味を持った彼女はホノルルで最初の仏教寺院建築の為に土地を提供し、また彼女の死後にはホノルル市の家と庭園がを公共の庭として公開されて後にフォスター植物園になりました。

"Beautiful Kahana"

Mau loa no ko ‘u mahalo nui
私は永遠に賞賛します
I ka nani punono o Kahana
カハナの熱烈な美しさ
Ka moani ‘a ‘ala anuhea
そよ風が香りを漂ってくる
O na pali a ‘o Ko ‘olauloa
コオラウロアの崖から

‘O ka home ia o ka wahine
ここは女性の故郷
Pu ‘uwai aloha a ‘Inia
愛するインドの心
He pua ua mili ani ‘ia
花は優しくなでられる
E ka Malualua ki ‘i wai
マルアルア・キイヴァイによって

‘O ka home ia o ka wahine
ここは女性の故郷
Pu ‘uwai aloha a ‘Inia
愛するインドの心
He pua ua mili ani ‘ia
花は優しくなでられる
E ka Malualua ki ‘i wai
マルアルア・キイヴァイによって
E ka Malualua ki ‘i wai
マルアルア・キイヴァイによって

対訳は、toshi henmi様のものを使用致しまいた。


Linda Dela Cruzのヴォーカルで聴いて下さい。


スティールギターの大御所Jerry Byrd(1920~2005)のグループです。


Melveen Leedのヴォーカルで。


Herb Ohta (Ohta-san)の、ウクレレ演奏です。

"Beyond the Reef(サンゴ礁の彼方に)”

1948年にハワイ在住のイギリス人(資料によってはカナダ人説も有り)ピアニストJack Pitmanが作詞・作曲した、特に日本で良く知られたハワイアンの名曲です。

1949年に最初にレコーディングしたのはハワイの歌手兼フラダンサーの、ナプア・スティーブンス。
続いてハワイの大スターアルフレッド・アパカが、そして1950年にはビング・クロスビーがレコーディングしてこの曲が全米に知れ渡りました。

この曲はハワイアンソングの代表曲として有名ですが、実は歌詞の中にはハワイ語もハワイの地名も一切出て来ません。
わざわざハワイをイメージするキーワードを使わなくてもいかにもハワイを思わすところが、他のアメリカ製ハワイアンソングとやや趣が異なるところでしょうか?

この曲が最初に日本に紹介されたのは、まだGHQによる占領下の1951年のこと。
藤浦洸さんの名訳詞により、李香蘭(山口淑子)さんがレコーディングしました。

"Beyond the reef"
Words & Music by Jack Pitman

Beyond the reef
Where the sea is dark and cold
My love has gone
And our dreams grow old

There'll be no tears;
There'll be no regretting
Will she remember me;
Will she forget?

I'll send a thousand flow'rs
When the trade winds blow
I'll send my lonely heart
For I love her so

Someday I know
She'll come back again to me
Till then my heart will be
Beyond the reef

Some day I know
She'll come back again to me
Till then my heart will be
Beyond the reef

そしてこちらが昭和を代表する作詞家の1人、藤浦洸さんの名訳詞です。

遥かな珊瑚の島の
彼方の海遠く
去りにしいとしい人の
忘られぬ面影
こころあらば南風
この想いを伝えてよ
ふたたび君帰る日を
望み持て待てりと

李香蘭(山口淑子)さんの、歴史的?録音です。
尚スティールギターの演奏は、ハワイ出身の日系2世のバッキー白片さんです。


次はハワイの大スター、世界デビュー前にこの世を去ったAlfred Apakaです。


Bing Crosbyが、アメリカ中にこの歌を広めました。


Joni Jamesも、歌っています。


小野リサの、ボサノヴァスタイルで。


私事の余談ですが、私は1975年にハワイでこの曲の作曲者Jack Pitmanのプレーに接する機会が有りました。
当時彼は毎晩ワイキキのモアナホテルにあるピアノバーに出演していたのですが、かなりお酒の入っピットマンは「サンゴ礁の彼方」のイメージとはかけ離れたホンキートンクタッチのオルガンを弾いていました。
>>[7]

"Beyond the Reef"

この曲は、エルヴィス・プレスリーの映画『ブルー・ハワイ』が公開されたころに聞いた記憶があるのですが、映画の中ではこの曲は使われていなかったのですね。

はて、誰の歌を聴いていたんだろうか?

