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ワンコイン未満読書コミュの【科学】「空気の発見」

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科学の話は、得意なひとはむちゃくちゃ好きですが、そういうひとが話してくれることは、理科や数学が苦手だと、きかされてもさっぱり分かりません。

でも、分かったら何だか面白そうだなぁ、とは、きっと誰でも思うのじゃないかな、と感じることがあります。

「面白そうだけど、手が出ないや」
というひとに、なんとか科学への興味を抱かせよう、とこころみた本は、いくつもあります。
けれど、それらの中には、面白そうな話題に読むひとの関心を引こうとするあまり、しばしば「なぜ? どうして?」のすじみちをたどらず、読者が知識のかけらを手にしてぬか喜びするところまでの役にしかたたないものも、たくさんあります。。

そうしたなかで、ほんとうにまったく数式や専門用語を使わず、自然科学のひとつの大きなテーマである「空気とは何か」について、人間がどのようにしてその正体を見つけて行ったのか、を、全部で40の小さなお話により、まずこんな話から順にきちんと「空気が発見されていく」すじみちをたどって丁寧に話しきかせてくれる本があります。

「私たちは、私たちの周囲(まわり)にある、紙でも、木でも、布でも、水でも、目で見ることができ、手でにぎったり、さわったりして、はっきり、それらが<ある>ことを知ることができます。しかし、風は目に見えないし、手につかむこともできないものです。けれど、つよい風が吹けば、ふきとばされそうになり、また、ときには、そよそよと、気もちよく頬(ほほ)をなでて行きます。
 ですから、私たちのまわりに、<なに>かが、うごいていることだけは、たしかにわかります。
 この<なに>かを、人々は、空気と名づけました。しかし、空気は、机や、インキなどとちがって、はっきり、<もの>であるといってよいか、どうか、はっきりしませんでした。」

角川文庫。税込460円。

http://www.kadokawa.co.jp/bunko/bk_detail.php?pcd=201008000372

小学生高学年か中学生くらいが読めるようにやさしく書いてある本です。

ほんとうは、小学生高学年で読むには、学校の勉強だけでは目新しい記号やアルファベットが出てくるので困るかもしれないのですけれど、知らないことについての本を初めて読むコツはふたつ・・・これは大人にとっても同じで、

1)分からないところはとばしてもいい、分からないところで止まらない
2)難しい字は正しく読めなくても良い、大づかみに意味を感じれば良い

ではないかと思っております。
それをやればほんとうに小学生でも読めますし、それをやらなければ大人でも読めない、もしかしたらそんなたぐいの本かも知れません。

使われている字やことばは、まったくむずかしくありません。
お話は40あるといっても、ひとつあたり4ページから6ページくらいです。

昭和37(1962)年初版だそうですから、ロングセラーなのですね。
まだ写真が手軽に本に印刷されるより前の時期のものですから、説明のために現れるのはすべて手描きの絵です。これもまたよいなぁ、と感じて手に取りました。

お子さんひとりに読ませるにはちょっとたいへんかな、とお感じでしたら、お父さんお母さんとお子さんでいっしょに手に取って読書会をするのもよいのではないでしょうか?

著者の三宅泰雄さん(1908-1990)は中央気象台気象技術官養成所【現:気象大学校】の教授などをおつとめになったかただそうです。文中に、若いひとたちへの素朴で力強い励ましの言葉が挟まれていて、お人柄がしのばれます。

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