https://en.wikipedia.org/wiki/Blue_Hawaii

https://en.wikipedia.org/wiki/Blue_Hawaii_(soundtrack)

”Blue Hawaii"
ハワイアンミュージックをアルファベット順に追いかけていますが、管理人様が誘導して下さった通り次に来るのは「ブルー・ハワイ」という事になります。

LEO ROBIN(レオ・ロビン)作詞・RALPH RAINGER (ラルフ・レインジャー)作曲のこの曲はまさにプレスリー一色んのイメージが有りますが、実はビング・クロスビーとシャーリー・ロスが主演した1937年のパラマウント映画『ワイキキの結婚』のために作られた曲です。
つまりビング・クロスビーのミリオンヒット曲が、オリジナルという事になります。

Night and you and
Blue Hawaii
The night is heavenly
and you are heaven to me
Lovely you and
Blue Hawaii
With all this loveliness
there should be love

Come with me
while the moon is on the sea
The night is young
and so are we, so are we
Dreams come true in
Blue Hawaii
And mine could all come true
this magic night of nights with you

この曲にも、粋な日本語の詞がついています。
作詞されたのは、ハワイアンミュージック研究家として第一人者であられた早津敏彦さんです。
ハワイアンの黄金時代に日本で出たハワイアンのレコードの9割以上は、早津さんが解説(ライナーノーツ)を書かれていました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A9%E6%B4%A5%E6%95%8F%E5%BD%A6

夜のブルー・ハワイ
今宵咲きし恋の花びら
恋のブルー・ハワイ、いとし君に贈る歌
ともに歩きてゆかん、浜辺のそよ風
永遠にブルー・ハワイ、夢よきませ
生まれし我が恋よ

ではまず、のんびり、ゆったりとビング・クロスビーのオリジナルで。


Patti Pageも唄っています。


Richie Coleのジャズ・サックスで


スティール・ギタージャズのJoel Katzです。


そしてやはり最後は、プレスリーで締めましょう

>>[9]
”Blue Hawaii"

よく知られた同名のカクテルがあるのですが、Wikipedia によりますと1957年に考案されたそうです。

しかし、このカクテルの名前は1961年に公開されたエルヴィス・プレスリー主演の映画 Blue Hawaii と関連付けられているようです。

https://en.wikipedia.org/wiki/Blue_Hawaii_(cocktail)

1937年に公開されたビング・クロスビー主演の映画 Waikiki Wedding でも(たぶん)トロピカル・カクテルがいくつも登場していたのではないかと想像するのですが、白黒フィルムですので、そのあたりはよく判らないかもしれませんですね。

ハワイは1959年に米国50番目の州になっています。
https://en.wikipedia.org/wiki/Hawaii

"Blue Lei"

Blue Hawaiiについでこの曲”Blue Lei"も、1937年の映画「Waikiki Wedding」の為にかかれた曲のようです。
今の時代に「ブルーレイ」と聞くと、録画・再生システムをイメージしそうですね。

作詞、R. Alex Anderson、作曲はMilton Beamerです。

"Blue Lei"
You were wearing a blue lei
The day that I first met you
And we wandered on the sand
By the blue, blue sea

With not a cloud in the sky to distress us
Not a care had you or I to suppress us

I shall always remember
The moment when I kissed you
And the smile upon your lips
So heavenly sweet

When your blue eyes looked into mine
It was then the sun began to shine
That day in May
You wore a blue, blue lei

青いレイをしたあなた
あなたに初めて会った時
砂浜を彷徨った
青い海で

この雲は私たちを苦しめるものではないし
抑えつけてくるものでもない

いつまでも忘れない
あなたとキスした瞬間
あなたの口唇と笑顔
とても甘美な

青い眼で私を見つめる時
太陽が輝き出すの
5月のある日
あなたは青いレイをしていた

(Alohayou.com Hawaiian Musicの和訳を使用しました。)



まずはThe Royal Hawaiian Serenadersで聴きましょう。


ジョージ・松下さんの演奏です。


Diamond Head Beachcombers のプレーです。

”Blue MuuMuu"

青色のムームー、ハワイでの男性の正装はアロハシャツ女性はムームーですね。
「ブルームームー」この軽快で楽し気な曲を作ったのも、「サンゴ礁の彼方に」を作ったイギリス人ピアニストのJack Pitmanです。
彼の明るい性格が、反映されたような曲と詞です。

”Blue Muʻumuʻu ”
Words & Music by Jack Pitman

My mama made me a blue muʻumuʻu
It’s only made of cotton
With ruffles on the bottom
But oh, how the boys follow me

Why don’t they whistle at my blue muʻumuʻu?
Why do they leave me alone?
They all begin it
The minute that I’m in it
Sometimes I wish I’d stayed at home

Chorus:
Blue as the ocean,
Blue as the sky
How they wink their eye,
How they make me cry
Blue little blue bird
Singing in the tree
Tell me, do they all love me?

Oh how they tease me in my blue muʻumuʻu
Say I’ve a heart made of stone
All I want is quiet
I only cause a riot
But boys never leave me alone

Why do I love to wear my blue muʻumuʻu
Why don’t I stay by myself
I’m just a kumu
In a blue muʻumuʻu
'Fraid I’ll be left on the shelf

そしてこの曲にも、楽しい邦訳詞があります。
のに詞を作られたのは、日本人として初めてハワイコールズとも共演した有名なハワイアンシンガーのエセル中田さんです。

「ブルー・ムームー」

ママの作ったブルームームー
オールドフッションスタイルなのに
男の子は口笛を吹いて
ゾロゾロついてくる

皆んなの好きなブルームームー
私は素敵かしら
いつもいつも騒がれていて
たまにはひとりが好き

青い海青い空
皆んなが見つめてる
小さな鳥も歌いましょう
皆んな好きかしら
皆んな好きかしら

ではまず、そのエセル中田さんの当時のボーカル盤です。



IWALANI KAHALEWAI がハワイコールズをバックに唄います。



一時日本でも人気をはくしたAnnette Funicelloのボーカルです。


そして森山加代子さんが、ダニー飯田とバラダイスキングをバックに唄っています。
ダニー飯田とパラキンは坂本九さんのバックやボーカルグループとしてもかつて高い人気を誇りましたがもともとはハワイアンバンドからスタートしており、リーダーのダニー飯田さんはスティールギターの奏者としても第一人者の存在でした。

”Dahil Sayo(Because Of You)"

もとは古い子守歌とされる「ダヒル・サヨ」はフィリピンを代表する歌謡曲で、現地タガログ語で「君ゆえに」の意味を持つラブソングです。
1938年にフィリピンで作られた映画の主題歌に取り上げられ、この時にタガログ語の歌詞が付きました。

日本では南国フィリピンの曲でありそのメロディラインも親しみやすく、多くのハワイアンバンドが取り上げて来た曲です。

ペギー葉山やエセル中田、あるいは小林旭のボーカルでも知られ、日本のハワイアンファンにはよく知られた曲でした。

1960年代にアメリカで"Because Of You”のタイトルで紹介されて、多くの歌手が取り上げています。

”Dahil Sayo”

Dahil sa'yo, nais kong mabuhay,
Dahil sa'yo, hangang mamatay,
Dapat mong tantuin, wala ng ibang giliw,
Puso ko'y tanungin ikaw at ikaw rin.
Dahil sa'yo ako'y lumigaya,
Pagmamahal ay alayan ka.
Kung tunay man ako ay alipinin mo
Ang lahat sa buhay ko'y, dahil sa'yo 

日本語の歌詞としてもいくつかあるのですが、今回も日本を代表する歌手であったエセル中田さんの歌詞をご紹介します。

ダヒル・サヨ 君ゆえに
わが愛を 告げるとき
胸おどる 口づけよ
忘れないで わが愛を
ダヒル・サヨ 愛の歌
きらめく 星の下
いつまでも 変わらずに
愛すと歌う
ダヒル・サヨ

では、エセル中田さんのボーカルから聞いて下さい。


次は日本で活躍したフィリピン人のジャズ・クラリネット奏者兼ジャズ・シンガーの、レイモンド・コンデ(Raymond Conde、1916年 - 2003年12月23日)さんです。


そして、ナット・キング・コールです。


コーラスグループ、レターメンのハーモニーで。

ここまで日本人ハワイアンシンガーとしてパイオニアであるエセル中田さんの音源や訳詞を使い、今後も使う事になると思うのでエセル中田さんのプロフィールをご本人のオフィシャルブログよりコピー掲載します。

<エセル中田 プロフィール>

「カイマナ・ヒラ」を大ヒットさせ、ハワイアンミュージックの人気を日本に定着させたパイオニア的な女性シンガー。姉がリーダーとして結成した姉妹のバンド“クイーンシスターズ」に参加し、ウクレレとヴォーカルを担当。高校生であった1953年には新東宝映画「ハワイの夜」で女優岸恵子の歌の吹き替えをしている。21歳でソロになり、1958年当時日本を代表するハワイアンバンドであったポス宮崎とコニー・アイランダース、大塚竜男とパーム・セレナーダス、大橋節夫とハニー・アイランダースとともに日本初のハワイアンアルバム「ハワイアン・オールスターズ」を制作。その翌日、ネイティブな唄とフラダンスの勉強のためハワイとLAに渡り、6ヶ月滞在した。その間このアルバムに収録された「カイマナ・ヒラ」が日本で大ヒット。また、この曲がハワイにも逆輸入されヒットし、今やハワイアンミュージックのスタンダードナンバーとなっている。また、滞在中の1958年5月3日ウェブリー・エドワーズが主宰し、世界中にネットされていたラジオ番組「ハワイコールズ」に日本人として初出演し、大絶賛を博した。これによりエセルの名前はハワイでも知れ渡るようになる。その際に録音したものが「エセル、ハワイで歌う」ハワイコールズ名義で逆輸入盤として日本でも発売された。その後も日本を代表するハワイアンシンガーとしての活躍を続けており、制作されたアルバムは30枚を超えている。1993年にはハワイアンミュージックの普及への貢献により、ハワイ州知事から表彰を受けた。現在は音楽とフラに更なる情熱をかけ、また日本訳詞家協会にて理事として活躍中。
”Dancing Under The Stars(星空に踊る)”

アメリカのミュージックシーンとハワイアンの結びつきを語る時にまず外せないのが、この曲を作詞作曲したハリー・オーエンス(1902年-1986年)です。

ネブラスカ生まれのHarry Owens は若い頃はコルネットの奏者でしたが1934年にハワイに移住してロイヤルハワイアンホテルでの音楽監督の地位を得てオーケストラを率い、人気をはくしました。
ラジオでのレギュラー番組も持ち、1949年には本土のハリウッドでもレギュラーのテレビ番組を持ちました。

バンドリーダーとしての成功の要因はこの時代の主流だったダンス・バンドのサウンドにハワイアンの風味を織り込んだスタイルが受けた事ですが、ハリーはまた作曲家としても多くの美しいメロディと詞を書いています。

ビング・クロスビーとの親交も、有名な話です。

より詳しい情報は、こちらをご覧ください。
https://en.wikipedia.org/wiki/Harry_Owens

そしてこの曲"Dancing Under The Stars"も1937年に、ビング・クロスビーのボーカルでリリースされています。

"Dancing Under The Stars"

by Harry Owens

We're dancing under the stars tonight
And you are a vision of loveliness in white
I see a light of sweet aloha in your eyes of love
Eclipsing the moon the tropical stars above

While dancing under the stars with you
My world is a heaven of make believe come true
And you can make it real just say you feel the way I do
When we're dancing under the stars tonight


やはりBing Crosbyのボーカルです。


Keauhouの甘いボーカルとハーモニーを、楽しみましょう。


2017 年のWaikiki Steel Guitar Weekから, the Casey Olsen Trioのプレーをフラ付きで。


そして元祖? Harry Owens and his Royal Hawaiiansの演奏です。

"EBB TIDE(引き潮)”

Ebb Tide(引き潮)は1953年にアメリカのハープ奏者Robert Maxwell が作曲した、いわゆるムードミュージックの世界のスタンダードナンバーです。
後にCarl Sigmanが詞を付けて、多くのシンガーにも歌われるようになりました。

ロバード・マックスウエルについては、張り付けておきます。
https://en.wikipedia.org/wiki/Robert_Maxwell_(songwriter)

さてこの曲は美しいメロディラインで心を和ませてくれますが、いわゆるハワイアンナンバーとは曲調が異なるチューンです。

多くのムードオーケストラやポピュラーシンガーが取り上げていますが海に関係が有る曲という事ででしょうか、昔からハワイアンの世界でも演奏されたり歌われる機会が多かった曲でもあります。

まずはオリジナル盤、ロバート・マックスウエルのハープ演奏です。


これがハワイアンの世界では、どうなるのか?
ボイスオブハワイ、アルフレット・アパカの歌で聴きましょう。


日系の親子そろってウクレレ名人、ハワイのOhta Sanがウクレレで演奏しています。


ポピュラーの世界では、The Righteous Brothersのボーカルでも大ヒットしました。


まさにこの演奏で、この曲が世界に認知されました。
Frank Chacksfieldのオーケストラ演奏です。


”EBB TIDE"

First the tide rushes in
Plants a kiss on the shore
Then rolls out to sea
And the sea is very still once more

So I rush to your side
Like the oncoming tide
With one burning thought
Will your arms open wide

At last we're face to face
And as we kiss through an embrace
I can tell, I can feel
You are love, you are real
Really mine

In the rain, in the dark, in the sun

Like the tide at its ebb
I'm at peace in the web
Of your arms

上記歌詞は、こちらからのコピーを使わせて頂きました。
https://genius.com/Frank-sinatra-ebb-tide-lyrics
失礼致しました。
Robert Maxwell氏の紹介コピーが、別人になってしまいました。
こちらを、ご覧下さい。
http://www.circustown.net/new/book/20170630maxwell/
"Hanalei Moon"

カウアイ島ノースショアの「ハナレイ」を歌った曲で、比較的新しいハワイアンナンバーです。
作詞・作曲は、 B.Nelsonです。

When you see  Hanalei by moon light
You will be in heaven by the sea

Every breeze every wave will whisper
You are mine  Don't ever go away

Hanalei  Hanalei moon
It's lighting beloved Kaua'i

Hanalei  Hanalei moon
Aloha wau'ia 'oe

ハナレイの美しい月を見れば
海辺の天国にいると思うでしょう

そよ風や波のささやきは
貴方は私のもの、永遠にどこへも行かないで…

ハナレイ、ハナレイムーン
美しいカウアイ島で光り輝いている

ハナレイ、ハナレイムーン

歌詞と訳詞は、下記から引用しました。
https://blog.goo.ne.jp/hula_lesson/e/6621fc03fbc1fe27cf292ec15712c689

まずは、ハワイの大スターDon Hoのボーカルです。
ドン・ホーの情報も貼り付けます。
https://en.wikipedia.org/wiki/Don_Ho


Loyal Garnerのボーカルで。


名人Jerry Byrdの、スティールギターで。


Dennis Pavaoの正統派ボーカルで。

"Harbor Light(港の灯)”
作詞James B Kennedy作曲Hugh Williamsのコンビによる、1937年のポピュラーソングです。
1940年にはジョン・ウエイン主演の映画”The Long Voyage Home"に使われました。
プラターズのヒット曲として知られていますが、ハワイアンでもよく取り上げられるナンバーです。

I saw the harbor lights
They only told me we were parting
The same old harbor lights
That once brought you to me

I watched the harbor lights
How could I help if tears were starting
Goodbye to tender nights
Beside the silvery sea

I long to hold you near
And kiss you just once more
But you were on the ship
And I was on the shore

Now I know lonely nights
For all the while my heart is whispering
"Some other harbor lights
Will steal your love from me"

I long to hold you near
And kiss you just once more
But you were on the ship
And I was on the shore

Now I know lonely nights
For all the while my heart is whispering
"Some other harbor lights
Will steal your love from me"

歌詞はこちらからコピーしました。
https://genius.com/The-platters-harbor-lights-lyrics

ではまず、ヒットしたプラターズで聞きましょう。


Marty Robbins のハワイアンスタイルボーカルで。


Duke Kamokuと彼のアイランダースの演奏です。


プレスリーもデビュー間もない初期に、歌っていたんですね。


ジャズボーカルの世界では、ダイナ・ワシントンも唄っています。


尚「港の灯」と訳されているHarbor lightsですが、その意味は?
港の夜景という解釈も有る事は有るようなのですが、実際にハーバーライトというのは皆との入り口に立っている誘導の灯台の事を意味するようです。

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